株式会社ハルメク・ビジネスソリューションズ

通販の注文電話を自動応答化、放棄率を約20%改善し機会損失を縮小

導入サービス PKSHA Voicebot
業種 通信販売
活用対象 一般ユーザー、社員、オペレーター
導入目的 放棄率抑制、注文受付の自動応答化

お客様センター長 山口 泰宜様
お客様センター 企画推進室 リーダー 藤居 佳恵様

事業拡大に伴う入電数増加が放棄率上昇につながっていた

事業内容を教えてください。

山口様 ハルメクホールディングスとしては、定期購読の雑誌「ハルメク」の出版と、同梱してお送りする通信販売のカタログによる通信販売業を手掛けています。ハルメクは50代以上の女性を主要顧客としており、現在の販売部数は約42万部です。書店での扱いはなく、お電話やネットでお申し込みいただく形を採っております。

ハルメク・ビジネスソリューションズは、雑誌と通販の両事業において、物流とカスタマーサポートを担っています。また、関連するシステムの導入・管理についても我々の担当です。

部署におけるお二人の役割を教えてください。

山口様 私はセンター長として、お客様センター全体をマネジメントしています。現在国内4か所にセンターがあり、オペレーターが約300人います。一部は外部委託もしているのですが、9割以上自社の人材で対応しています。

藤居様 私はお客様の声を事業部に届ける際のオペレーションをどうするか、商品に不具合があった場合のお客様対応をどうするかといったことを担当しています。新しい仕組みの導入も担当しており、「PKSHA Voicebot」も私が主担当として導入しました。

最も重視されているKPIは何でしょうか。

山口様 一番は放棄率ですね。電話が取れないことは機会損失につながりますし、純粋にお客様に迷惑がかかってしまいます。社長を含めた関係者に毎日2回報告しモニタリングするくらい、重要視している指標です。また、品質、生産性、コストも重要な指標となっています。

ボイスボットを検討するきっかけを教えて下さい。

山口様 雑誌の販売部数が伸びて行く中で、お客様センターのキャパシティーが不足し、放棄率が問題になりました。新規購読者を増やすための新聞広告やテレビCMを打ちますが、直後にお電話が殺到するため繁閑差が大きく、放棄呼を減らすためにはオペレーターのシフトを厚く入れる必要があります。一方で、想定よりも入電数が少ないと、受注に対するコストが増大してしまします。

入電数の予測は立てていましたが、実際の反響と乖離が出てしまうことが多くありました。人手を増やさず生産性を高める方法はないかと探す中で、PKSHA Voicebotを知りました。

ボイスボット4製品を比較してPKSHA Voicebotを採用

PKSHA Voicebotのようなボイスボットに抵抗感はありませんでしたか。

山口様 私は抵抗ありませんでしたし、社長も当初から導入に賛成していました。ただ、事業部にとっては契約や継続率に関わることなので、「人が対応できるのであれば、可能な限りそうして欲しい」という意見もありました。

ボイスボット以外も検討されたのでしょうか。

山口様 まず文章入力が必要なチャットボットは、シニアなお客様が多い当社には適さないと考えました。そこで、電話に対応したソリューションで、通話をテキスト化できるものを探しました。通話をテキストに起こせるだけでも、電話対応後の受注データ作成効率は大きく向上します。ただ、調べて行くうちにボイスボットの存在を知り、「顧客対応まで任せられるならその方がいいのではないか」と考えるようになりました。

PKSHA Voicebot以外のボイスボットも検討されましたか。

山口様 はい、他に3社と比較しました。PKSHA Voicebotを選んだ理由は、デモの音声が良かったこと、認識精度が高かったこと、カスタマイズがしやすそうだと感じたことなどですね。

藤居様 当社の場合、月刊誌を販売しているため、月が変わると発話内容を細かに変える必要があります。したがって、容易にカスタマイズできることや、自動応答で注文を受け付ける商品が増えても、対話フローを増やすことに対してコストが発生しないことがとても重要でした。また、認識精度という点では、社員の親世代にも試しに使ってもらい、実用可能な精度であることを検証しました。

稼働後も定期的に打ち合わせをしていただき、「本誌でそういうコンテンツがあるならこのタイミングでフローを変えましょう」といった具合に積極的にご提案いただいています。こういったやり取りを繰り返すうちに、当社のスタッフも簡易な変更であれば対応できるようになりました。これはPKSHA Voicebotの方のサポートの手厚さと、システムの使いやすさ故だと思っています。

コスト面はどのように考えられましたか。

山口様 委託会社にお願いして受注する場合の1件当たりの単価と、PKSHA Voicebotで受注する場合の1件当たりの単価を比較しました。それで、PKSHA Voicebotに変えるといくら安くなります、ということを社内で示しました。

25%のハンドリングタイム削減に成功

導入の検討はいつ頃されたのでしょうか。

山口様 2020年1月に検討を始め、4月には導入しましたね。

藤居様 大きな問題が起きないよう、コールセンターの営業時間外に定期購読の注文に対応することからスタートしました。そこで問題なく受注ができたので、その後対象を拡大していきました。

