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公開日/2021.2.12
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LTV向上の顧客対応とは?電話やメール、クレーム時の12ポイントを解説

LTV向上の顧客対応とは?電話やメール、クレーム時の12ポイントを解説

商品・サービスが成熟化し他社との差異が少なくなってきている現代の社会で、他社との差別化を図り売上げを上げていくためには顧客対応力がより重視されるようになっています。
本記事では、顧客対応力が重要視される理由や、電話やメールでの顧客対応のポイント、クレーム時の顧客対応のポイントについて紹介します。

「顧客対応力」が重要視される2つの理由

良い顧客対応を行えば、その顧客は自社のファンとなってもらえるほか、他社にも顧客自らが宣伝をしてくれるなど、「自発的な自社の宣伝担当」になってもらえる可能性もあります。
一方で、顧客対応に問題があると、自社の商品・サービスなどを継続的に購入・利用してもらうことは難しくなります。いわばリピート率が下がってしまうということです。さらに、その顧客対応がクレームにつながり、業界内やインターネット上などで悪評が広がるリスクもあります。
現在のインターネット社会においてクチコミはSNS等を通して広範囲にすぐ伝わってしまうので、顧客対応力の重要性は高まるばかりとなっています。

(1) 商品・サービスの継続利用(LTV)への貢献

顧客に商品・サービスを定期的に購入してもらったり、継続して利用してもらう期間が長くなれば、それだけ売上げは増加します。
商品・サービスを顧客に継続購入や利用してもらいLTV(顧客生涯価値)を高めるためには、不便さや不満を感じずに自社商品・サービスを使いこなしてもらうことが重要になります。
そこで、近年の顧客対応では、従来のカスタマーサポートよりも「カスタマーサクセス」という考え方が重要視されてきています。従来のカスタマーサポートは、どちらかというと“受け身”のスタンスで顧客からの問い合わせ対応を行うことを主眼としていました。
一方でカスタマーサクセスでは、顧客を課題解決へ導くために、自社商品・サービスを使いこなすための情報やサポートを“主体的に”提供していく思想となります。
「自社の製品・サービスをどのように利用しているか」「今、自社の顧客がどのような状態にあるのか」をデータで取得・把握し、顧客に対して積極的に働きかけながらより良い状態に導いていく。その結果、自社商品・サービスを使い続けてもらうことがカスタマーサクセスの成果指標といえます。

(2) サービス品質を向上させる

顧客対応のサービス品質を考えるとき、顧客が求めるサービスの品質は以下のような4段階に分類されます。
顧客が求めるサービス品質を示す画像
※図表引用元:https://ns-1.biz/report01-1.htm
上記4段階の価値のうち、「基本価値」と「期待価値」は顧客が、その商品・サービスを利用することで対価の代償として当然に手に入れられると考えられているレベルとなります。そのため、これらのレベルはその商品・サービスを提供する市場で活動できる必要最低条件といえるでしょう。
その商品・サービスが競争上の優位を確保するためには、「願望価値」と「予想外価値」を提供できている必要があります。既存顧客が継続購入や利用を止めるのを防止するためには、最低でも「願望価値」を提供していく必要があります。
「予想外価値」の提供を行えば、さらなる商品・サービスの購入や利用につながっていきます。それだけでなく、既存顧客に新規顧客を紹介してもらえることも期待できるでしょう。

電話での顧客対応5つのポイント

インターネットが普及した現代においても、最大の顧客対応方法は電話です。電話で顧客対応する際、以下のようなポイントに気をつければ、顧客に悪い印象を与えないとされています

(1) 3コール以内で電話をとる

電話がかかってきたときには3コール以内で電話を取るようにしましょう。3コール以上かかると一般的に待たされていると感じてしまいますので、これは電話対応ビジネスマナーとされています。
もし3コール以内に電話をとれなかった場合は、最初に「大変お待たせいたしました」とひと言添えてから話を進めるようにしましょう。

(2) 明るくはきはきと話す

電話越しだと顔の表情や態度が見えないため、普段通りでも相手に暗い印象を与えることがあります。電話で話す際には、いつもよりゆっくりと大きな声で話したり意識的に高い声を出して話したりしましょう。そうすると、聞き取りやすいだけでなく、相手に明るい印象を与えられます。

(3) 曖昧な表現は使わない

相手に誤解を与えてしまったり、クレームにつながってしまったりしないよう、誰が聞いても解釈が変わらないような表現で伝えることが重要です。
とくに時間の感覚は人によって解釈が異なります。例えば、「朝一番までに」は「午前●時までに」、「後ほどご連絡します」は「30分以内にご連絡します」というように、●時や●分など具体的に提示して伝えることが大事です。

