西南学院大学様

情報部門から始まる全学的なDX推進プロジェクト

導入サービス PKSHA Chatbot
業種 教育、学習支援
活用対象 一般ユーザー、社員
導入目的 問い合わせ削減、業務効率化

学術支援部 情報システム課 課長 田原 裕子様
学術支援部 情報システム課 副課長 境 哲也様
学術支援部 情報システム課 光野 悠太様
学術支援部 情報システム課 青柳 大地様

大学、ご担当者様の紹介

大学概要について教えてください

田原様:西南学院大学は、7学部12学科を擁する人文・社会系総合大学です。創立者の遺訓 “Seinan, Be True to Christ”(西南よ、キリストに忠実なれ)は、建学の精神として受け継がれ、キリスト教を基盤とした独自の教育を実践しながら、奉仕の精神をもち社会に貢献する人材を輩出しています。

学部・学科においては、深い専門性と幅広い教養を身に付けるカリキュラムを提供し、更には「国際色豊かな教育プログラム」と「実践型のプロジェクト教育」を通して「グローバル社会で生き抜く力」を培います。1971年に他大学に先駆け国際交流制度を導入するなど異文化交流や多様性の理解を図る教育にも力を入れている点も大きな特徴で、2021年10月現在では33か国・101大学と国際交流協定を結んでいます。

みなさん、どのようなミッション、業務を担っていらっしゃいますか?

田原様:情報システム課は、大学の教育・研究活動を支援するための情報環境整備・運用、情報処理教育カリキュラムの提供支援、全学的な情報処理に関する方針策定等を行っています。また、学院全体における組織運営の効率化を目的とした事務システムの構築・運用および情報環境整備を担当しています。

チャットボット導入の背景

情報セキュリティの観点で1度は頓挫した過去もあった

田原様:社会的にもDX化が進んできている中で、本学でも早々にDX化を進めなければいけないという雰囲気が出てきました。そのような中、事務局のDX化について調査し、提案してほしいとのオーダーがあり、具体的な検討が始まりました。まずは、事務局上層部が主体となって、各部署単位でDX化を検討できそうな事項や複数部署横断で推進可能な事項などを取りまとめました。それらをもとに議論を重ねて進めているという背景があります。その時の調査事項のひとつとしてチャットボットの導入も挙がっていました。

実は2019年に、チャットボットの導入を検討したことがありました。当時、他大学様でのチャットボットの導入事例をお聞きしていたので、うちの部署でも「チャットボット入れたらいいんじゃない?」という話になりました。そこで、LINEを使用したチャットボットの導入を検討し始めました。しかし、説明会などの話を聞いている中で、本学が求めているようなサービスとは乖離していると判断しました。具体的には、学内外でオープンな情報とそうでない情報を出し分けたいと考えていましたが、全て学外から見えてしまうことが懸念点として大きく導入までは進みませんでした。また、複数部署での運用についての懸念もありました。

その後コロナ禍が始まり、事務局全体がそれどころではなくなったことで一旦チャットボットの検討はストップしました。しばらく経って落ち着いてきたというタイミングでDX化推進の流れが強まりました。(ちょうどこの頃にPKSHA Workplaceさんから手紙をいただいていましたね。)事務局でもチャットボットに興味を持つ人が増えており、学生支援向上のためにも「チャットボット」ツールを取り入れた方が良いのではないかと考え、再度検討を開始しました。選定においては、以前、懸念していた学外向けの情報と学内向けの情報を切り分けて公開範囲を制御できるものを基本とし、学内向けのチャットボットはポータルシステムやLMSにログインしてからでないと使用することができないことを前提条件として選定を進めました。

また、最初から全部署を巻き込んでスタートすることはFAQの作成や管理画面の使い方等でハードルが高いと感じました。そのため、まずは情報システム課にてFAQの作成方法や運用をスタートしてからチューニング方法などを理解したうえで、他部署へ展開していこうと考えていました。

