AI SEO対策でPKSHA FAQを強化。月間アクセス10万件から22万件超に

オーエスジー株式会社

導入サービス

PKSHA FAQ(FAQシステム)

業種

メーカー・製造

活用対象

お客様からの問い合わせ, コンタクトセンター

導入目的

顧客満足度向上, DX, オペレーションの最適化, 業務品質向上

堀 友弥 様 グローバル企画部 CX推進グループ カスタマーサクセスチーム 係長

井上 いずみ 様 グローバル企画部 CX推進グループ カスタマーサクセスチーム

片岡 真紀 様 グローバル企画部 CX推進グループ カスタマーサクセスチーム

板谷越 洋一 様 グローバル企画部 CX推進グループ カスタマーサクセスチーム

導入前の課題
  • 生成AIが回答を生成する検索環境の変化が進むなか、FAQサイトのアクセスをさらに伸ばしていく必要がありました。
    また、ベテランたちの知識をFAQとして蓄積し、お客様が最適な答えをすぐに探せるようにすることが求められていました。
     
導入効果

・FAQサイトへの月間アクセス数が10万件から22万件超へと倍増しました。

・AI SEO対策としてアクセス数の多い700記事を優先してつくり直し、AIも人も分かりやすい記事構造に刷新しました。

OSGの事業内容と、カスタマーサクセスチームの紹介

貴社の事業内容と、チームの役割について教えてください。

堀様:オーエスジーは自動車部品や航空機部品などの金属加工に使われる切削工具の総合メーカーです。代表的な製品は、ねじ穴をつくるための工具「タップ」です。「タップ」は弊社の創業製品で、今では世界シェア30%超、国内シェア50%超を占めるNo.1製品となっています。

私たちが所属しているのは、グローバル企画部CX推進グループ カスタマーサクセスチームです。11名体制で、知識、経験豊富なベテランメンバーに支えられています。業務の柱は大きく2つあり、ひとつはコミュニケーションダイヤルでのコールセンター業務です。日々、切削工具の選定や加工方法についての技術相談をお受けしています。もうひとつは技術講習会で、エンドユーザー様や工具商社様向けに、営業、設計など幅広い業務の経験者が講師を務めています。 

PKSHA FAQを軸に、AI SEO対策で情報発信を強化

FAQサイトの運用における課題感と、AI SEO対策に本格的に取り組むようになった経緯を教えてください。

堀様:カスタマーサクセスチームの役割はお客様の課題をワンストップで解決することです。その中でFAQサイトは、製品カタログに掲載しきれない情報を載せることで、製品カタログと相互補完するものとして運用していました。

2019年にPKSHA FAQを契約してからは、コールセンター業務で即答が難しかった質問などを月1回の会議や朝礼で拾い上げ、お客様の課題を少しでも解決できるような体制づくりをしてきました。

しかし、生成AIを利用した検索の変化も進むなかで、FAQサイトへのアクセスをさらに伸ばしていくための対応も必要だと感じていました。検索で「見つけてもらう」よりも、AIに「引用・推薦してもらう」ことが必要になってくるという認識から、AI SEO(※)対策に取り組むことになりました。また、FAQサイトを単なる問い合わせ対応の窓口としてだけでなく、製品カタログには載っていない情報も加えながら、お客様のお役に立つ情報を発信するオウンドメディアとして育てていきたいという考えもあります。

※「AI検索最適化(AIO)」とも呼ばれ、生成AIが企業の公式FAQを正確な情報源として優先的に参照できるようデータを最適化する取り組み

AI SEO対策には、具体的にどのように取り組まれたのですか。

井上様:PKSHA FAQのオプションとして「FAQ構造化データ出力」機能などが備わっています。これによって、Googleの検索エンジンがAIによって検索結果の要約を表示する「AIによる概要(AI Overviews)」やCopilot・ChatGPTなどの生成AIによる検索などの対策が可能になりました。FAQページの内容を構造的に検索エンジンに伝え、AIが企業公式FAQを参照しやすい状態にし、検索する人が弊社の情報を参考にしたり、弊社のホームページに訪れやすくなるようにしています。

そのうえで私たちはFAQサイトをさらに確実なものにすべく、AI SEO対策そのものについて学ぶところから始めました。インターネットの情報に加えて、PKSHAの担当者にも相談しながら、記事の書き方のポイントについて指導を受けました。そのうえで、結論ファースト、箇条書き、図式の活用、簡潔な言葉遣いといった記事構成のルールを整え、既存の記事のAI SEO最適化を進めてきました。

たとえば日本産業規格(JIS)の正式名称「一般構造用圧延鋼材」は、加工現場では「SS400」と呼ばれるのが一般的ですので、そういった材料記号での表現を心がけ、「SS400」を知らない新人さんにも伝わるよう「軟鋼」と併記するなど、業界用語もかみ砕いて説明するように改善していきました。

