顧客との対話を強みに、ACW効率化で一件一件の電話に向き合う余裕を創出
近畿労働金庫
PKSHA Speech Insight(AI音声認識)
金融
お客様からの問い合わせ
業務効率化
統合リスク管理部 次長(お客さまセンター)川口 和余 様
統合リスク管理部 上席専任役(お客さまセンター) 延原 岳宏 様
総合企画部 次席専任役(業務改革)木村 彰太 様
・通話中からのリアルタイム文字起こしと終話後の即時要約により、ACWが大幅に効率化
・応答率が80%程度から95%程度に向上
・要約作業の負担が大幅に減少し、オペレーターが一件一件の電話に集中できる環境を実現。新任オペレーターの習熟スピードも向上
Index
大阪府大阪市に本店を置く近畿労働金庫(略称:近畿ろうきん)は2025年3月、AI音声認識ツール「PKSHA Speech Insight」を導入しました。同庫はPKSHA Speech Insightを、通話内容のリアルタイム文字起こしや通話後の自動要約などに活用しています。導入の経緯や効果について、統合リスク管理部お客さまセンターの皆様にうかがいました。
月間1,000件の問い合わせに、「はたらく仲間」として向き合うお客さまセンター
事業内容を教えてください。
まず労働金庫(ろうきん)についてご説明しますと、ろうきんは労働組合や生活協同組合が中心となって働く仲間がお互いを助けあうために資金を出し合ってつくった協同組織の福祉金融機関です。1950年に岡山県と兵庫県で設立されたろうきんは、現在全国13の労働金庫でネットワークを形成しています。近畿ろうきんは近畿2府4県を営業エリアとし、店舗数は53店舗(他、インターネット近畿支店)です。
預金や融資などの提供している金融商品やサービスは一般的な銀行と変わりません。しかし、銀行が企業取引を中心とする一方で、ろうきんは営利を目的としない金融機関として、はたらく人からお預かりしたお金をはたらく人の生活を豊かにするために、住宅や車購入資金などに貸し出しされています。
所属されている統合リスク管理部お客さまセンターの役割について教えてください。
お客さまセンターでは、お客様からのお電話でのお問い合わせにご対応しています。
専任のオペレーターが、平日9時から18時までお電話に対応しています。月平均1,000件程度のお電話をいただいており、対応するオペレーターは全て当庫の職員です。
お問い合わせいただく内容は商品・サービスについてや、Web商品の申し込み方法などです。Web入力のやり方が分からないので教えてほしい、といった具合にご連絡いただき、ご支援することも多いです。
営業店にもお問い合わせ窓口があり、既存のご契約の詳細についてなどはそちらでお受けしています。お客さまセンターにお電話いただいた際に、お問い合わせの内容に応じて営業店で対応すべきものに関しては営業店にお繋ぎしています。
お客様のほとんどは企業で働く方々です。我々近畿ろうきんの職員もお客様と同じく働く仲間であるという考えがあり、お問い合わせに対して身近な立場で、丁寧かつ温かみを持ってお答えすることを心掛けています。気軽にお問い合わせいただきたい、という考えから、お電話でのご対応を重視しています。

応答率の低下とACW品質のばらつきを解消したい
PKSHA Speech Insight導入前の課題を教えてください。
お客様には気軽にお電話いただきたいという思いがある一方で、応答率が80%程度まで低下していることが課題になっていました。
定期的にオペレーターの人事異動があるため、お電話への対応やACWの品質を安定させることも重要なテーマでした。
PKSHA Speech Insight導入前はオペレーターが通話中に手書きでメモを取り、通話後にそのメモをもとに情報共有システムへ要約を入力するというフローで運用していました。ただ、入電が多い時間帯はACWを後回しにせざるを得ないこともあり、記録の精度にばらつきが生じやすい状況でした。またACWを残したまま次の電話に移ることは、オペレーターにとって心理的な負担にもなっていました。
業務に慣れていない新任オペレーターが、最初の方に受けた通話内容のメモを見ても思い出せず、要約が作れないという場面もありました。そういった場合、録音を聞き直してフォローする体制はありましたが、その分の工数がかかることも課題でした。
リアルタイム文字起こし・即時要約のスピード感と、固定電話のまま導入できる手軽さが決め手に
PKSHA Speech Insightをお選びいただいた理由を教えてください。
お話したような課題を解決するため、音声認識ツールの活用を検討することになりました。複数のツールを比較検討する中で、処理のスピード感と精度がツール選定の重要な軸になっていきました。通話が終わってから文字起こしが表示されるまでにタイムラグがあると、記憶が新鮮なうちに内容を確認・補完することができません。その点でPKSHA Speech Insightは、通話中からリアルタイムで文字起こしが進み、終話後すぐに要約が生成される点が大きな決め手となりました。
また、固定電話や既存システムをそのままに導入できる点も高く評価しました。他のツールではコールシステム全体の入れ替えやソフトフォンへの変更が前提となるものも多い中、大掛かりな変更なしに導入できることは、検討を進める上での大きな安心材料でした。

