九州産業大学
AIチャットボットで変わる学生とのコミュニケーションスタイル
導入サービス | PKSHA Chatbot |
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業種 | 大学 |
活用対象 | 一般ユーザー、社員 |
導入目的 | 問い合わせ削減、学生満足度向上 |
総合情報基盤センター 事務室長 福田 仁志様
総合情報基盤センター 事務部長 石岡 正次様
教務部 教務課長 伊東 真比呂様
教務部 教務第二係長 古賀 郁子様
教務部 後藤 裕美子様
大学、ご担当者様の紹介
大学概要について教えてください
石岡様 九州産業大学の歴史は、創設者中村治四郎が1960年に「産学一如」を建学の理想として開学しました。以後、時代とともに規模を拡大し、現在では9学部21学科・大学院5研究科と短期大学部を擁しています。
本学は2020年度に創立60周年を迎え、次の目標である創立100周年に向けたビジョン「新たな知と地をデザインする大学へ―もっと意外に。もっと自由に。―」を掲げています。さらに、文理芸が融合した多様なプログラムの構築や学際的研究の推進、国際的感覚を養うプログラムの実施など、多方面に亘る事業を推進しています。
みなさん、どのようなミッション、業務を担っていらっしゃいますか?
伊東様 教務部内で「教務課」と「大学院事務室」に分かれています。教務課というのは他大学さんと同じような形ですが、教育課程カリキュラムの作成と編成、それから学則とか履修規程に関することを業務として扱っています。また、時間割や試験などに加え、学生の入学、退学、卒業に関する業務も行っています。大学院事務室は、教務課の業務に加えて大学院の入試関連の業務も行っています。教務部は全体で30人近くのスタッフがいますが、業務が多岐に亘っているため、煩雑な業務が多く忙しい部門の一つです。
石岡様 総合情報基盤センターは、大学の情報基盤整備、そして利用者に様々な支援を行っている部署です。コロナ禍になってオンライン授業が増えたことで、非常に重要性が増したと感じています。ここ2年ほどで、オンライン会議やLMSの利用が当たり前になりました。学生、教職員がこれらのICTツールを自由に使いこなせるために必要なことをしっかりと支援していきたいと考えております。学園のDX化推進をICTの力で支援する部署でもあり、その一環でAIチャットボットについても推し進めているところです。
PKSHA Chatbot導入の背景
チャットボットの試行により選定ポイントが明確に
福田様 DX化を推進して学生支援の強化を掲げている本学では、窓口業務の改善は喫緊の課題だと認識していました。そこで、定例的な質問に自動で答えるシステムの導入により窓口の問い合わせ工数を削減し、適切な回答の提供及び24時間対応を可能にすることを目的にAIチャットボットの導入を検討しました。
2021年にまずは手軽に始められるチャットボットを総合情報基盤センターで導入し、試行運用を行っていました。しかし、メンテナンスなどの管理運用面における煩雑さが重く業務負担が下がっていきませんでした。自分達で質問してみると、正しい答えが出ない!ということが度々ありました。その場合には同義語を登録したり類義語を登録したりして対応していましたが、そのメンテナンスが非常に大変だというのが導入して初めてわかりました。
試験運用の結果を踏まえて、より良いAIチャットボットの検討を始めました。自己解決率の高さ、自然言語処理能力の高いAI、メンテナンス性の高さを選定の軸として検討を進めていきました。
チャットボットサービスの選定
ユーザーの立場となって精度を検証すると違いが明確に
福田様 候補として資料請求やネット上での調査をさせていただいたのは、PKSHA Workplaceを含む3社になります。また、選定の優先順位で言いますと「自然言語処理のAI学習」、「自己解決力の高さ」、「メンテナンス等の管理のしやすさ」だと考えていました。
複数の比較検討を行った中で、最もPKSHA Chatbotが良かったと思ったポイントとしては対話エンジンの良さがまず1番に挙げられるかなと思います。実際に事例記事として公開されている企業様のAIチャットボットを操作してみてどれくらいの精度で返答が返ってくるのか試してみました。すると違った言い回しでも正しい回答が返ってくるのがPKSHA Chatbotでした。導入の背景にもあったように以前のチャットボットでは正答率が上がらず、なかなか窓口業務の削減ができていませんでした。そのため、自然言語処理のAI学習が非常に魅力的に感じました。FAQを準備するだけで動いてくれるというのは非常に大きいと思います。
また、運用面でのメンテナンス性も直感的でわかりやすく、運用のしやすさも感じました。最後に日本を代表する数々の企業や大学への導入実績があることから安心して導入を決定することができました。
リリースまでの構築工程
粘り強く呼びかけをおこなったことで集まった良質なFAQ200件
伊東様 教務課の窓口業務からFAQを作成してほしいと言われ、2022年2月から作業を開始いたしました。FAQの元になるようなデータなどはなく、職員が今までの問い合わせ内容を記憶しているので、まずは1ヶ月くらいを期限としてどのような問い合わせが多いのか思いつくままに簡単なフォームで提出してもらいました。出揃ったデータから内容確認→複数内容の分解・分類→重複・類似内容の絞り込みの順に整理していきました。
