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公開日/2020.8.14
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メールでの顧客対応手法とは?クレーム対策の4鉄則も解説

メールでの顧客対応手法とは?クレーム対策の4鉄則も解説

インターネットやスマートフォンの普及に加えてカスタマーサクセス/サポートの重要性が高まる今日、メールを通した顧客とのコミュニケーションがより重要になり、やり取りするメール件数も増大しています。また、そのような状況の中、各社現場ではメールによるミスやトラブルの発生も少なくはないでしょう。
メール対応への顧客の満足度は、サービス利用率や購買にも影響してくる重大な指標です。
本記事では、よくある課題からクレーム対応メールの鉄則、顧客対応力を高めるための手法についてご紹介していきます。

メールでの顧客対応でよくある5つの課題

顧客対応のコミュニケーションツールとして基本となるメールですが、どんなに気をつけていてもミスが起こってしまうことがあります。まずは、メール対応でよくある課題5つをご紹介します。

(1) 返信漏れ、重複対応

メール対応が多かったり、ほかの業務が忙しかったりすることで起こりやすいのが返信漏れです。
1つの案件に対して複数の担当者が対応すると、重複対応も起こりやすくなります。とくに連休明けなどはメールの件数も多いため、ミスが多発する傾向があります。スケジュールやタスクの管理が煩雑な状況で発生しやすいミスといえるでしょう。

(2) 返信までに時間がかかる

顧客が早いと感じる対応時間は1時間といわれおり、求められる速さも年々上がっていく傾向にあります。対応に慣れているスタッフであれば、メール内容を即座に理解して返信できますが、新人や経験の少ないスタッフだと返信が遅くなることもあるでしょう。問い合わせ内容の把握にも時間がかかってしまう場合があります。

(3) 対応スタッフによって応対品質が異なる

ベテランスタッフと新人スタッフではメールの返信内容や速さ等で応対品質が異なります。対応に慣れているスタッフは、聞かれた質問に対して適切に対応できるだけでなく、併せてよく聞かれる内容についてのアドバイスや、気遣いのある言葉を添えることができるため、臨機応変な対応が可能といえます。
一方で、まだ経験の浅いスタッフは、聞かれた内容に関して一問一答で対応することで精一杯でしょう。テンプレートを用意しても、その通りにしか答えられず、お客様1人1人に合った対応ができないことがあります。

(4) 宛名、お名前を間違える

問い合わせ件数が増えて、スタッフがメール対応に追われていると、お客様の名前を間違えることがあります。また、テンプレートのまま、宛名を変更せずに送ってしまうケアレスミスにも注意が必要です。複数のウィンドウを立ち上げて業務をおこなっている場合も、他のお客様に送信する内容を誤って別のお客様に送信してしまうリスクが増えます。

(5) 情報共有の漏れによるトラブル

重複対応は避けなければなりませんが、場合によっては複数のスタッフで対応しなければならないこともあるでしょう。問い合わせ内容が共有されていないと、スタッフの対応次第ではお客様からの信頼を失ってしまうかもしれません。問い合わせが増えてくると共有事項も煩雑になり、関わるスタッフがすべての内容を把握することは難しいのが実情です。

クレーム対応メール4つの鉄則

前述の課題に対策を施すなど顧客対応に最善を尽くしていても、クレームが発生してしまう場合もあります。そこで、クレーム対応について4つの鉄則を解説します。

(1) 過去の対応履歴を確認

「何度も問い合わせしたのに対応してくれない」という事態を招かないためにも、まずは過去のやりとりの履歴を確認する必要があります。担当者が複数名いる場合は、情報共有しておくことでスムーズに対応できます。

(2) 24時間以内に返信

クレーム対応において大切なことは、お客様をお待たせしないことです。すぐに返信することが難しい場合でも、24時間以内に返信するようにしましょう。24時間以内の返信が難しい場合は、お客様にメールを確認したことだけでも伝えることが大切です。

