京都芸術大学 様
問い合わせ削減にとどまらない、良き「学びの仲間」としてのチャットボットを目指して
導入サービス | PKSHA Chatbot |
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活用対象 | 一般ユーザー |
導入目的 | 在学生および、入学希望者からの問い合わせ数の削減 |
・通信教育課程事務局 学務課 課長 引原直美 様
・通信教育課程事務局 学務課 趙圭泰 様
・通信教育課程事務局 入学・教育開発課 課長 曽田源 様
・通信教育課程事務局 入学・教育開発課 川人愛子 様
会社、ご担当者様の紹介
京都芸術大学について教えてください
曽田様 京都芸術大学は、1998年に日本で初めての通信で学ぶ四年制芸術大学として開設されました。会社員、主婦、定年後など、あらゆる立場や職業の人々が、北海道から沖縄、海外からも集う、日本最大の通信制芸術大学です。社会人にとって学びやすい学習用Webサイト「airU(エアー・ユー)」を整備し、時間や場所を選ばずに学ぶことができる仕組みを整えています。また、20年余りの実績を持つ細やかな添削指導も特長の一つです。
みなさん、どのようなミッション、業務を担っていらっしゃいますか?
曽田様 入学・教育開発課で、学生募集活動と、テキストや動画教材等の教育コンテンツの開発を担当しています。
川人様 同じく入学・教育開発課で、入学検討者の方に向けて入学説明会や様々な情報発信をしています。 特に私はCRMツールやCXツールを活用したWebマーケティングなど、Web上でのコミュニケーション設計を担当しています。
趙様 学務課に所属しています。部署としては主に課題の受付や、証明書発行等の窓口手続業務、学費、奨学金の窓口など、教務以外の学生支援全般を担当しています。
引原様 同じく学務課に所属しています。学務課は、入学・教育開発課が募集した入学志願者の願書処理や入学選考、入学手続など、学生の学籍が発生するところから、入学後の学生生活全般の支援と、入学式・卒業式などの学事に関わる事務等が業務です。 学生サービスの窓口を担当していますので、日々学生から様々な問い合わせを受け付けますが、今回のチャットボット導入が、学生が自ら困り事の解決を行える手段の一助になればよいと思っています。
入学者が約2.5倍に!それに伴い問い合わせも急増…!
導入前の課題や、きっかけについて教えてください
曽田様 大きな理由の一つは、問い合わせ件数が増加したことです。今年は有難いことに入学者数が前年度比247%と大幅に増加し、在学生数は1万人を超える結果となりました。それに伴い、入学検討者の方からの電話やメールでの問い合わせ件数も大幅に増加し、通常業務を圧迫しているという状況がありました。そこで、問い合わせ対応に関して、テクノロジーで解決できる部分はチャットボットに任せようという結論に至りました。
在学生は1万人を超えると伺っており、日々の問い合わせ数も膨大なのではないでしょうか?
趙様 今年度、特に新年度が始まった3〜4月は、多い日では100件程度の入電があり、例年と比較して問い合わせ数が増加したため、より細やかなサポートが必要となる非定型の問い合わせに対応する時間を確保することが難しい状況でした。 加えて、問い合わせ内容の記録が残らないことも課題としてありました。 電話対応ではその瞬間は覚えていても、後で振り返った際に、どのような問い合わせが多いのか、学生が何に対して困っているのかをデータとして計測検証が出来ない点を課題と考えていました。
曽田様 例えば、電話対応の場合、応対者の知識レベルやお問い合わせいただいた方の受け取り方によって、間違った認識を持たれることも稀にあります。また、Webサイトには「よくある質問」というコンテンツを設けていますが、たくさんのQ&Aの中から、ユーザーが目的の質問を探しだすのに少し時間がかかってしまうという課題もありました。
日々学習をすることで優秀なパートナーに育つことを期待し、チャットボットに焦点を当てる
ソリューションとして、なぜチャットボットに焦点を当てられたのでしょうか?
曽田様 ログ解析によってユーザーのニーズを把握でき、マーケティング活用できるということもポイントの一つです。特に入学検討者の方が今、どういったことに困っていて、何を知りたいかという情報は、パンフレットやWebサイトの改善、また、入学検討体験の価値向上に向けた施策にも活用することができます。チャットボットは日々、正しい答えを学習させれば優秀なパートナーに育てることができると考えています。 また以前からチャットボットの導入を検討していた理由として、24時間いつでも即時レスポンスできるということに魅力を感じていました。ユーザーの自己解決をサポートでき、回答内容の標準化を図ることができる点も良いですね。
単純に問い合わせ自動化以外に、チャットボットに期待していることはございますか?
