三井不動産株式会社

10社以上の中から選ばれたPKSHA ChatbotでヘルプデスクのDXを実現 問い合わせを月間900件削減し、前年比40%減

導入サービス PKSHA Chatbot
業種 不動産
活用対象 一般ユーザー、社員、オペレーター
導入目的 お問い合わせの自動化、着電率の削減、社歴の浅い社員の業務サポート
三井不動産株式会社

DX本部DX一部 森田様
DX本部DX一部 一瀬様
DX本部 ITセンター 國友様
DX本部 ITセンター 草薙様

三井不動産様について

森田様 弊社は総合デベロッパーとして、オフィスビルと商業施設、ホテル、リゾート、住まいと暮らし、ベンチャー事業と街づくりなどと幅広く、不動産関連の事業を展開しています。

私が所属するDX本部は、各種パソコンとモバイルの提供、社内の事業システムや情報系システムの管理を行っています。また、部内にあるセキュリティチームは全社のセキュリティソリューションを担当しています。

三井不動産様について

コロナ禍における三井不動産様の取り組み

多数のリモートアクセスに対応する環境を構築

森田様 ほぼ全ての社員がリモートアクセスを利用するため、VPN環境を増強して環境を整備し、データセンター側の回線も増やしました。社員向けにはモバイルWi-Fiなどを配布し、自宅でも業務ができるようにしています。

リモートの経営層会議に対応

森田様 コロナ禍においては経営層会議もWeb会議にシフトし、サポートチームを作って対応しています。会議室に出席するのは4人までに人数を抑え、他の役員は外出先や自宅から参加できるようにしました。あわせて、他部署の会議運営のサポートも実施しています。

コロナ禍における三井不動産様の取り組み

PKSHA Chatbot導入前の課題

従業員1,000名を超える三井不動産様のヘルプデスクではどのような課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。
当時の状況をお聞きしました。

月間2,200件、1,000時間以上を対応

一瀬様 ヘルプデスクでは、月平均して2,200件ほどの電話問い合わせ対応をしていました。1件あたりの対応時間は30分前後かかるので、単純計算で月1,000時間以上時間を割いている計算になります。FAQサイトを運用していたのですが、FAQシステムを参照すればわかる内容についても、問い合わせがきている状況でした。

電話が鳴り止まない状況で、対応しきれないケースも発生

草薙様 ヘルプデスクのKPIの1つに着電率があります。着電率とは着信した電話に対応者が応答できた割合です。目標が75%なのですが、達成できていない状況でした。

先程、対応件数は2,200件ほどと申し上げましたが、その倍以上の5,000〜6,000件電話がかかってきており、電話は鳴りっぱなしで、一度で取れないケースは、時間を空けて再度掛け直してもらっていることになりますので、社員に余分な負担を強いてしまっている状況でした。

PKSHA Chatbot導入前の課題

自動化の対応が急務

草薙様 できるだけ早く対応し、着電率を上げたいという反面、丁寧に対応したいという気持ちもあります。しかし、1件1件丁寧に対応しようとすると、どうしても解決までの時間が長くなり、着電率が下がるといるトレードオフがあるので、悩ましいです。

そのため、本当に人が丁寧に対応すべきもの以外は、自動で解決する必要があるという結論に至りました。

ヘルプデスク要員の育成

草薙様 ヘルプデスクでは、ファイルサーバーやアプリケーションなどかなり幅広い範囲の質問を受け付けているため、対応する担当者がカバーすべき知識量も多いです。そのため、完全に対応が務まるようになるまでに、どうしても1年くらいはかかってしまうという人材育成上の課題もありました。

PKSHA Chatbot導入準備からリリースまで

導入を決めた理由、そして導入するための体制づくりとスケジュールはどのような流れだったのでしょうか。PKSHA Chatbot導入時に苦労した点についても、詳しくお聞きしました。

10社以上を比較したうえで、PKSHA Chatbotを選定した理由

一瀬様 一番は市場調査の結果が決め手で、利用率とシェアが優れていたのがPKSHA Chatbotでした。

まずは候補となる企業を12社ほど比較し、本格的なPOC(実証を目的としたデモ運用)をPKSHA Chatbotを含む2社で実施いたしました。自然言語の認識率が高いので、一緒に製品選定をした人事部からも使いやすいと評価されたこと、データの学習等運用面の負荷が少ないことも理由になりました。

PKSHA Chatbot導入準備からリリースまで

PKSHA Chatbot導入の体制とスケジュール

一瀬様 PKSHA Chatbotの導入計画は、DX本部、人事部で進めました。対話エンジンの候補を出してから導入までは4〜5か月ほど、2社のPOC段階からは3か月ほどかけて実施しました。

PKSHA Chatbot導入のプロジェクトメンバーはDX本部側は3名、プロジェクトを推進するためにチャットボットに精通した外部のコンサルタントにも協力していただきました。

