数百人分の「見えないコスト」をPKSHA ChatAgentで対策。三者三様の問合せ対応をAI化

日本賃貸保証株式会社

導入サービス

PKSHA ChatAgent(AIチャットボット)

業種

建設・不動産・インフラ・流通

活用対象

お客様からの問い合わせ

導入目的

顧客満足度向上, 業務効率化

梅田 真理子 様 代表取締役

古川 昂 様 DXソリューション部 セクションマネージャー

根本 紘希 様 広報セクション セクションリーダー

大久保 貴史 様 HM事業本部 部長

導入前の課題

「入居者・オーナー・不動産会社という3者からのお問い合わせ」と「月43,000件の支払いサポート業務」そして、コールセンターの効率化が課題でした。

導入効果

・問い合わせ対応:導入から3ヶ月のPKSHA ChatAgentで自己解決率60%まで向上。
・支払いサポート業務・コールセンター:PKSHA VoiceAgent・PKSHA Speech Insightの活用で、工数30%削減。

会社・ご担当者様の紹介

まず、貴社の事業と皆様のお役回りについて教えてください。

日本賃貸保証_梅田社長写真_1

梅田様:代表取締役を務めております梅田です。当社は30年前、賃貸保証のサービスを他社に先駆けて提供開始しました。賃貸保証サービスとは、不動産を賃貸する際に必要な保証人を、法人である当社がお引き受けするというものです。現在は約60万人の方にご利用いただいています。この賃貸保証のサービスに関連して、料金を滞納された方への支払いサポートや、生活をご支援するためのコンサルティング業務なども提供しています。

当社は賃貸保証業の領域に加えて、柱と言える業務があと2つあります。1つは「駆け付け業務」と呼んでいるものです。お部屋に住んでいただいているお客様からの設備のトラブルなどについて、コールセンターで24時間365日応対し、トラブル解消のためのサービスをご提供します。

もう1つは、大家業です。当社が大家となり、お客様に不動産を賃貸します。賃借人のお客様だけでなく、不動産会社ともお取り引きします。このように当社は、賃貸保証業をメインに、駆け付け業務と大家業を加えた3本柱で事業を展開しています。

古川様:DXソリューション部のセクションマネージャーとして、システム全般とPKSHA VoiceAgentを担当しております。VoiceAgentは家賃を滞納された方への支払いサポートを行う部署で活用しており、ご入金につなげる役割です。

根本様:広報セクションのセクションリーダーとして、ホームページの管理と、PKSHA ChatAgentの設計・メンテナンスを担当しております。ChatAgentは問い合わせ対応に活用しています。

大久保様:HM事業本部の部長を務めております。設備トラブル対応とコールセンター業務を管掌しており、PKSHA Speech Insightはコールセンター業務で活用しています。

 

貴社のDX・AI戦略についてもお伺いできますか。

梅田様:AIによる完全自動化ではなく、人とAIの連携を目指しています。人材や時間の無駄は削減しながら合理的な運営を目指し、AIに人が取って代わられるのではなく、AIを適切に活用して業務効率化を実現することが目標です。

その上でAIでもロボット的ではない自然な対話を実現することで、お客様の本音を引き出す環境を構築したいと考えています。

AI導入の出発点は「3者からの問い合わせ」と、「月43,000件の支払いサポート業務」

AI導入の出発点になった課題を教えてください。

梅田様:「入居者・オーナー・不動産会社という3者からのお問い合わせ」と「家賃の支払いサポート業務」にどう向き合うか、大きく分けてこの2点が出発点となりました。

受付業務にかかる手間を省くことで、オペレーションに集中できるようにしたいと考えました。お電話に出られないケースもある中で、効率性・合理性を追求した結果です。

古川様:支払いサポートについては、対応が月に43,000件ほどあり、1日平均で12名前後がかかりきりの状況でした。増員すればコストがかかりますから、そこも課題でした。

根本様:問い合わせ業務に以前から他社のチャットボットは活用しておりましたが、管理者側から見るとメンテナンス性が課題でした。従来の製品は、設定した内容が反映されるまでに時間がかかっていたのです。ここに人手と時間がかかってしまうことで、見えないコストが積み重なっている状況でした。

大久保様:コールセンターでは、お電話をお受けしながら、情報の入力など様々な作業を進める必要があり、お問い合わせ内容を正確に把握できていないという課題がありました。そのため、音声を聞き直すのに時間がかかり、コストをかけずに改善する方法を模索していました。

問い合わせ・支払いサポート・通話記録で使い分ける3製品

PKSHA製品を選んだ決め手を教えてください。

根本様:PKSHAグループの会社と既にお取引があったこともありますが、なにより求めていたものと合致する製品だったことが大きいです。我々は専門家ではないため、製品を探すこと自体が難しかったのですが、良いタイミングで出会えたと感じています。

PKSHA ChatAgentで一番評価しているのは自然言語処理の部分で、精度が高く、自由に入力された質問にも対応できる点です。加えて、管理する側から見たメンテナンスの容易さも決め手でした。従来の製品は設定した内容が反映されるまでに時間がかかっていましたが、今は設定した内容がすぐに結果として確認できています。

さらに、以前使用していた他社製品と比べ、集計結果の出力速度が大幅に向上したことで月単位や年単位での集計も瞬時に完了するので非常に助かっています。ログ振り分け機能が充実したことで、問題箇所の特定が容易になりました。