趙様 チャットボットの設置場所であり、本学の学習用LMS(Learning Management System)である「airU(エアー・ユー)」の改善にもつながるのではないかと考えています。 チャットボットの利用ログを分析する事で、「airU」に関する課題や改善点が顕在化されることも、チャットボット導入の効果として期待しています。 改めて、入学・教育開発課はマーケティング活用、学務課は現在の学生の声を拾い上げるツールとしての活用がメインになるかと思います。
チャットボット以外にはどのようなサービスを検討されましたか?
曽田様 問い合わせ対応についてはチャットボットメインで検討していました。本学では、さまざまな媒体を通じて通信教育を理解するためのコンテンツを発信していますが、ユーザーの状況や検討フェーズに合わせて情報提供することが重要です。まずは、通信教育がどのような学びでその全体像を知ってもらうこと。そして、次の検討フェーズではご自身の状況に合わせて様々な疑問点や不安がでてくるため、すぐに相談ができるチャットボットとは相性が良いと考えていました。日常的に触れている親近感のあるものとして、チャットボットが役立ってくれると嬉しいです。
「精度」、「使いやすさ」、「デザイン性」の3点からPKSHA Chatbotを選定
PKSHA Chatbotに決めていただいた理由を教えていただけますでしょうか?
趙様 数社のサービスを検討し、最終的にPKSHA Chatbotを選んだ理由は大きく3つありました。
① 自然文への応答力
趙様 ユーザー視点でPKSHA Chatbotを採用しているいくつかのチャットボットを実際に利用し検証したところ、言葉の揺らぎや抽象的な文章に対する理解力の高さにおいて優れていると感じた点です。
②管理画面の使いやすさ
趙様 チャットボットを日々学習させていくうえで、メンテナンスのしやすさ(チューニングのしやすさ)は重要な要素と考えていたため、管理画面の使い勝手は、比較要素としてより比重を置いていました。 検討段階では、実際のオペレーションを想定し、ITに関するスキルや知識が求められないか、という点に着目して検討していましたが、実際にデモをみせていただいた時は、UI/UXデザインと管理画面上の機能性のバランスが非常に良かったと感じました。
③入学希望者向けと在学生向けでボットを分けられ、それぞれで細かくデザインを調整できる
趙様 入学検討者用のサイトと、在学生専用サイトは異なるWebサイトのため、設置場所によってデザイン設計が必要という課題がありましたが、それぞれのサイトに適合するチャットウィンドウの色やアイコン、デザインを指定できる点も選定要素として大きかったです。 これら3つの要素を満たしながらも、コストパフォーマンスがより優れているという結論にいたり、選定に至りました。
チャットボット(在学生向け)
その他のポイント
曽田様 管理画面からデータを簡単にエクスポートできるという点も良いですね。例えばログデータをBIツールに取り込んでユーザーのニーズを可視化できる。さまざまな観点から比較するとPKSHA Chatbotが本学にとって最適なツールであると考えました。
引原様 デモを見せていただいた際に、質問〜回答の流れを確認し、チャットボットAIが育っていくイメージが持てました。学生の使い勝手をみながら大学側で適宜修正し、改善していくことで、幅広い年齢層の学生に受け入れられて、単なるチャットボットではない「学びの仲間」のように育っていける可能性が感じられました。
約2ヶ月間でFAQ準備からリリースまで完結するスムーズな導入プロセス
FAQの作成には苦労しましたか?
