株式会社集英社
PKSHA FAQに合わせてコンタクトセンター業務を見直し。FAQ・お問い合わせ管理効率化の取り組み
導入サービス | PKSHA FAQ |
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業種 | 流通・卸売・小売 |
活用対象 | 一般ユーザー、オペレーター |
導入目的 | AQ管理・問い合わせ業務の効率化 |
ブランド事業部 ダイレクトマーケティング室 副室長 石塚 雅延 氏
ブランド事業部 ダイレクトマーケティング室 鈴木 裕子 氏
集英社が運営するレディースファッション通販サイト集英社 FLAG SHOP(フラッグショップ)は、主に同社の女性ファッション誌上で紹介する衣服を販売している。同サイトは2017年10月、「PKSHA FAQ」を導入しFAQサイトを刷新した。PKSHA FAQを導入した経緯や導入後の効果について、同社ブランド事業部ダイレクトマーケティング室 副室長 石塚雅延氏と鈴木裕子氏に話を聞いた。
導入前の課題:FAQの管理に加えてお問合せ対応履歴の記録が必要だった
集英社 FLAG SHOPについて教えてください。
2007年に開設したECサイトで、当社の女性誌の読者の方を対象に、誌面上でモデルさんが着ている服と同じものを手軽に購入していただくことを目的にスタートしました。その後は商品を拡大し、誌面に載っていない商品や、集英社 FLAG SHOPのオリジナル商品なども扱うようになりました。
誌面に紹介していない商品であっても、カタログなど独自のコンテンツを作って紹介することもあります。この部分は出版社が運営しているサイトならではの強みだと思います。
サイトの会員数は100万人を突破しました。会員の方の平均年齢は30代半ばになります。
コンタクトセンターへのお問い合わせは、どんな内容が多いでしょうか。
圧倒的に多いのは返品、交換、キャンセルについてですね。問い合わせ全体の半分を占めています。
ただその一方で、通販事業者という視点からすると、他の事業者に比べて当社への返品や交換に関するお問い合わせの割合が高い訳ではありません。ですので、コール数を減らすことを主な目的にするのではなく、しっかりお電話でご対応したほうが良いケースと、お客様自身にご対応いただいたほうが良いケースを分けて考えていきたいと思っています。
2017年10月にPKSHA FAQをご導入いただきました。それ以前はどのような状況だったのでしょうか。
サイトにFAQのページはあったのですが、Q&Aが30個程度と少なく、新規追加や修正などをしたい場合はWeb製作チームへの依頼が必要でした。修正が反映されるまでには通常1日以上かかっていました。 アクセス状況に関しても、FAQページ全体のアクセス数を見る仕組みはあったのですが、どのQ&Aが見られているかを把握することは出来ませんでした。
お問い合わせ履歴を統合的に残す仕組みがなかったのも問題でした。お電話いただいた場合は問合せカテゴリーが電話機のボタンに「1:返品」、「2:交換」などと割り振られており、応対終了後、オペレーターがいずれかのボタンを押したものを月次でカウントしていました。あくまでオペレーターの主観による分類であり、その詳細は把握できなかった為、カウントした結果もうまく活用出来ていませんでした。
メールやお問い合わせフォームでのご対応もしていたのですが、こちらもその内容を正確に分類・蓄積することが出来ていませんでした。メール対応はスキルの高いオペレーターがメーラーを使って一日一人で担当していましたが、コールが集中している時は電話に出るなどしていた為、返信には平均すると2日以上はかかっていたと思います。 そういった状況だったので、当時指標としてもっていたのはコールの問い合わせ数、放棄数、メールの送信件数などに限られていました。
FAQ以外にも課題があったということですね。
そうですね。特にメール対応はオペレーターが個人の裁量でやっていたので、繁忙期にはメールの返信が遅くなってお叱りを受ける、といったケースがありました。こうした問題は、進捗状況を把握出来れば解消できるはずだ、と感じていました。
選定のポイント:FAQとお問い合わせ両方の管理ができること
オペレーターへの回答サジェスト機能にも魅力を感じた
そうした状況でPKSHA FAQの導入をお考えいただいたということですね。導入の際、他社のツールも検討されましたか。
はい、複数社のツールを比較しました。
PKSHA FAQを選ぶ決め手になったのは、FAQのシステムでありながらお問い合わせ履歴の蓄積も出来るなど、当社が課題として考えていたことを解決する機能を全て備えていたことですね。他のツールはもっと機能が絞られていて要件を満たすためには複数のツールを組み合わせる必要があったり、逆にCRMなどのもっと大きなシステムを含んだ大掛かりなものだったり、という具合でした。
機能面はいかがでしょうか。
FAQの追加や更新、サイトデザインの変更などを自分達で出来るのが良かったですね。FAQを素早く更新したいという我々のニーズに合致していました。
それに加えて、オペレーターに回答をサジェストする機能にも魅力を感じました。この機能があればベテラン、新人関係なく、一定のレベルで回答出来ると感じました。
導入効果:PKSHA FAQに合わせてコンタクトセンター業務を見直し対応品質も向上
「大変だと思うが、今までのやり方を踏襲せず、PKSHA FAQの仕組みに合わせて欲しい。必ず効率は上がるから」