PKSHA Chatbot導入時に苦労した点

一瀬様 もっとも苦労したのはFAQの準備です。IT関連のFAQはFAQシステムにあったものを使えましたが、人事部関連のFAQは一から作る必要がありもっとも苦労しました。またFAQ内に表示する画像やURLリンクを準備するのも時間がかかりました。

オリジナルキャラクターも用意

一瀬様 PKSHA Chatbotは機械学習のサービスということもあり、入れたあとの運用も大切だと予想しました。

利用数が増えれば、教師データとなるログが蓄積され、精度が向上し、その結果さらに使われるという好循環を生み出すことができます。そのためには、親しみやすいキャラクター設定も重要だと考えオリジナルキャラクターのアンディ君を外部デザイナーに依頼し、作成いただきました。

また、「使えない」というイメージが定着しないように、精度の成長度合いに応じたアンディ君を3パターン用意し、精度の向上に応じて、アンディ君も成長させることにしました。

オリジナルキャラクターも用意

PKSHA Chatbot導入後の効果

様々なハードルをクリアしてリリースされたアンディ君。導入後の効果はどうだったのでしょうか。具体的な成果について、お聞きしました。

電話問い合わせが前年比40%減

一瀬様 導入前は月2,200件発生していた問い合わせが、導入後は1,300件に減っています。当初の目標は1,540件以下だったのですが、目標を大きく上回る効果を実現できました。

そのおかげもあり、着電率も目標にしていた75%を現在は達成できています。

人材育成にも貢献

一瀬様 特に新入社員や中途入社の社員に多く使われているようです。入社間もないとなかなか初歩的な質問ができなかったりするときに、気軽に聞けるという声も聞いています。

また、書類申請などの社内規定などキャッチアップすべきことが多いので、時間や場所を問わずすぐ解決できる環境があるのは人材育成の面でも有益だと思っています。

PKSHA Chatbot導入後の効果

社内システムと連携し、質問者の属性に応じて回答をカスタマイズすることも実現

一瀬様 現在、アンディ君にはIT・人事(正社員向け)・人事(契約社員向け)の3つのカテゴリのFAQが登録されています。IT関連の質問はすべての従業員に同じ回答を出していますが、人事関連は雇用形態に応じて回答を出し分ける必要がありました。

三井不動産ではAzureADで従業員情報を管理しており、PKSHA ChatbotとAzureADを連携することで質問者の属性に応じて、回答をカスタマイズしています。

社内システムと連携し、質問者の属性に応じて回答をカスタマイズすることも実現

質問者の細かな属性を把握することが可能になり、より精度の高いプロモーション施策が可能に

一瀬様 AzureADと連携することで、回答をカスタマイズすることに加えて、部署名や役職、年齢などの質問者の細かな属性を取得することが可能になりました。これによって、よく利用してくれる従業員や、反対にあまり利用されない従業員をより解像度高く把握できるようになりました。

チャットボットを運用していく上で一番の課題となる利用率を向上させるためのプロモーション施策を、より高い精度で実施できるようになったことは今後の大きな財産だと考えています。

今後のPKSHA Chatbotの活用方針

三井不動産様では、PKSHA Chatbotを人事部とDX本部だけでなく、他の部門でも使えないかと検討中です。今後PKSHA Chatbotに期待されていること、そして対話エンジン以外の取り組みについてもお聞きしました。

今後PKSHA Chatbotに期待したいこと

今後のPKSHA Chatbotの活用方針

一瀬様 在宅ワークが増えてからTeamsを良く使うようになったので、ぜひPKSHA Chatbotと連携ができればなと希望しています。

森田様 今開発中の有人チャット機能もプラスできると嬉しいです。最初はPKSHA Chatbotに接続して、それからもっと詳しくとなったときに有人チャット、もしくはTeamsへ接続するようにしていきたいと思います。

対話エンジンだけで解決までできるのは非常に早くて良いと思います。今社内のやりとりはチャットが主流になってきているので、この文化が根付くことを期待しています。

國友様 PKSHA Chatbotなどの対話エンジンには、質問に対して自動で回答できることの良さを感じています。一方で、回答の精度を高めるためには一定のメンテナンスが必要です。FAQを新規で作成するようなコストをより下げるような機能を期待してます。

遠藤 FAQの自動応答に留まらず、RPAの実行や、有人対応も含めた広範囲なバックオフィス業務をTeams上で実行できる世界観を現在協議中です。

今後も、先進的な社内コミュニケーションのあり方を一緒に実現していきたいと思っております。引き続き、よろしくお願いいたします。

社名 三井不動産株式会社
事業内容 賃貸事業、分譲事業、仲介・販売受託・コンサルティング事業、ホテル・リゾート事業
設立 1941年7月15日
従業員数 1,898名(2022年3月31日現在)
URL https://www.mitsuifudosan.co.jp/

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