オペレーターの負担軽減と新人教育の効率化を同時に実現
PKSHA Speech Insight導入後の成果について教えてください。
PKSHA Speech Insightの導入により、応答率を80%から95%まで向上させることができました。
ACWが大幅に効率化したことが大きな要因です。文字起こしをほとんど手直しせずに情報共有システムに移行できるようになり、入力にかかる時間が大きく短縮しました。
以前は要約作業を残したまま次の電話に出ることがオペレーターの心理的な負担になっていましたが、今ではその負担がなくなり、一件一件の電話に集中できる環境が整いました。
PKSHA Speech Insightによる文字起こしは、経験が浅いオペレーターの教育にも役立っています。いただいたお問合せ内容に応じて「住宅ローン」「定期預金」などのラベルをつけているのですが、このラベルで絞り込み、テーマ別に文字起こしや要約をまとめて読むことができるようになりました。以前は学習の際に過去の録音を聞き直していたため、学習にも時間がかかっていましたが、テーマを絞った集中学習が可能になったことで、習熟スピードが大きく上がっています。

文字起こし/ラベル付け
PKSKHA Speech Insight サンプル画面
オペレーターの皆さんからはどのような感想が上がっていますか。
オペレーターからは「圧倒的に負担が少なくなった」という声が上がっています。以前は繁忙期にACWが残業になってしまうケースもありましたが、今ではそのようなこともなくなっています。
また、管理者が通話内容を文字で確認できるようになったことで、オペレーターの要約を補完・修正する際も、録音を聞き直す必要がなくなりました。フォローのスピードが大きく上がっています。
導入後も続く、PKSHAとの継続的な改善
導入後、PKSHAとはどのような形で改善を進めてこられましたか。
導入当初は、関西ならではの言い回しや金融用語の単語登録をオペレーター全員で試行錯誤しながら進めました。「こう登録すれば精度が上がる」という気づきをチームで共有し合うことで、認識精度が着実に向上していきました。
また、導入前に細かくなりすぎていたラベル設計についても、PKSHAの協力のもとでルールを一から整理しました。必要最低限のラベルに絞り込んだことで、付与の作業効率と検索性が大きく改善しました。クラウド型を選択したことで新機能のバージョンアップも継続的に受けられており、導入後も進化し続けるツールとして活用できています。
対話から生まれた気づきを営業店につなぎ、顧客満足度向上へ
今後の展望をお教えください。
日々お客様とお話しをして感じるのが、何かお困りごとがあったとき、お客様自身も何を質問したいかが明確でないケースもあります。そのような場面では、お客様の言葉の端々から本当に知りたいことを汲み取り、適切にお応えするというような寄り添いが大事になると考えています。そのためには、電話による対話が欠かせないと考えており、引き続きお電話でのご対応を大切にしていきたいと思っています。
PKSHA Speech Insightの導入により、通話内容がテキストデータとして蓄積されるようになりました。ラベルやキーワードで必要な情報をすぐに引き出せるようになったことで、営業店との連携もスムーズになっています。
今後はこの検索性の高さをさらに活かし、通話の内容からお客様のお困りごとやニーズを判断して、営業店から能動的にお声かけするといったこともできていければと展望しています。
大掛かりなシステム変更は不要。まずは相談から始められるAI音声認識の導入
PKSHA Speech Insightの導入を検討している企業様向けにメッセージをお願いします。
導入前は、既存の電話環境やシステムの変更が必要になるのではと思っていましたが、実際には固定電話のままで導入できました。同様の懸念から検討をためらっている企業にとっても、その点は大きな後押しになるのではないかと思います。
導入をスムーズに進めるうえで効果的だったのは、検討段階からチーム内で情報を共有し、メンバー全員で意見を出し合いながら進めたことです。「こう使えばもっと便利になる」という気づきが現場から自然と生まれ、ツールの活用が定着していきました。
音声認識ツールの導入に課題やアイデアをお持ちであれば、まずは気軽に相談されることをお勧めします。思いのほかシンプルに実現できるケースも多いはずです。
時点の情報です。
この記事で紹介されたサービス
オペレーターによる顧客応対の品質と
効率を高めるAI
PKSHA Speech Insight(AI音声認識) 導入企業の他の記事はこちら
株式会社デンソーエスアイ
製造業の生産現場を支えるヘルプデスクをAIで効率化 ACW30%削減で、専門知識をさらに深める時間を創出
住友不動産株式会社
オペレーターの応対件数「20%増」を実現 ACWの自動化で負荷軽減と生産性向上を両立
イッツ・コミュニケーションズ株式会社
通話ログの応対評価数が増え、評価の納得感と公平性が向上 オペレーターフォローも効果的に