実際にPKSHA FAQをご導入いただいてからはどのような変化がありましたか。
まずPKSHA FAQに合わせて、コンタクトセンターの業務を大きく変えました。組織体制をメールと電話ではっきりと分け、メール担当者は原則、電話に出ないことにしました。履歴の管理により複数人が同時に担当出来るようになったので、ミニマムで専業二人体制にしています。現在は最も高いスキルのオペレーターがメール対応をしていますが、テンプレートや過去の回答からサジェストされる機能があれば、新人でもメール対応が可能になると考えています。スキルの高いオペレーターが電話で直接お客様と応対することでより良いCXを実現したり、ロイヤリティを高めることが可能になります。
コンタクトセンターに伝えていたのは、「大変だと思うが、今までのやり方を踏襲せず、PKSHA FAQの仕組みに運用を合わせて欲しい。必ず効率は上がるから」ということでした。
FAQについてはどうですか。
月10個以上のペースで順調にQ&A数を増やせています。コンタクトセンターにもFAQの新規追加を担当してもらっているため、更新・修正はすぐに出来ます。FAQの内容は主にお客様から上がってきた声を参考にしたものや、新サービスに関連するものです。こうした取り組みの結果、FAQページ全体へのアクセスは導入前に比べて2.5倍に増加しています。
オペレーターはお電話でのお問い合わせ対応にもFAQを活用しています。以前のFAQでは数が少なく、回答を探しづらかったため、活用していませんでした。現在は、オペレーター全員がお客様向けのFAQを活用していますし、マニュアルなどを参照出来るオペレーター向けFAQも使っています。これによって、回答の品質を高めることが出来ています。
コンタクトセンターのKPIとしてはどんなものを設定されていますか。
いろいろ設定してはみたのですが、履歴を管理出来るようになったのが初めてのこともあり、まだ悩んでいます。以前と比べて高い目標を設定しても意外に簡単にクリアできてしまう、ということが続いているんです。
例えばPKSHA FAQ導入当初はメールの返信期限を一律48時間以内に設定し直したのですが、それは簡単にクリア出来ました。今では24時間以内に9割以上返信出来ています。 この他では0件ヒットを可能な限りつぶし、関連するワードに紐付けることに取り組んでいます。
オペレーターからの声を運営やサイト改善に反映
お客様からお褒めの言葉をもらったオペレーターに「ありがとうクーポン」
PKSHA FAQをご導入いただいてから仕事のやり方が大きく変わったとすると、以前のやり方に慣れている方からの反発もあったと思います。そういったことにはどう対応されたのでしょうか。
PKSHA FAQの仕組みに業務を合わせるのは、それが一番効率がいいと考えて決めたことなので、例え不満があったとしてもやってもらうという方針でした。
一方で、それ以外のことについてはお客様の最前線にいるオペレーターの方の声を聞こう、と考えています。オペレーター向けのアンケートを年に数回実施し、そこであがった不満や意見をサイト改善や運用に落としこむ、ということをやっています。
また昨年から、一ヶ月に1回、業務改善の意見やお客様からお褒めの言葉をもらったオペレーターの方に、集英社 FLAG SHOPでの購入に使える「ありがとうクーポン」をお渡しする取り組みもしています。 オペレーターが集英社 FLAG SHOPを好きになることで、お客様対応にもより誠意のこもった対応ができると考えています。
今後お客様対応のために導入したいツールはありますか。
チャットボットには興味があります。チャットボットはサポートだけでなく、コンバージョンに直接寄与出来る側面も大きいので、コンタクトセンターにとって武器になると思っています。
集英社 FLAG SHOPを利用される方は年齢層も幅広いので、いろいろな方に快適に使っていただけるよう、様々なチャネルを用意したいと考えています。そういった側面においてもチャットはとても有効だと考えています。
最後に集英社 FLAG SHOPを利用されるお客様に対してメッセージをお願いします。
お客様にはお困り事があれば何でもお問い合わせいただきたいと思っています。
FAQのお話をしているため、我々が入電やメールを減らしたいと考えているように映ってしまうかもしれませんが、そうではありません。
ECサイトは接客する場がないので、お問い合わせはお客様との接点が持てる貴重な機会だと思っています。お客様に「電話して良かった」「メールして良かった」と思っていただけるようにしたいと考えています。
ただFAQによって自己解決が出来たら、更に我々のサイトを便利にお使いいただけることも確かだと思います。今後も、よりお客様に愛していただけるよう、いろいろな取り組みをしていきたいと考えています。
※こちらの掲載内容は2018年8月時点の情報です。
社名 | 株式会社集英社 |
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事業内容 | 雑誌(定期刊行39誌)、書籍(文芸書、文庫、新書、実用書、文学・歴史・美術全集)、辞典、児童書、コミック等の出版 |
設立 | 1926年8月 |
従業員数 | 764名(男性418名 女性346名)2021年10月1日現在 |
URL | https://www.shueisha.co.jp/ |
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