製造業の生産現場を支えるヘルプデスクをAIで効率化 ACW30%削減で、専門知識をさらに深める時間を創出

デンソーエスアイ株式会社

導入サービス

PKSHA Speech Insight(AI音声認識)

業種

IT・通信

活用対象

お客様からの問い合わせ

導入目的

業務効率化

サービス部 システム運用支援G GL 橋本 直博 様

サービス部 システム運用支援G ヘルプデスク担当 井村 紀隆 様

サービス部 システム運用支援G 尾藤 大揮 様

導入前の課題
ACWの負担と品質のばらつき、FA分野強化に向けた学習時間の確保
導入効果
ACWを30%削減・作業時間を最大15分→5分以内に短縮、FA分野の自己学習時間を創出、要約精度79%を達成

情報システムのコンサルティングや開発・保守を手掛けるデンソーエスアイは2025年9月、オペレーター業務を高度化するAIエージェント「PKSHA Speech Insight(パークシャ・スピーチインサイト)」を導入しました。通話内容のリアルタイムの文字起こしや要約などに活用し、少人数体制でも確かな効果を上げています。導入の狙いや効果、今後の展望などについて、デンソーエスアイの皆様にうかがいました。

 

少人数でも広範な時間帯をカバーできる体制を実現

事業内容を教えてください。

生産、物流を中心とした情報システムのコンサルティングと開発、保守を提供しています。同じデンソーグループの企業へのサービス提供に加え、トヨタグループの企業様にもサービスをご提供しています。

所属されているシステム運用支援グループの役割を教えてください。

システムをご導入いただいているお客様からのお問い合わせを受け付けるヘルプデスク業務が我々の役割です。可能な限り我々だけで対応できるものを増やしていく方針なのですが、専門性の高い案件は開発部隊と連携して対応し、現地対応が必要なケースでは保守部隊とも連携する、といった形です。

窓口は少人数の体制で、月曜日午前6時半から土曜午後9時まで、平日は24時間体制で対応しています。お問い合わせは1日平均15件ほどです。オペレーターは開発部隊に所属した経験があるなど、何らかの形でシステム開発・運用についての専門的な知識を身に付けたメンバーが揃っています。

お問い合わせ対応は電話とメール、チャットで行っていますが、お問い合わせの8割はお電話でいただいています。工場の現場からお問い合わせいただくケースが多く、現場にパソコンがなかったり、パソコンに不慣れなお客様だったりすることも多いので、お電話での対応を希望されるお客様がほとんどですね。

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500種類ものシステムをカバーするヘルプデスクの実態

どういったお問い合わせが多いのでしょうか。

大小合わせて500種類ほどのシステムをご提供していまして、そのシステムについて日々お問い合わせをいただいています。ご質問は大きく分けるとハードウエアに関するものとソフトウエアに関するものの2つです。

このうちハードウエアに関するご質問は、PCや特定の周辺機器に関する内容に限定できるので、我々の部署でワンストップでご対応できます。一方でソフトウエアについては、様々な種類や運用方法などがあり、専門性の高い案件は開発部隊と連携して対応する、といった具合です。

開発部隊と連携する場合、それだけで工数が増えますし、担当者が不在な場合などはさらにご回答するまでの時間が長くなってしまいます。我々としては、お客様に生じた問題をできるだけ早く解決し、安定運用に貢献したいという思いがありますので、可能な限りワンストップで対応したいと考えているのです。

 

FA分野強化という新たな挑戦が、業務効率化の必要性を生んだ

PKSHA Speech Insight導入前の課題を教えてください。

先ほどお話した通り、工場の現場からお電話いただく機会が多くあります。工場現場という環境の特性上、音声が聞き取りにくいケースもあり、聞き返しが生じることもありました。

お客様からお電話いただいた際の対応にも課題がありました。お客様からはシステムにトラブルが起きた際に慌ててお電話いただくことが多いので、そういった場合は最初にどう困っているかを一通りお話いただく形になります。ですが我々としては対応のために、お使いいただいているシステムが500種類のうちのどれで、画面にどういった表示が出ているか、といったことを先に確認する必要があるのです。そうした確認をしていると、最初にお話いただいた内容をどうしても忘れてしまうことが多く、再度お話いただく必要が生じていました

最初にお伝えいただく内容はオペレーターの方がメモを取るなどしていたのですか。

はい、各々がやりやすい形で紙にメモを取ったり、PCに打ち込んだりしていました。ただし会話をしながらの作業になるので追いつかないこともありましたし、システムの全体像を把握しながら同時にメモを取る作業は難しく、情報を十分に整理しきれないこともありました。

アフターコールワーク(ACW)についても、CRMに登録する際の要約作業がオペレーターの負担になっていました。簡潔に通話内容をまとめてシステムに登録するという作業は、経験や個人差が出やすく、品質を均一に保つことが課題でした。

こういった複数の課題がある中で、全社の方針として従来の生産管理分野に加えて、新たにFA(ファクトリーオートメーション)分野を強化することになりました。

これにより、ヘルプデスクとしてもFA分野に対応する必要が生じました。既存の業務を行う中で、FA分野に関する知識・対応の教育時間を捻出しなくてはならなかったため、何らか業務を効率化するツールが必要だと考え、自動音声認識ツールの導入を決めました。

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回線工事もPBX変更もなし。デンソーグループの厳格なセキュリティ要件をクリアして導入を実現

PKSHA Speech Insightをお選びいただいた決め手は何でしたか?