設計とメンテナンスは私が担っていますが、設定した内容がすぐ結果として確認できるので、ログを見て直し、また確かめるというサイクルを回せています。

利用者の満足度も高まっているようで、実際に、オーナー層の離脱率が以前は、74%あったのですが、今は大幅に抑えられています。

古川様:PKSHA VoiceAgentでは、完全自動化を目指しつつ、より自然に話しやすく、お客様の問い合わせの意図を引き出すことを重視しました。相づちも含めた自然な対話ができ、データ化によって社員の負担軽減にもつながると考えています。

入居者・オーナー・不動産会社ごとにチャットの内容が変わる仕様についても教えてください。

根本様:最初に3者のうちどれかの属性を選択することで、それぞれ別の質問に進む構成で、PKSHA ChatAgentの初回表示も出し分けています(初回インテントの出し分け機能)。たとえば口座に関するお問い合わせも、ユーザーごとに口座の扱いが異なるため、それぞれに合った回答を用意する必要があります。同じ言葉で聞かれても、返すべき答えが違うということですね。

PKSHA ChatAgentに「初回インテントの出し分け機能」を導入

 

「初回インテントの出し分け機能」によりユーザ属性によって最初のメッセージが変わる

 

満足されている点や、日々の運用について教えてください。

根本様:自然言語処理による回答精度が高いだけでなく、類似の質問をサジェストできる点が便利です。類似質問を自動生成し、想定外の質問にも対応できるようになっているなど、AIならではの機能性が非常にありがたいです。

PKSHA VoiceAgentはどのような使い方をされていますか。

古川様:月43,000件ある支払いサポート対応のうち、比較的軽微な滞納の方をPKSHA VoiceAgentで抽出し、一斉にアウトバウンドコールしています。従来は人が1件ずつかけていた部分で、効率化につながっています。

支払いサポートでお聞きする内容は基本的に同じですから、会話設計がしやすい領域でもありました。ショートメールで支払いサポートするよりも、音声アナウンスの方が効果的だと感じています。

 

PKSHA Speech Insightはどのように使われていますか。

大久保様:コールセンターでのお客様問い合わせ対応時の文字起こしで活用しています。それまではもう少し精度の低い音声起こしツールを活用していました。文字起こしも後からまとめて行うと対応が遅れてしまうため、要約機能を業務そのものに組み込んでいます。

 

社内への浸透と、導入後の成果

3製品をほぼ同時に導入するにあたり、社内の戸惑いや抵抗はありましたか。

大久保様:現場では「またツールが増える」という受け止め方もありましたが、「楽になるから」という説明で理解を得やすい雰囲気になりました。当初は対応が遅くなると感じていたオペレーターも、実際に使う中で評価が変わり、今ではツールが業務フローの一部となって、

新たに入社したオペレーターや、話が長くなりがちな専門業者からのお問い合わせについても、AIによる要約でまとめられるようになりました。

無くなると業務が進まないほど定着しています。特に、それまで手作業でメモを取っていた担当者からは良い声が上がっています。

導入後、どのような変化がありましたか。

大久保様:7月には工数の30%削減につながっています。副次的な効果として応答率・受電率の向上もあります。PKSHA Speech Insightについては、ACW(アフターコールワーク:通話後の記録・処理業務)を4分以下に抑えることを目標に置き、ここを追いかけています。

根本様:PKSHA ChatAgentは2026年3月の導入から3ヶ月で自己解決率50%を超え、現在は60%まで伸びています。高い水準だと受け止めています。また、オーナー様向けページでは、50%以上の満足度もいただいています。

導入判断の軸は、目先よりも3年後・10年後の“見えないコスト

現在感じている課題と、今後の展開を教えてください。

古川様:2028年に基幹システムの刷新を予定しており、新システムとPKSHA VoiceAgentのAPI連携を検討しています。

根本様:PKSHA ChatAgentについては、3ユーザー種別の出し分けを行っている一方で、実際にどなたが閲覧されているか、意図した通りに出し分けができているかを正確には把握しきれていない点が課題です。出し分けとログの振り分けの精度向上が、今後のテーマだと考えています。

 


梅田様:駆け付けサービスの受付や、家賃に関するご相談、審査業務についても、スモールスタートで導入を検討していきたいと考えています。オペレーションの多い部署から順次、さまざまな部署の人がいろいろなツールを活用できる環境を整えていきたいですね。現場には目の前の業務がありますから、一気に進めるのではなく、各部署に応じた良い提案があれば取り入れていく方針です。

判断の軸は、目先のコストだけでなく3年後・10年後を見据えた将来的なコストです。見えないコストは見落とされがちですが、1人が1時間を無駄にすることは、何十人・何百人分の無駄にもつながると捉えています。柔軟に対応していただけるのであれば、早い決断を心がけたいと思っています。

当社には新しいものをどんどん取り入れていく企業文化があります。今後はお客様との商談時にもサポートしてもらえるような営業支援のAIエージェントなどもあれば嬉しいですね。

 

最後に、検討されている他社のご担当者へメッセージをいただけますか。

根本様:AIは便利ですが、管理・メンテナンスは人が行う必要があります。ログの振り分けを通じてお客様の言葉が見えるようになり、社内で使っている言葉がユーザーに伝わっていないことに気づかされます。AIを導入して終わりにするのではなく、ユーザー目線を持ち続けることが大切です。

大久保様:コールシステムと一体化してしまっている場合は大掛かりな入れ替えが必要になりますが、PKSHA製品は個別で導入できるので、すぐに導入でき、構築もしやすいと感じました。規模の小さい会社にも導入しやすいのではないかと思います。

古川様:AIも万能ではありませんし、人が行った方がいい業務もあります。ですので、あらかじめ、人が担う業務とAIが担う業務を整理して決めておいた方がより効率的なAIの活用が可能だと思います。

貴重なお話をありがとうございました。

 

2026年7月17日時点の情報です。