川人様 「よくある質問リスト」を課内で活用していましたので、その文体を整えるといった作業のみでインテント(FAQ)作成にはそこまで時間がかからなかったです。そのため、7月初旬からの準備で9月1日のリリースに間に合いました。
一方で苦労したのは、ユーザーがストレスなく疑問を解消できるシナリオを考えることです。 他大学・企業様の事例や入学検討者の方からよくいただく質問内容等を参考にしながら、多様なユーザーに対してベストなシナリオを初回表示で提案し、ボタンを押して自然に進んでいただけるよう考えました。 元々Webサイトに「よくある質問」は掲載していましたが、入学検討者の方々はたくさんの情報から疑問に対する答えを探し出すのに時間がかかったり、探し出すことができなかったのだと思います。その結果、メールや電話でお問い合わせをいただく状況でした。問い合わせをせずに離脱してしまう方もいらっしゃったと思います。今後はチャットボットがユーザーを適切な答えやページに導くような役割も果たしてくれると期待しています。
PKSHA Chatbotとしても、京都芸術大学様は驚くほどスムーズにリリースまで完了することができたと思っています
曽田様 そうですね、現在のコロナ禍も含めて、社会は日々変化しているため、スピード感をもって変化に対応することを大切にしています。特に今回の導入では、秋募集のタイミングで試験運用をして、春募集に向けてブラッシュアップしていきたいという意図がありました。また、入学・教育開発課をテストケースとして、在学生向けのチャットボットがより精度の高いものになればと考えています。
リリース直後から問い合わせ数の軽減を体感
リリースして1週間が経過しましたが、数値面含めた印象を教えてください
川人様 チャットボットの利用数は多いです。現在、秋入学の出願を受け付けていますが、出願者数が大きく変わらない状況で昨年よりも問い合わせ件数が減っていますので、チャットボットで疑問が解消できているユーザーも一定数いるのだと思います。 また、ユーザーのリアルな声から「入学前には、こういった情報を知りたいんだ」と新たな気づきを得ることも多いです。ログをもとに質問頻度の高いものは入学説明会やメールマガジンで訴求していく等、活用したいと考えています。一方で、やはり個別にしか対応できない質問もあるので、問い合わせフォームへの誘導の仕方や文言を工夫するなど、さらに改善していきたいです。
チャットボット(入学希望者向け)
サービス選定からリリースまで一区切り付いたタイミングですが、PKSHA Chatbotのサポートや、メンバーについての印象・感想を教えてください
趙様 定期的に実施される打合せではこちらの意図や困りごとを汲み取っていただいたうえで、的確なアドバイスをいただき、安心感と信頼がありました。 また、問題発生時にもチャットツールを通じて迅速に解決策を提示して下さるので、助かっています。
川人様 私はインテント(FAQ)やシナリオを作る作業をメインで担当していましたが、疑問に対する回答の速さや丁寧さに加え、毎週の定例MTGもあり、わからない状態のまま時間が経過することがなかったので安心できました。リリースまでのスケジュールも細かく組んでいただいたので進めやすかったです。 また、リリース後も機能改善のアップデートが頻繁にあるのも嬉しく、どんどん進化していっているなという体感があります。
曽田様 デモをしていただく上で、他の類似するサービスと何が異なるのか具体的に説明いただいたので、とても助かりました。また、導入後も丁寧にサポートいただき、定例ミーティング後にタスク分解してもらうことで、今後どう進めるのかふわっとしていたものが、明確になりました。こちらの視点に立って色々アドバイスいただけるのは嬉しいです。
引原様 やりとりが大変スムーズで、すぐにMTGの取りまとめやToDoの連絡もいただけるので、安心できるパートナーという印象です。 今後は運用していく上でより作り込みが必要になるので、本学の状況もご理解いただきながら、良いものにしていけたらと希望しています。
問い合わせの自動化に加え、外部サービスと連携することで「良き学びの仲間としてのチャットボット」を目指す
最終的な目標値があれば教えてください
曽田様 まずは、メールの問い合わせ件数を2割程度、削減することを目標にしたいと考えています。
その他、最終的に実現したい構想等があれば、ぜひ教えてください
引原様 将来的に、学生の学習環境にとって、「困ったらまずはチャットボットに聞いてみよう」という姿勢が当たり前になるような状況を想定しています。親しみやすく、聞きやすい、良き学びの仲間としてのチャットボットに育てていければと思っています。
趙様 昨今の社会情勢もあり、完全オンラインで学ぶことができる「手のひら芸大」のニーズは今後もより高まっていくものと考えています。 カリキュラムの拡充に伴い、海外に居住している在籍者も増えることが予想されますので、チャットボットを通じて24時間365日、時差に影響されないリアルタイムな問い合わせ対応を実現していきたいと思っています。
川人様 入学検討者の方は「今学びたい」「今入学したい」と気持ちが高まったタイミングでアプローチをしないと、入学に至らない場合が多いんです。行動を起こした時に一番欲しい情報を届けられるよう、その時のユーザーの気持ちや状況を考えたコミュニケーションをとることを今後も大切にしたいです。 チャットボットはそこに手を差し伸べられると思うので、今以上に回答の精度を上げ、フォローしていけたら良いなと思っています。
以上、ありがとうございました。
社名 | 京都芸術大学 |
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事業内容 | 教育、学習支援 |
開設 | 1998年(芸術学部 通信教育部を設置) |
URL | https://www.kyoto-art.ac.jp/ |
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