KMバイオロジクス株式会社

FAQ自動生成と案件管理の統合により、メンテナンスコストを大幅削減しながら、半数以上の問合せ対応自動化に成功!

導入サービス PKSHA AIヘルプデスク
業種 医薬品製造
活用対象 社員
導入目的 問合せ対応の自動化、ユーザーの満足度向上
3M7A6330

KMバイオロジクス デジタルIT部 情報システム課 植村様


煩雑な問合せ管理で対応漏れが発生。導入済のチャットボットは機能せずメンテナンス負荷だけが残る状態に

現在、AIヘルプデスクをどのような部門で導入しているか、あらためてお伺いできますでしょうか?

植村様:企画管理本部内にある、デジタルIT部で導入にて、情報システム課の主導で問合せ管理、自動化システムとして運用しています。

MOA_0475

AIヘルプデスクを導入検討いただくにあたり、導入前にはどのような課題感をお持ちだったのでしょうか?

植村様:AIヘルプデスクを導入する以前は、FAQベースで回答するチャットボットを導入していました。また、チャットボットが回答できなかった時のための問合せ窓口をTeams上に設けていました。

当時課題だと感じていた部分は大きく4つあります。

1つは問合せの管理ができていないこと。問合せ窓口に寄せられる質問について案件管理を行えるような機能がなく、対応の漏れ、遅れが発生していました。

2つ目が、問合せ窓口での会話が全社に公開されてしまうため、質問することを躊躇してしまう社員が一定いたことです。やり取りを他者に見られることが嫌な場合は個別の問合せが発生し、それも管理のしづらさに影響していました。

3つ目が、ナレッジが蓄積しづらいということ。Teams上での問合せ対応は複数のスレッドで同時に進むので非常に見づらく、過去の回答もどんどん流れていってしまうため、ナレッジとして参照するのが難しい状況でした。

最後に、チャットボットの利用率が低迷していた点、先ほどお話したように、問合せ対応のナレッジが溜めるのが難しかったため、どういったFAQを用意すればいいのかが定まらず、ユーザーからするとあまり問題が解決できないチャットボットになっていました。

せっかくチャットボットを導入していたのに、うまく機能しなかったんですね。

植村様:はい。そもそもキーワードが完全一致しないと回答が表示できない仕様だったので、様々な表記揺れに対応するために膨大なパターンのFAQを登録しなければならず、寄せられる問合せの幅にFAQの登録が追いついていませんでした。

チャットボットが問合せに回答できないケースが続いた結果、ユーザーが離れてしまい、後からFAQを追加してもなかなか使われないという状態に陥りました。

FAQの追加には非常に工数がかかるし、せっかくメンテナンスをしても使われないということでメンバーもモチベーションが下がっていき、改善を諦めかけているような状況で、こういった状況を解決すべく、何か使えるものはないかと様々なシステムを検討していました。

 

問合せ管理やメンテナンス工数の削減など、抱えていた課題を全て解決できるシステムだった

MOA_0449

かなり苦しい状況だったかと思いますが、最終的にAIヘルプデスクを選定いただくことになったのはどういったポイントからだったのでしょうか?

植村様:解決すべき課題として最重要視していたのは、案件管理ができておらず、対応の遅れ、漏れが発生していた点でした。そこを解決するためにITSMシステムの導入も検討していたのですが、課題の大きさに対してコストが見合わないと考えていました。

そのタイミングでPKSHAさんとお話しし、AIヘルプデスクの持つ問合せ管理の機能が「本格的なITSMシステム導入までは必要ないが、問合せの案件管理は行えるようにしたい」という我々の感覚にフィットしたのが最初のポイントです。

そこから話を聞いていくうちに、Teams上に窓口を設けられるため、既存のインターフェースからスムーズに移行できそうな点や、チャットボットから有人対応へのシームレスな連携ができることでユーザーが確実に回答を得られ、ユーザー離れを起こさずに運用していけそうという点、そして有人対応の実績からFAQを生成・提案機能によってメンバーのメンテナンス工数削減にも繋がるなど、我々が抱えていた課題を網羅的に解決できるイメージができていきました。

旧チャットボットよりも精度が高く機能も充実していて価格にも納得感がありましたし、将来的な機能拡張についても期待が持てたことから、導入を決定しました。

とはいえ、旧チャットボットの運用に苦労していたメンバーの皆様からは、新たなシステム導入について不安の声はありませんでしたか?