チャットボットサービスの選定

精度を確かめるには実際にAIチャットボットを使ってみるのが一番

境様:まずインターネット上で情報収集を行い、その中から15社程度の資料を集めました。性能面は当然重視していたため、正答率が低いだろうと判断したAIチャットボットは選定から外していきました。ただ、資料の段階ではわからないものもあったため、導入している企業さんの意見も参考にしながら、実際に運用されているものを試しに使用して選定を進めていきました。回答精度を最も重要視していたのは数字として比較しやすいからでした。そこから具体的な検討に進んだのはPKSHA Chatbotを含む3社となりました。

他部署展開を見据えると管理コストの低さとサポートの手厚さも重要

田原様:まずは性能面(回答精度)を重視していましたが、次に重視していたのはメンテナンスのしやすさや、ランニングコストや作業にかかる時間、導入に向けてのサポートの手厚さでした。全学的にAIチャットボットを広げていくことも見据えていたので、管理の手間や情報部門として痒いところに手が届くようなシステムかどうか、全学展開も含めてサポートをしてくれそうかという点も判断基準となりました。

他社では対応していない類義語についても対応していることが明確に

田原様:複数比較検討を行った中で、最もPKSHA Chatbotが良かったのは回答精度の高さでした。PoCでは比較対象となった他社のシステムも同様に、学生が投げかけそうな言葉で100個の質問を投げかけてみました。それに対する正答率を比較したのですが、精度をみてもPKSHA Chatbotが1番良く、他社では対応していない類義語についても対応していたところが決め手になりました。それと併せて各部署におけるメンテナンスのしやすさや、導入に向けてのサポートの手厚さが評価ポイントでした。

境様:管理画面は他社製品と比較するとかなり充実しており、とても魅力的だと思いました。グラフなどは見やすいデザインで構成されていて、数値面での管理がしやすそうですし、利用者数などがパッと見てわかるので、改善のための打ち手が考えやすいと感じました。

貴重なデータが貯まっていくことこそが真の価値である

田原様:事務局の中では費用対効果を心配する声もありました。今までの窓口対応では、対応件数や対応時間などのデータの集計を行っていた訳ではありませんでした。そのため、費用対効果としてのデータを出すのは難しかったです。しかし、PKSHA Workplaceさんから提供していただいた他大学様での正答率の実績を使って、各種会議体で説明を行い、窓口対応が削減できることや学生への利便性も上がることを伝えました。
その説明の中でも私が推したのは、「データが取れる」という部分でした。どんな質問が来ているのか、どんな要望があるのかというデータを収集し、今後の業務改善や、マニュアル作成に活用できるという部分が価値だと思っていました。その点を推していくことで、まずは情報システム課で入れてみましょうと進んでいきました。今後PKSHA Chatbotを活用していくことによって今まで取れなかったデータを取ることができますので、今後の業務改善に深く関わってくると思います。

PKSHA Chatbot管理画面にて可視化されたログ

リリースまでの構築工程

リリースまでの細やかなフォローで他業務がある中でもスムーズに進捗した

青柳様:まずは電話対応が多い窓口担当者をメインに質問を考えてもらいました。本学のITサービスの利用案内やマニュアル、Q&Aをまとめたサイトなどがあったため、そこから情報を収集しました。また、PC教室で利用者対応等のアルバイトをしてくれている学生にも、普段どのような質問があるのかをヒアリングし、まずは100件のFAQを作成していきました。FAQのもとになるデータが存在していたため、作業自体は難しいとは感じませんでしたが、学生が理解しやすいよう端的な回答文を作成することが難しく感じました。

技術的な部分でわからないことがあっても、いつもスピーディにほぼ即日対応していただいていました。マニュアルだけではわからないような時もわかりやすく教えてくださったので、すぐ適用することができました。
他にも、運用開始までのミーティングの頻度がかなり多かったです。進捗を都度確認してくださっていたので、こちらとしても進めやすかったです。他の業務がある中でチャットボットの対応をしていましたが、今何をしなくてはいけない、次は何をしなくてはいないなどを指示してもらえるので、効率的に進められたと思っています。足並みを合わせてくれる感じがあり、私としてはとても進めやすかったです。

