みずほ信託銀行株式会社 様
デジタルトランスフォーメーションにより、問い合わせ件数50%以上を自動化と営業のナレッジ向上、両輪での成功
導入サービス | PKSHA Chatbot |
---|---|
業種 | 銀行 |
活用対象 | 一般ユーザー |
導入目的 | ・業務を圧迫する照会業務の自動化 ・営業職員からの照会業務のユーザビリティ向上 ・若手社員の金融知識向上 |
みずほ信託銀行株式会社 総合戦略運用部 運用リレーションチーム 鶴見 東洋 様
みずほ信託銀行の業務内容
みずほ信託銀行は、充実した商品とサービスで、個人、法人問わず、複雑化、多様化するお客さまのニーズに対して最適なソリューションを提案しています。
みずほの一員として、『日本、そして、アジアと世界の発展に貢献し、お客さまから最も信頼される、グローバルで開かれた総合金融グループ』を実現するため、グループブランドスローガン『One MIZUHO 未来へ。お客さまとともに』に基づき、社員一丸となって業務に取り組んでいます。
私が所属している総合戦略運用部は、企業にお勤めの方を対象とする確定給付企業年金業務を担当する部署です。企業の年金制度の運営をお手伝いするため、営業部署の担当者とともに、運用商品のご紹介やご提案を行っています。
業務を圧迫する照会業務を自動化したい
営業部の業務支援を行う当部署には、日々営業職員からの照会が発生しています。個別性の強い内容や、かなり細かい内容についての照会を受けることもありますが、実は基本的な内容や、別の人から同じ照会を受けているケースが大半を占めています。
100名超いる営業職員からの照会は、当部署の職員10名程度で対応しています。
時期により差はありますが、少なくとも毎日5件以上の照会を受けており、照会だけで業務スケジュールが埋まってしまうことも多々あります。
その結果、総合戦略運用部が本来期待されている、プロダクトのセールス準備や戦略立案などのコンサルティング業務に、なかなか時間を割けないという課題がありました。
営業職員からも不満の声が
営業職員においても、わざわざ電話やメールなどで照会を行わなければいけないことや、タイムリーに照会内容の回答が得られないことにストレスを感じていることがわかりました。また、回答をする当部の職員の経験年数や知識差によって、回答内容やニュアンスに差があるという指摘もありました。
FAQ集が膨大で探し出すのにも手間がかかる
営業担当者からの照会の中には、知りたいことを具体的に絞り込めていないケースも多々あります。
取り扱っている商品が少なければ、商品の取扱説明書を読むよう指示できますが、私たちが扱っている商品は100以上あります。数が多いことに加えて、内容も複雑なものが多く、お客さまの状況や市場の動向などによって説明事項が異なることも頻繁に発生します。
従来より、エクセルのQ&A集や、社内掲示板にFAQが用意されていましたが、その商品数の多さや複雑さから、情報量が膨大になっており、該当箇所を探すこと自体に手間や時間がかかるという状況に陥っていました。
経験年数の浅い若手社員や、異動により新しく営業部門にきた人は特にその傾向が顕著で、調べるより聞いた方が早いということで総合運用戦略部への照会が増える一方でした。
また、Q&A集や社内掲示板のFAQのメンテナンス、アップデートに非常に手間がかかるのも難点でした。
両方の課題を解決してくれるのはPKSHA Chatbotしかなかった
営業部と総合運用戦略部、両部門の直面している課題を解決し、業務効率を高めるためにも、わざわざメールや電話で照会をしなくても「ここを見れば知りたいことがすぐわかる」というツールを準備することが必須であると考えました。
照会業務自体をアウトソーシングするという案や、照会業務に対応する人数を増やすといった案も考えられましたが、業務内容が専門的で複雑である点や、人員をこれ以上割けないなどの理由で不採用となりました。他にも勉強会の開催など、さまざまな策を試みましたが、根本的な課題解決の施策が見つからないという状態が続いていました。
そんな中で出会ったのが、PKSHA Chatbotでした。ユーザーが知りたいことの一部を示すことで、自動的に答えを導き出す対話エンジンのシステムは、現在直面している課題解決に有効なのではと強く感じました。
決め手は操作性とコストパフォーマンスの良さ
他社ではなくPKSHA Chatbotを選んだ理由とは?
選定の際に重視していた点は大きく3つありました。1点目はユーザー操作がわかりやすいこと、2点目はアップデートが容易であること、3点目はコストパフォーマンスがよいことです。
検討を始めてから、複数のベンダーと話をしましたが、メンテナンスやアップデートなどの点でユーザーフレンドリーでないと感じたり、費用が高額だったりと、こちらの条件にマッチするサービスを探し出すことに苦労していました。
そんな中で出会ったのがPKSHA Chatbotでした。導入事例の照会や、8週間のトライアルを体験し、操作が直感的でわかりやすく、細かいメンテナンスやアップデートが容易にできる点に非常に魅力を感じました。
また、コストが他社と比較してもリーズナブルであり、加えて料金体系が明確な点もPKSHA Chatbotを選ぶ大きな要因となりました。
PKSHA Chatbot導入時の社内体制と導入までのスケジュール
鶴見様 導入から現在に至るまで、PKSHA Chatbot管理は責任者である上席と実務担当である私の2名で担当しています。
導入については、コンテンツを限定したテスト運用からスタートし、ユーザーには当部内の職員40名程度を設定のうえ、使い勝手について改善案や意見を集めました。約3ヶ月程度のテスト運用後、コンテンツの改善や拡充を行い、社内の年金営業担当者全員にリリースしました。
導入時に苦労した点とは?