(3) 誤解を防ぐ言葉遣い

メールはデータとして残るものなので、言葉遣いには細心の注意を払いましょう。また、誤解を避けるためにも、別の解釈が生まれないようなハッキリした言葉遣いを心がける必要があります。顔の見えない相手なだけに言葉遣いや言い回しには十分な配慮が必要です。

(4) メール文面は4部構成

問題を大きくしないためにも、メールの内容は重要です。ここでは、クレーム対応メールで書くべき4部構成を紹介します。

① まずは謝罪

クレーム内容を折り込み、お客様にご迷惑をかけてしまったことをお詫びする文言を書きます。

② インシデントの原因

起こってしまったトラブルの解決よりも、原因が知りたいお客様もいます。そのため、なぜトラブルが発生したのか、その原因を伝えます。

③ 改善策の提示

問題が起きた原因に対して、会社としてどのように対応していくのかを明確にし、お客様に伝える必要があります。また、保証がある場合はどのような保証ができるのかを説明します。

④ お礼で終わる

再度謝罪を伝え、連絡をいただいたことに対するお礼を伝えます。お礼を伝えることで、お客様が感じているクレームのストレスを和らげられます。

メールで顧客対応力を高める4つの手法

メールでの顧客対応で重要な4つの手法を示す画像
お客様の信頼を得るためにもメール応対における品質は重要です。ここでは、メール対応力を高める方法を紹介します。

(1) メールは確認後すぐに返信

基本的に、メールはチェックしたらすぐに返信しましょう。もし、すぐに返信できない内容だった場合は、いつ返信するかを伝えるだけでも相手を不安にさせずに済みます。

(2) 「一文一義」を徹底

「一文一義」とは、“一文に書くことは1つの事柄のみにする”という文章テクニックです。文章は、“。(句点)”で区切らなければ何行も書き続けられます。しかし、一文にあらゆる事柄を詰めこむと本当に言いたいことが相手にうまく伝わらなくなってしまいます。メールを書きながら文章の方向性がズレてしまい、何が言いたいのかよくわからない文章となってしまうことがあるのです。
反対に、短い文章で書かれた言葉は頭にスッと入りやすくなります。誤解を生まない文章を作成するためにも、一文一義を意識したメールを作成しましょう。

(3) 返信内容のテンプレート化

返信スピードのアップに有効なのが、返信内容のテンプレート化です。テンプレートを作成しておくと、特定の文章を打ち込む手間を減らし、返信メールの質も均一化できます。多くの企業ではメールのテンプレートはすでに導入済みでしょう。しかし、テンプレートがうまくできていないケースもあります。
特に注意するべきケースは、問題なく対応できていると感じている場合です。ここには、サイレントカスタマーが隠れている可能性があります。サイレントカスタマーとは、クレームや不満を企業へ直接伝えることなくフェードアウトしてしまうお客様のことです。それを防ぐためには、スタッフごとの対応の差をなくす必要があり、その対策としてテンプレートのチェックも重要です。
また、テンプレート化しすぎるとデメリットもあります。極端にテンプレート化すると、機械的な返信となり淡白な印象を与えてしまいます。テンプレートを用意することでスタッフの応対の差をなくすとともに、臨機応変な対応を身につけられる研修を定期的に行うことも大切です。

(4) メール共有システムの活用

お客様からの問い合わせメールがスタッフの個人アドレスに届き、ほかのスタッフと共有できないためにトラブルが起こる場合があります。返信が他者任せとなり未返信になったり、重複対応をしてしまったりするケースです。これを防ぐのがメール共有システムです。
メール共有システムにはメールの送受信だけでなく、現在対応中の案件に対する進捗管理やテンプレートの管理、過去のメールを管理する機能などが搭載されています。メール共有システムを導入すると、メールを一括で管理できるのでミスや手間を削減できます。

まとめ: メールシステムの活用を

メールの対応には多くの課題がありますが、対応力を高めることでお客様の信頼を得ることが可能です。また、メールの対応を効率化できれば、業務の負担も軽減されます。
メールでの顧客対応力を向上させるためにも、メールシステムの活用を推奨いたします。

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