コールセンターへの文字起こしツールの導入はすでに業界標準になりつつあると感じていました。ただ、セキュリティ要件や規模の条件が合うものがなかなか見つからず、導入には至っていませんでした。そうした中でPKSHA Speech Insightと出会い、複数の点が自社の条件に合致したことが決め手となりました。

まず1つは、電話交換機など既存のネットワークに手を加えずに導入できた点です。デンソーグループのセキュリティのルール上、新たなツール導入のために個別の専用回線を引く、といったことができませんでした。クラウド交換機に変える必要があるツールも多く、そういったツールも導入が難しかったのです。既存環境を生かすことができ、インターネットがあれば利用できるPKSHA Speech Insightは魅力的でした。

騒音が多い環境下での音声認識精度の高さも評価しました。最初に展示会でPKSHA Speech Insightを知った際に、その場で音声認識のデモをしていただきました。かなり騒がしい会場でも高い精度で音声を認識できており、工場からお電話いただくことが多い我々にはぴったりのツールだと思いました。比較のために他社のツールも調べたのですが、騒音環境下では十分な精度が得られないものも多くありました。

また、「10席程度から」という少人数で利用できるメニューがある点も重要な選択理由の1つです。他社の場合、50席以上、100席以上といった規模からのメニューが多く、少人数体制の我々には価格が見合いませんでした。

こういった様々な条件が合致した上で、PKSHAの方に柔軟な対応をしていただけたことや、真摯に対応いただけたことが採用の決め手になりました。


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試用期間から質問ゼロ。直感的なUIがスムーズな導入を後押し

2025年9月にご導入いただいてから、どのような成果が出ていますか。

ACWの削減は顕著な成果が出ています。PKSHA Speech Insightが自動で要約した文章をほぼそのままCRMに貼りつけられるようになったことで、10~15分かかっていたACWを5分以内に短縮できました。全体としてACWを30%程度削減できていると捉えています。この削減により生み出された時間を、オペレーターがFA分野の知識習得に充てられるようになりました。業務効率化が、新たな対応領域への準備という次のステップに直結しています。

要約精度については、当初60%程度を目標にしていたのですが、実際にはそれを超える79%を達成できています。その後も順調に精度が上がっています。

文字起こしも高い精度で、かつリアルタイムでできるので、通話中に冒頭にお話いただいたことを聞き返す必要も無くなりました。

導入前は付随的な機能だと思って注目していなかった管理者モニタリングもとても役立っています。オペレーターが対応に困っている際など、通話内容を文字で確認し、チャットでアドバイスを送ることができます。オペレーターの不安解消に貢献してくれています。

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導入はスムーズに進みましたか。

直感的なUIであるため、試用期間中から使い方に関する質問は全くありませんでした。20代の若手社員から60代のベテラン社員まで、戸惑うことなく最初から活用できました。

「導入して終わり」ではない、社内説明まで伴走するサポート

PKSHAのサポートはいかがでしたか。

ツールが非常に使いやすかったため、使い方の質問はほぼしなかったと思います。ですが、何かあればすぐに質問できると思えたのはとても心強かったです。

1週間に1回打ち合わせをして、いろいろ共有し、アドバイスもいただきました。特にありがたかったのが導入効果を会社に説明するための資料作りについてアドバイスいただいたことです。どういった数字が出るとどのような効果につながるのか、といった部分を丁寧にお教えいただくなど、手厚くサポートいただきました。

蓄積された通話データが、次のナレッジ化への足がかりに

今後の展望をお教えください。

オペレーターの対応がPKSHA Speech Insightの中に会話の履歴として残っているので、これをナレッジとして活用し、FAQにできないかと考えています。まずはオペレーターが参照するためのFAQを構築し、将来的にはお客様向けにも公開できればと考えています。

規模の大小を問わず、確かな効果をもたらすツール

PKSHA Speech Insightの導入を検討している企業様向けにメッセージをお願いします。

簡単かつ低コストで導入できた点や、小規模のヘルプデスクで活用しても確かな効果が期待できる点は、我々と同じような体制でヘルプデスクを運営されている企業様には強くお勧めできます。どんどんバージョンアップして機能が追加されるのですが、追加のコストがかからないことも嬉しく思っています。

UIも直感的で、「こういう項目が欲しいな」と思った際には簡単にカスタマイズできます。使い勝手もとても良いと感じています。

時点の情報です。