導入時に苦労した点は回答精度の向上とユーザー利用数の拡大の2点です。
回答精度向上
当行で取り扱っている商品には名称や略称が類似するものが数多くあるため、それらを正しく判別させることにとても苦労しました。
幸いPKSHA Chatbotには、まぎらわしいものを判別する機能や、利用した人がどのような手順で操作し、何に困っているかがわかるフィードバック機能、ログ機能が備わっていたため、地道に学習させていくことで、回答精度を飛躍的に向上できました。
ユーザー利用回数の拡大
ユーザー利用回数は、ユーザー数と使用頻度で測定していましたが、特に苦労したのは使用頻度です。コンテンツ拡張やアップデートをするたびに社内報などで営業担当者に周知してきましたが、当初はなかなか使用頻度が増加しませんでした。
そこで、PKSHA Chatbot社より他社の成功事例を参考にしたアドバイスをもらいながら、さまざまな対策を講じました。例えば、インターフェイスの変更です。当初は検索画面だけのインターフェイスでしたが、ユーザーが最初に知りたいジャンルを選ぶことで目的の情報を速やかに見つけ出せる仕様に変更しました。
また、ログを解析することで、「この質問の後にはこういう質問も出てくるだろう」ということを想定し、連続質問にも対応できるようにしました。
他にもアップデートを営業担当者全員に周知するフローも、別途設けるなどの対策を行いました。
その結果、利用者数は全ユーザーの5割程度まで上昇しました。現在は、まだPKSHA Chatbotに触れていない、残りの5割のユーザーにいかに使用してもらうかについて、引き続き検討していきたいと思っています。また、Q&Aだけでなく、学習ツールとしての役割も期待しているので、今後より楽しく使える工夫も行って行きたいと考えています。
問い合わせ件数は50%以上を自動化。年間数百時間の業務削減を実現
回答精度はとても高く、現状100%近い精度を維持しています。利用者からも高い評価を得ており、管理者側としても非常に満足しています。
ユーザーの利用回数も利用開始1年目から数千件以上利用され、2年目は利用数も前年度比140%と右肩上がりで推移しています。概算ではありますが、年間で問い合わせ件数は50%以上を自動化、年間500時間の業務削減を実現できたことになります。
体感でも照会件数が減っていることを実感しており、本来当部が求められているコンサルティング業務に割ける時間も増えており、導入当初の目的を達成できていると思っています。
コロナ禍における役割
在宅勤務や出社抑制が続く中でも変わらずに必要最低限の照会を解消できたのは、PKSHA Chatbotを事前に導入していた点が大きかったと考えています。営業職員からも、インターネット環境さえあれば時間や場所を問わず、照会への回答が得られ、非常に役立っているという意見がでています。
PKSHA Chatbotの機能拡大と運用のルーティン化を実現したい
PKSHA Chatbotを活用して今後取り組みたいこと
対話エンジンと社内資料の紐付け
今後の展開として、社内資料の紐付けを考えています。コロナ禍により、全社的にリモートワーク環境が整い、タブレット端末から社内ネットワークへの接続が容易になりました。社内ネットワークに格納されているさまざまな資料やグラフ、データなどをリンクすることにより、よりユーザーの利便性を向上させたいと思っています。
また、営業職員からコンテンツのさらなる拡充を求める声も挙がっています。既存のQ&A集なども活用しながら、今後どんどんコンテンツを増やしていきたいと思っています。
アップデートやメンテナンスのルーティン化
コンテンツのアップデートやメンテナンスのルーティン化も行いたいと考えています。データやITに詳しくない人でも操作できるよう、インターフェイスを整備したり、ボタン1つで簡単に更新ができるようなルール作りをしていきたいと考えています。
社内外への展開も
将来的には、社内だけではなく、お客さま向けにも展開したいという構想も持っています。予算や人員、セキュリティ面などクリアするべき課題は多いですが、実現すればよりスムーズな非対面営業が可能となると考えています。
対話エンジン以外で今後取り組んでいきたいこと
コロナ禍に直面し、当行でもIT化やペーパーレス化への移行が加速しつつあります。近日中には、チャットツールTeamsが標準装備されている「Microsoft365」が導入されることも決定しています。チャットツールなどは現行にないものなのでどのように有効活用できるか検討中ですが、ITの力を借りながら、より柔軟な働き方を実現していきたいと考えています。
また、今後、資産運用の世界でも非対面による営業活動がスタンダードになることが見込まれます。
しかし、その一方で、一方通行の非対面営業に戸惑いやストレスを感じるお客さまもいらっしゃると推測しています。対話エンジンやWeb会議システムなどを駆使し、熱量を感じる非対面営業を実現しつつ、必要に応じて対面営業を盛り込んでいく、そういう営業スタイルを確立していきたいと考えています。
(PKSHAコメント) 今後はOutlookと連携した会議予約の効率化や、Microsoft Teams と連携してすべての紹介業務をチャット上で完結するような先進的なDX施策を一緒に実施していきたいと思っております。
引き続き、よろしくお願いいたします。
社名 | みずほ信託銀行株式会社 |
---|---|
事業内容 | 信託銀行業 |
発足日 | 2003年3月12日 |
URL | https://www.mizuho-tb.co.jp/ |
この事例でご利用いただいている製品はこちら!
-
PKSHA Chatbot
国内シェアNo.1の AIチャットボット