(4) 肯定的に伝える

顧客の話を否定せず、肯定的に話すことで相手の印象を良くなります。例えば、「できません」は「致しかねます」、「ありません」は「あいにく切らしております」、「分かりません」は「こちらでは分かりかねます」と言い換えることで、否定的な印象は弱まります。

(5) 顧客よりも先に電話を切らない

電話で用件を話し終えたからといって、顧客よりも先に電話を切らないようにしましょう。顧客が電話を切ったのを確認して受話器を置くのがマナーとなっています。
電話対応の際には、最後の最後まで気を抜かないようにすることが重要です。

メールでの顧客対応3つのポイント

メールでの顧客対応が必要なシーンは増えています。ただしビジネスメールは友人とのメールとは異なります。要点を押さえた分かりやすい文章を心がけましょう。

(1) 迅速に対応し、24時間以内に返信する

顧客から届いたメールは返信が早いほど良い印象を与えられます。対応が早いと認識されるのはおおよそ1時間と言われていますので、できるだけ迅速に対応するようにしましょう。遅くとも24時間以内に返信することがビジネスマナーです。
対応が早いことで、クレームの防止にもつながります。

(2) 読みやすく分かりやすいメール文を作成する

要点を押さえた相手に分かりやすいメール文章にすることを意識しましょう。改行を入れ、読みやすいレイアウトにすることも大事です。
読みにくいレイアウトだと相手の時間を無駄に使ってしまうことになり、マイナスの印象を与えることになります。

(3) 誰がどこまで対応するのか/したのかを社内で共有する

1人の顧客に対して複数の担当者が対応しなければいけないときもあります。そんなときには、「誰がどこまで、どのような対応をしているのか」を明確にし、その情報を共有することが必要です。
また、インシデント対応の記録を共有ないしエスカレーションできるシステムの利用はその点で重要といえるでしょう。

クレーム対応における「グッドマンの法則」とは

法則を表現する画像
顧客からクレームを受けたときの対応の仕方によって顧客満足度も変わってきます。クレーム対応する際には、苦情処理と再購入決定率の間に相関関係があることを示した、「グッドマンの法則」に沿うことが大切です。
【第一の法則】
企業に不満を伝えてくる顧客のうち、そのクレーム対応に満足した顧客の再購入決定率は不満を伝えなかった顧客に比べて高くなります
【第二の法則】
ネガティブな体験をした顧客はポジティブな体験をした顧客の2~4倍もネガティブなクチコミを生みます。つまり、クレーム対応となる事案は、一つひとつが大きなレピュテーションリスクを含んでいるといえます。
【第三の法則】
適切な情報提供をすることによって、信頼度が高まる。そうすることで、顧客との信頼関係が構築されポジティブなクチコミが普及し購買につながり、市場の拡大にも貢献します。
この法則をもとにクレーム対応を進めることで顧客満足を向上することができます。

クレーム時の顧客対応4つのポイント

(1) お詫びと感謝の気持ちを伝える

自社に落ち度があるときには、不快な思いをさせてしまったことを素直に謝罪することが大事です。
さらに、自社が気づけなかった点を指摘してもらえたことに対し、感謝の気持ちも伝えるようにしましょう。相手はクレームを付けることに対し後ろめたさを感じていることも多いので、感謝の気持ちを伝えることで良い印象を与えることができます。

(2) 相手の立場に立って話を聞く/共感する

相手のクレームに対して、ただただ謝罪をするだけでは油に火を注ぐ結果にもなりかねません。
まずは相手の立場に立って、「商品・サービスへのクレームなのか」「対応方法に対してのクレームなのか」など、クレームの原因を把握しましょう。その上で、相手がどのような気持ちになっているのか共感することが重要です。

(3) 事実確認をして、相手の要望を聞き出す

クレームの話をよく聞いた後は、クレームの詳細をよく確認しましょう。詳細を確認することでクレームの原因を明らかにできるかもしれません。
クレームの原因が明らかになったら、「相手はどんな不満を持っていて、それをどのようにしたいのか」という相手の要望を聞き出すことが大事です。

(4) 解決策・再発防止策を伝える

相手の要望を聞き出せたら、その要望に沿った解決策や再発防止対策を考えて相手に伝えるようにしましょう。同様のクレームが再びおきないよう、社内でクレームの内容を共有することも必要です。

まとめ:Web上の顧客対応チャネルも用意が必要

電話にしてもメールにしても、顧客のことを第一に考えた対応が大事です。また、頻繁に問い合わせが生じるような問題であれば、顧客が自己解決できるようにFAQチャットボットなど、Web上の顧客対応チャネルを用意しておくことも必要です。
顧客対応力を上げることがカスタマーサクセスの向上につながり、ひいては自社の売上アップや長期的な顧客との関係を築けることにつなげられるでしょう。

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