公開している記事は全体で約1,500件あり、そのうちアクセス数の多い上位700件を優先し、多い順にAI SEO対策を進めていくことに決めました。当初はチーム全員で優先度の高い記事から取り組み、トップ700件の対応はひと通り終えました。

板谷越様:残りの半分程度、約800件については引き続き対応を進めています。1日1〜2時間、5〜10件ほどのペースで、まずCopilotなどの汎用的な生成AIに記事を分析・修正してもらい、そのあとに知識のある人間が表現の正確性を確認したり、文末や言い回しが気になる部分を主として整えるという流れで進めています。

片岡様:生成AIが出してくれる修正案が意図と少し違うこともあり、リンク切れなど細かな確認が必要になる場面もありますが、ほかの業務と並行しながらコツコツと続けています。生成AIを使いつつ人がやる表の部分と、裏側のPKSHA FAQの「FAQ構造化データ出力」機能の両面でAI SEO対策が進んでいます。

記事づくりのチーム体制と、工夫されていることを教えてください。

堀様:記事作成に関わるメンバーはほぼ全員で、月1回の会議で掲載の判断をしています。実務としては、設計出身で製品知識に長けたメンバーと、営業経験の長いメンバーとで役割分担しながら進めています。

井上様:技術出身の人間は、無意識のうちに専門用語を使ってしまい、それが分かりにくいということに自分では気づけません。そこで営業出身のメンバーなど、違う立場の人に見てもらうことで、お客様にとって分かりやすい表現に直すことができます。

技術・営業・経験年数の異なるメンバーがそれぞれの視点でFAQの記事を磨き上げていることが、私たちのチームらしさだと思っています。

月間アクセス10万件から22万件超へ、成果と手応え

AI SEO対策後、PKSHA FAQのアクセス数や検索での見え方はどのように変化しましたか。

堀様:AI SEO対策のおかげかは分からないのですが、PV(ページビュー、記事が見られた回数)が以前の10万件と比べて、2倍以上の月間22万件のアクセスをいただいております。年間では約264万件という規模になり、検索エンジンからの流入も伸びている実感があります。PKSHA FAQは月次の集計も簡単に行えるので助かっています。

また、以前は検索結果の上位10件があまり変わらなかったのですが、AI SEO対策を始めてから新しい記事が上位に出てくるようになりました。これはAI SEO対策の結果、ウェブの検索から直接、該当ページへのアクセスが行われたことが大きな要因だと考えています。

さらにAI SEO対策の押さえるべき点が明確になったことで、既存の記事をAIで最適な記事に書き換えるためのオペレーションの共通化もできました。以前は文章だけが長く書かれていた状態から、作成する側は要点でまとめられるようになり、AI SEO対策の観点で画像もなるべく入れるようにしたので、結果的に読む側にとっても読みやすくなったと思います。

社内外での評価や、PKSHA FAQの便利な点について教えてください。

堀様:ベテランたちのナレッジが蓄積できており、お客様にとって必要な情報を得やすくなっていると思います。一方で、社内的にはまだ十分に浸透しているとは言えず、普及活動が必要だと感じています。

今後は、月間22万件のアクセスのうち、答えが見つからないまま離れてしまっているお客様に対して、アプローチを強化していきたいと考えています。

井上様:編集画面はとても使いやすく、直感的な操作で記事を整えられます。ベンダーに依頼することなく、自分で簡単に編集できるのは、目まぐるしく環境が変わる今の時代には非常に重要です。AI SEO対策に欠かせない写真に説明文(alt属性)を設定する機能なども簡単に使えますし、設定自体もボタン一つで完結するので分かりやすいです。

英語版のFAQサイトも作られていると伺いました。作られた理由と、現在の状況を教えてください

堀様:弊社はグローバルに展開する企業ですので、日本と同様に海外版のFAQサイト作成の必要性もありました。そのため、複数のサイトをまとめて運用できる「マルチサイト」機能を使って、英語版のサイトを運用しています。日本とアメリカでは規格や取り扱う商材が異なるため、日本のFAQサイトと完全に同じ内容にはできないという難しさがありますが、今後は海外からのアクセスも増やしていきたいと思っています。

辞書並みの分厚い製品カタログから、お客様に合った回答を届けたい

今後の展望について教えてください。

堀様:製品カタログに掲載しきれない、理解が難しい情報をFAQサイトに掲載するという棲み分けで現在は運用していますが、今後は変わる可能性もあります。弊社は製品数が多く、カタログが辞書のように分厚いため、情報を見つけにくいという課題があります。だからこそ、そのなかからお客様お一人おひとりの質問や課題にぴったり合った回答をお届けしたいと考えています。

貴重なお話をありがとうございました。

2026年9月14日時点の情報です。