当初、210件あった想定質問を146件に絞り込んでスタートいたしました。課内の職員も通常業務がある中でフォームに回答しなくてはならなかったため、最初は回答が集まらずに苦戦しました。しかし、都度フォームに回答してもらえるよう呼びかけを何度も行ったことで結果として210件の回答を集めることができたと思っています。AIチャットボットの利用は学生なので極力学生の生の声をベースに考えることで質の良いFAQを作成できたと感じています。
後藤様 集まったデータを加工していく作業に関しては手間ではありませんでした。作業自体は初めてでしたが、語尾の体裁を整える程度でした。当時、教務部では卒業・入学シーズンは繁忙期でもあったため、少しずつ時間を見つけて作業を進めて行きました。
リリース後の感触
AIチャットボット導入によって電話での問い合わせが激減
石岡様 AIチャットボットはK’sLifeという学内ポータルサイトにてトップページに表示されるように設定し、全学生・教職員に対して事前の通知を行いました。事前周知に対しては、特に反発などはなく、電話での問い合わせが減ったと感じているので、効果は出ていると思います。
定量的には運用を開始した7月の1ヶ月間に6,500件の質問があったことから、学生は興味を持ってくれているように思います。自己解決率を見ると、7~8割となっており、定性的に見ても、評価できるのではないかと思っています。
古賀様 コロナ禍での遠隔授業ということもあり、以前はポータルサイトで周知しても必ず電話での問い合わせがありましたが、導入してから電話での問い合わせがあったことを忘れるくらい件数が減りました。それくらい大きな変化でした。
直近では前学期の試験時間割発表や大雨で交通機関が乱れたことがありました。問い合わせが増えることを予測して急遽事前にFAQを準備し、「よくある質問」に追加をしたところ以前まで鳴り止まなかった電話がほとんどなくなりました。
情報過多になってしまい本当に必要な情報が学生に届けにくくなっている
古賀様 そこでの気付きとしては、過去にもK’sLife(学内ポータル)で同様の連絡を通知していたのですが、それを見ていないんだなということがよくわかりました。
連絡通知を発信する人が全て「重要」フラグを立てて通知するので、どれが一体重要な情報なのかが学生も読みきれないんじゃないかと思います。我々は送ってますよ、連絡してますよって言っていますが、受け取る側の立場で考えると大量に来ている連絡通知の中から自分に関係のあるものだけを見つけるのは難しいと思います。
そのため、AIチャットボットに質問をして学生が聞きたいことが聞ける、答えにたどり着けるというのがAIチャットボットの良いところなんだろうなと思いますね。
今後の展望
対面でのコミュニケーションとの併存をどのようにしていくのか
石岡様 まずは教務課での実績を上げ、次は教務に関係する語学教育研究センター、基礎教育センター、そして学生部、キャリア支援センター、入試部などに順次利用を拡大して行きたいと思っています。
部署によっては就活の支援などはやはり対面でのコミュニケーションが必要なこともあります。対面でのコミュニケーションも大切にしていきながら、AIチャットボットとどのように併存させていくのか検討していきたいと考えています。
親しみのあるAIチャットボットを作ることで質問できない学生を救いたい
古賀様 PKSHA Chatbotの履歴を見ていると「おはよう」など直接的には学校に関係しない質問も見受けられます。雑談のような質問や回答を増やすことで学生が質問するハードルを下げられたらなと思ってます。
窓口や教員などに直接質問できない、もしくはしないような学生にぜひ使ってほしいと考えています。そのためにも学生が気軽に質問しやすいPKSHA Chatbotを作っていきたいと思います。
最後に一言お願いいたします。
石岡様 導入してまだ1ヶ月ですが、関係者の皆様のご協力もあり、導入してよかったなと思っています。まだスタートラインで始めたばかりですが、時期に応じてのチューニングや色々なブラッシュアップをしていきたいと思います。また24時間365日、どのような質問が入っているかなどの分析も行い、どんどんPKSHA Chatbotの精度を上げていきたいと思います。
古賀様 最初は本当に精度が高いのか少し疑っていたのですが、思った以上に効果が出ているので導入して良かったです。学生が困っていることをAIチャットボットを通じて解決に導いてあげることが出来るといいと思います。
後藤様 操作面で使い勝手がとてもよく、UIの部分もわかりやすいのが非常に良かったと思います。AIチャットボットのアイコン設定を自動で調整してくれるので、初心者でも簡単に操作できて助かっています。
伊東様 導入まで現場の立場からすると抵抗感や作業が億劫に感じることが多いのですが、定期的なサポートのおかげでスムーズに作業も出来きたおかげで印象が「簡単だった」になったのだと思っています。定期的に御社のアップデート通知が来ているのでこれからどのように進化していくのか非常に楽しみです。
以上、ありがとうございました。
社名 | 九州産業大学 |
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事業内容 | 教育、学習支援 |
設立 | 1960年 |
URL | https://www.kyusan-u.ac.jp/ |
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