もともと時間外は注文を受け付けることができていなかったため、多少結果が悪くてもマイナスは少ないということでスモールスタートしました。

山口様 2020年6月から雑誌のバックナンバーの受注、7月から営業時間内での定期購読の受注、9月から通販の定期解約の受注、2021年4月からメディアに広告を掲載した商品の受注、といった具合です。

ボイスボットがヒアリングした情報の確認などはされていますか。

藤居様 必要な情報がテキストとして正しく入力されているかを目視で確認します。このうち発送の際に必要になる住所と名前だけは改めて音声を聞き返しています。PKSHA Voicebotには、住所などの属性情報を自動で振り分ける機能があるので、確認の時に住所と名前の部分についてだけ音声を聞き返せるのが非常に便利ですね。

いずれの情報についても、入力が不完全であればコールバックしてお聞きします。通常、自動応答で受けたお電話のうち、8割はオペレーターによるチェックだけで問題なく、コールバックが必要となるのは2割程度です。

自動応答で対応すると、ハンドリングタイムが約25%削減できます。コールバックが必要となる場合でも、オペレーターが入電対応する場合と同程度の工数になります。カタログ請求など、フローが単純な業務の場合は問題が起きにくく、特に大きく工数を減らせています。

営業時間外の新たなビジネスに活用

PKSHA Voicebotでの応答件数は現在どの程度なのでしょうか。

山口様 月間約1万件をPKSHA Voicebotで応答しています。そのうち手続きが完了する割合は約70%です。注文受付ダイヤルへの入電の中には、注文以外のご用件がどうしても入ってきてしまうため、十分な完結率だと思います。

放棄呼を0にすることはできたのでしょうか。

山口様 残念ながらそうはなりません。オペレーターが話中のためお待ちいただいている間に電話を切られてしまったり、自動音声認識の選択の際にお切りになるお客様が一定数いらっしゃいます。それでも、以前は20〜30%であった放棄呼が、現在は10%未満にまで減らすことができています。

放棄は0にはならない一方で、PKSHA Voicebotを使ったこれまでにない形の受注ができるようになっています。例えば、コールセンターが閉じている日曜日や深夜、早朝に広告を打ち、それをPKSHA Voicebotで受注する、といった形です。

こういった時間帯は通常の営業時間より広告費が安いことが多く、受注にPKSHA Voicebotを使えば人件費を増やさずに注文を受けることができます。ここ1年程前に始めた取り組みで、これまでとは違う層にアプローチできることもあり、大きな可能性を感じています。最初は導入に戸惑いを見せていた事業部も、今では積極的にPKSHA Voicebotの活用を考えるようになっています。

ほかにPKSHA Voicebotの導入によるメリットはございますか。

藤居様 新型コロナウイルスの影響で、当社のセンターで最も規模が大きいセンターを1週間閉鎖したことがありました。その際に、PKSHA Voicebotで対応する比率を急遽増やすことで、急場を凌ぐことができました。通常は入電対応後にデータ入力のオペレーションが必要になるのですが、入電対応だけはお客様にご迷惑をお掛けしないという方針を決め、データ入力は後回しにしました。

シニア向けのDXとして有効

改めて振り返っていただくと、ボイスボットはカスタマーサービスにどのように貢献したとお感じですか。

山口様 機会損失を無くすことができたのが一番大きいと感じています。

藤居様 通常、通販ビジネスを展開している企業の多くは、混雑時や時間外の対応としてECを強化します。ですが、我々の主な顧客はシニアの女性の方なので、ECは苦手な方が多いです。そういった方に対して、混雑時や時間外でも音声で対応できることは、非常に意義があると感じています。

PKSHA Voicebotの導入を検討されている企業の方に、メッセージをお願いできますか。

山口様 当社のお客様の層から考えると、本来は先端技術の導入が向かないはずだと思います。ですから、我々よりもPKSHA Voicebotを入れやすい企業は沢山あると思います。認識精度も高いですし、人と話すよりもストレスがない、といったメリットもあります。検討しているのであれば、一度試すべきだと思いますね。

藤居様 シニアの方はテキスト情報を打ち込むのが苦手で、ボイスボットに対応してもらう方が楽だ、という方が多いと感じています。ハルメクの本誌でもそういった内容の記事を掲載させていただいています。ですので、PKSHA Voicebotを使い続けることで、更なる需要が見つけられるかもしれない、と感じています。

導入を検討している企業の方で、商品のターゲットがシニアである場合は、とてもお勧めできると思います。

社名 株式会社ハルメク・ビジネスソリューションズ
事業内容 コンテンツ事業、通販事業、店舗事業、コンサルティング・広告代理事業、ヘルスケア事業
設立 2020年7月9日(創業 1989年5月18日)
URL https://www.halmek-holdings.co.jp/company/