FAQ作成〜リリースに至る前のロードマップ

リリース後の感触

リリースされてすぐに他部署から導入したいとの連絡があった

青柳様:教務課と入試課から「AIチャットボット導入したんだね」という連絡をいただきました。学生から直接の反応は特にありませんでしたが、ログを確認するとコンスタントに利用していただいているので、一定の評価はされていると考えています。

また、最初に想定していたのが学内Wi-Fi、Moodle、パソコン教室、メール関係の問い合わせであり、ログの分析を見ると想定通りの結果が出ていました。ただ、Moodleやメールに関するFAQの精度がまだ低いので、改善していかないといけないと思っております。また、「こんにちは」や「君は誰?」というような雑談も多いので、今後そのような親しみやすさを感じさせるようなFAQを充実させていきたいと思っています。

田原様:各部署でのDX化推進にあたって、入試課をはじめとするいくつかの部署では元々AIチャットボットを導入したいという考えがありました。情報システム課で導入したことをきっかけにAIチャットボットの導入を前向きに検討しています。

AIチャットボット説明会を実施した結果、
個別部署説明会を希望すると回答された割合と希望した部署

今後の展望

将来的には学生にワンストップで対応できる体制を作っていく

田原様:今後は導入を希望している部署の中で、随時展開を進めていきたいと思っています。特に学生対応が多い部署に関しては優先度が高いと考えています。まずは要望が上がってきた部署の取りまとめを行って予算確保ができれば、来年度以降に展開を進めるという手順で進めていきたいです。

また、機能として既に存在していると思いますが、有人対応機能による複雑な問い合わせ内容についても対応できるような運用ができれば良いと考えています。いわゆるオンラインによるワンストップサービス的なことができれば、さらなる学生支援に向けた体制を整備できます。まだ有人チャット用の人員を確保することはできないので将来的にはなりますが進めていきたいと思っています。

光野様:時々、学内ポータルにて学生向けにアンケートを実施しているのですが、回答率が非常に悪く、思うようにデータを回収できていないという課題があります。今後、AIチャットボットでアンケートを実施できれば、回答率の改善が図れるのではないかと期待しています。

最後に一言お願いいたします

田原様:まだ導入から2ヶ月程しか経っていませんが、学生を知るためのデータがたくさん集まってきています。これを一つの足がかりとしてデータを使って何かを実施するというところまで大学として行いたいと考えています。そのためにも、情報の出し方や分析の仕方などについて、他の事例も含めて支援してもらえたらなと思っています。本当に今ちょうどDX化に向けて着手したばかりで、本当の意味でのDX化は2ステップ3ステップ先くらいになると思っています。しかし、まずは第1ステップとして、学内のデータにどんなものがあって、それをどう活用していくのかを取りまとめていくことができる状態になったと考えています。それらをどう活用するのかこれから考えていきたいと思います。

境様:スケジュール通りにリリースでき、まずは安心しております。これからは学生への利便性の向上や導入を希望している部署へのスムーズな展開をどうすれば効率よく行うことができるのかというところを考えていきたいと思います。また近い将来、AIチャットボットを問い合わせ手段の主流にしていきたいと思っています。

青柳様:毎月学生全体の約20%に利用してもらえるようにしたいと思っています。そのために、雑談を上手く織り込みながらAIチャットボットに対して親しみを持ってもらいたいと思っています。同時に、回答の精度も向上させて「まずはAIチャットボットに聞いてみよう」と学生が思えるような体制を目指していきたいです。

光野様:AIチャットボットの表向きの導入目的は窓口業務の削減ですが、個人的にはこれまで対面での質問が恥ずかしくてできなかった学生に対して、AIチャットボットを通してもっと気軽に質問してもらえるようにしたいとも考えています。そのためにも、「AIチャットボットを育てる」ことに関して、単に回答精度を高めることだけでなく、話しかけやすいフランクなイメージ作りという観点にも注力し、ゆくゆくは本学の名物キャラクターのような存在に育て上げていきたいです。

以上、ありがとうございました。

社名 西南学院大学
事業内容 教育、学習支援
開設 1949年
URL https://www.seinan-gu.ac.jp

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