植村様:「次のシステムもまた手間がかかるのではないか」という不安はあったと思いますが、PoCを進めていくうちに、回答精度の高さや、AIがFAQを提案してくれることでメンテナンスの負荷が下がる部分など、チーム全体で以前より良くなる確信を持てるようになっていきました。

導入決定からリリースに向けたプロジェクトにおいても、かなりプロアクティブに推進、ご準備いただいたかと思います。チームとしてのモチベーションや準備のクオリティの高さはどのようなポイントから来るものだったのでしょうか?

植村様:先の見えない状況に光明が差したことが、チーム全体のモチベーションになっていました。

仕組みが悪いせいでどうしても対応の遅れや漏れが発生してしまい、ユーザーはフラストレーションを溜めていく、チャットボットはメンテナンス工数がかかる割に、既に使えない代物という印象のためほとんど利用されない。そういった状況から、案件管理も工数削減も実現できて、ユーザーの満足度も上げられるイメージができるようになったのは大きなポイントでした。

その上で、以前の失敗を繰り返したくないという思いからユーザーからの第一印象を最大限良くしたいと考え、事前のFAQ準備、SLOや自己解決率の目標設定、それを維持するための運用ルール策定などはしっかりと時間をかけつつ、スピード感を落とさないように進めていくようにしました。

 

ユーザー満足度の高い問合せ窓口を実現し、対応工数も大幅に削減

実際に社内に問合せ窓口としてリリースしてみて、現在の状況はいかがでしょうか?

植村様:案件管理ができるようになったことで、対応の遅れはしっかり無くすことができました。メンバーの精神的な負担も軽減できましたし、管理者としても状況がすぐにわかるので安心できます。

また、AIによるFAQの生成・提案機能によって、メンテナンスにかかる時間を大幅に短縮できました。結果として、必要なFAQをスピーディに提供することができ、チャットボットの自己解決率50%以上を運用開始以来維持できています。

実際に問合せ対応にかかる工数も大幅に削減できており、メンバーによってばらつきはありますが、以前は1日の半分ほど問合せ対応に追われていたものが、1日2時間程度まで減っています。

問合せの総数が旧チャットボットと比較して大きく上回っていることからも、利用率は大きく改善できており、ユーザーから「使える!」と思ってもらえているという認識です。

さらに成果を出していくにあたって取り組みたいこと、今後の展望などはございますでしょうか?

植村様:AIヘルプデスクはしっかり効果を出してくれているものの、メールや個別チャットといった他の窓口からもまだ問合せが入ってきてはいる状況なので、まずは窓口の一本化を進めていきたいと考えています。

また、単語のみでの問合せなど、チャットボットがうまく回答できず、運用側も内容を把握しづらいような質問内容は減らしていきたいと考えており、ユーザー側の意識づけにも取り組んでいかなければと思っています。

展望としては、デジタルIT部門での運用を経て、10月からは人事部や総務部も含めた企画管理本部全体へAIヘルプデスクを展開する準備を進行中です。

それらの窓口も一本化し、サービスレベルを統一することを目指しています。社員が迷わずに問合せできる体制を構築し、効率的かつ迅速なサポートを提供できるようになることを期待しています。

MOA_0417貴重なお話、ありがとうございました!

企業名 KMバイオロジクス株式会社
業種 医薬品製造
設立 2018年7月2日
社員数 2,018人
URL hhttps://www.kmbiologics.com/

 

この事例でご利用いただいている製品はこちら!