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公開日/2023.2.21
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コールセンターにおけるコールフローとは?設計するメリットと注意点

コールセンターにおけるコールフローとは?設計するメリットと注意点

コールセンターは企業と顧客をつなぐ接点であり、橋渡しの役割を担っています。企業が優れた製品を製造し、質の高いサービスを提供しているつもりでも、コールセンターでの対応がユーザーを満足させることができなければ、企業ブランド毀損につながってしまいます。

そのため、コールセンターの生産性を向上させ、顧客に満足してもらえるサービスを提供することは不可欠です。そのための重要な施策の一つがコールフローの作成といえるでしょう。本記事ではコールフローとは何か、コールフローを設計するメリットやポイントについて説明します。

コールフローとは?

最初にコールフローとは何か、コールフローの設計が重要になっている理由や導入される主なシステムについて紹介します。

コールフローの概要

コールフローとは、顧客からの架電を内容に応じて適切なオペレーターに振り分けるための流れやフロー図です。

顧客からの入電内容は多岐に渡ります。一つの窓口や特定のスタッフだけで対応するには無理があり、サービスの質も低下してしまうおそれがあります。そのため、商品についての質問はカスタマーサポート、クレームはお客様相談室のように振り分けることで、各分野で専門知識を有するスタッフによって適切な対応が可能になります。加えて、コールフローでは、担当者が不在の場合の対応や営業時間外の対応についても決めておくことが一般的です。

コールフローの設計が重要とされている背景

近年、コールフローの設計は特に重要になっています。その背景には、顧客からの問い合わせ内容は多様化している点が挙げられます。具体的には、新規契約に関する問い合わせ、料金確認、プラン解約、商品の修理、さまざまなトラブルなどがあります。

顧客ニーズの多様化に合わせて企業が提供するサービスや製品の種類も増えており、限られたオペレーターが全ての内容に対応することは困難です。むしろ、問い合わせ内容ごとに担当者に振り分けることで、適切なオペレーターにスムーズに案内することが可能です。そのための仕組み化として、コールフローの設計が重要になっているのです。

コールフローの設計で導入される主なシステム

コールフローの設計に基づいて、実際に顧客からの入電を振り分けるのはシステムです。ここでは、その中の主な2つを紹介します。

IVR(自動音声応答機能)

IVRは、オペレーターに代わって自動音声システムが一次対応を行うシステムです。このシステムにおいては、顧客がプッシュ操作をすることで、問い合わせに応じた適切なオペレーターにつながる仕組みです。

例えば、自動音声システムが「ご契約に関するお問い合わせは①を、解約に関するお問い合わせは②を、商品の使い方に関するお問い合わせは③を押してください」とアナウンスすることで、顧客にプッシュ操作してもらいます。

IVRについては、以下の記事で詳しく解説しています。
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ACD(着信呼自動分配装置)

ACDは、事前に設定しておいたルールに基づき、顧客からの問い合わせをオペレーターに振り分けるシステムです。このシステムを利用することでオペレーターに均等に顧客応対を割り当てることができます。

また、コールセンターにおけるOJTにも活用できます。例えば、業務が落ち着いた時間帯に研修のために新人のオペレーターに着信させるようにもできるのです。

ACDについては、以下の記事で詳しく解説しています。
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コールフローを設計するメリット

ここでは、コールフローを設計するメリットについて、オペレーター側と顧客側に分けて説明します。

オペレーター側のメリット

コールフローを設計すると、問い合わせを適切に振り分けできるため、オペレーターの業務効率の向上や業務負担の低下につながります。問い合わせ内容によって担当者を決めることで、担当する内容が絞られるため、コールセンタースタッフの専門性が高められます。結果として、コールセンター全体のサービス品質の向上にもつながるのです。

顧客側のメリット

コールフローを設計することは顧客満足度の向上につながります。コールフローの設計によりスムーズな応対を行うことで、待機時間や応対時間の減少、的確な指示によるオペレーターに対するストレスの軽減などが期待できます。

コールフローを設定する際の注意点

ここでは、コールフローを設定する際の注意点について説明します。

(1)プッシュ操作の選択肢を増やしすぎない

プッシュ操作の選択肢が多すぎると、顧客が迷ってしまい、離脱する可能性もあります。IVRで操作をしてもらう際には選択肢を少なくします。大まかなカテゴリーで分類して、3つ程度に収めるようにすると良いでしょう。

(2)顧客が行うプッシュ操作の回数を減らす

プッシュ操作を行う回数が多いと、オペレーターにつながるまでに手間と時間がかかり、離脱してしまう確率が高まります。顧客の中には多くの年配者が含まれていることを想定すると、操作は簡単であるに越したことはありません。

(3)自動音声ガイダンスは短く簡潔な文章にする

自動音声ガイダンスは短く簡潔な文章にしましょう。コールセンターに問い合わせをする顧客はできるだけ早くオペレーターに電話がつながることを期待しています。そのため、自動音声ガイダンスがあまりに長いとストレスを感じ、ガイダンスの途中で離脱するリスクが高まります。

コールフローは顧客満足につながる重要な施策

コールフローをしっかりと作り込んでおけば、コールセンター業務の生産性が向上します。オペレーター一人ひとりの負担を減らせるだけでなく、顧客満足にもつながります。今後、コールセンターが顧客とのタッチポイントとして果たすべき役割はますます大きくなるでしょう。競合との差別化を図るためにも、コールフローの設計と関連するシステムの導入は必要になってくるでしょう。

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