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公開日/2018.4.20
インタビュー

【サポートの現場から】Vol.4 株式会社グローリーテクノ24

【サポートの現場から】Vol.4 株式会社グローリーテクノ24

企業を支える「サポート部門」。サポートに携わっている人たちは普段どんな業務をしているのか、どんな想いで働いているのFか、OKBIZ.ブログ編集部は知りたい!そして、皆さんにも知って欲しい!という勝手な使命感で、各企業へ突撃取材&インタビューをしています。

企業情報

会社名 株式会社グローリーテクノ24
創業 1998年4月1日
従業員数 414名(2018年4月1日現在)
事業内容 保守サービス事業(コールセンター・オンサイト保守)

– 今回は、株式会社グローリーテクノ24さんにお話を伺います。御社の事業内容について教えてください!

券売機

当社はグローリーの100%子会社で、グローリー製品について、コールセンターでのサポート業務や製品の保守を手掛けています。グローリーの主な事業は金融市場向けの硬貨紙幣を数える機器の開発で、その他にも流通向けの釣り銭機や公共交通機関で使うコインロッカー、自動販売機、パチンコなど遊技市場向けの玉・メダル計数機などを開発しています。グローリーは2018年3月に100周年を、当社は4月に20周年を迎えます。

飲食店などでよく見る券売機↑

– 歴史がすごい!私たちの生活の中にも、グローリー社の製品が多くあるんですね!では、サポート業務についても教えてください。

お客様から修理のご依頼をお電話で受け、1次受け付けのオペレーターがご用件をうかがいます。技術的な対応が必要な内容であれば、2次受け付けを担当する技術者に電話をつなぎます。それでも解決しない場合は、オンサイト対応の部署に情報を引き継いで対応します。一般的なコールセンターと大きく異なるのは、サポート対応の9割が電話です。「動かなくなったのですぐに修理したい」など、緊急性の高い内容がほとんどなので、電話がメインになっています。

– ほとんどが電話対応なんですね。コールセンターはどうなってるんですか?

コールセンターは東日本と西日本にあり、どちらも同じ機能を持っています。東は80席、西は60席です。有事の際はどちらかで全ての業務に対応する決まりになっており、実際に東日本大震災の際は西日本で対応をするなど、止まらないセンターを構築しています。 品質管理部署である「サービス品質グループ」の4人が、オペレーターが閲覧するFAQ全体の数値管理など取りまとめ的なことをしていますが、FAQの更新や品質の改善などは完全にセンターのオペレーターとSVが担っているんですよ。

グローリーテクノ24社 サポート担当者の1日

時間 サポート応対兼FAQ担当
8:50~17:30 お客様へのサポート業務
13:00~15:00

お客様へのサポート業務を継続しながら、FAQ担当業務を開始
1. 各グループ員から質問の確認、回答作成、及び返信。各グループ担当者及びサービス品質グループへの確認が必要であれば連携
2. 受付者目線から得た画像の改善、追加登録
3. 新機種リリース時のエラーコード&画像登録

17:35~18:00 FAQ担当者間での課題、情報共有→改善施策の決定

– FAQの更新や改善をオペレーターの方がやるんですか?!

はい。業務時間内の13:00〜15:00は通常のサポート業務と並行してFAQの更新などもお願いしています。当社が現在扱っている機種は3,000種類程度あり、それぞれの機種がトラブル時に表示するエラーコードが約8,000個あります。新機種が出るごとにエラーコードを含むトラブル対応をFAQに登録しなくてはならいないため、オペレーターの皆さんに分担してやっていただくしかない状況なんです。通常業務と並行して作業するのは大変だと思いますが、「更新作業をすることで電話応対が楽になる」と考えて、前向きにやっていただけていますよ。

– 8,000個のエラーコード!大変そうですね…。それでは、FAQシステムを導入したきっかけをおしえてください!

3年前に導入しました。それまではLotus Notes上にナレッジをためていたのですが、情報を検索するのに時間がかかっていたため、FAQシステムへの移行を決めました。移行してからは必要な情報へのリンクも一カ所にまとめたのでとても便利ですよ。ただ移行前のデータが膨大にあったので、今でも過去のデータの整備は続けています(笑)

– FAQで何か工夫されている部分はありますか?

製品の画像情報を登録していることです。エラーコードを入力すると、それに対応する個所の画像が表示されるため、故障箇所が視覚的に分かります。実は2次受け付けのオペレーターは、現場で修理などをしていた経験を持つメンバーなんですよ。そのため、画像を見ることができれば、解決方法を伝えることができるんです。

【FAQ画面】 FAQ画面

 

– とっても分かりやすいー!これ、どんなタイミングで撮影してるんですか?

新機種が出る際に行う「新機種研修」のタイミングで撮影するようにし、都度FAQに取り込むようにしています。技術者目線で撮影しているところもポイントですね。

– なるほど、効率的ですね!でも社内FAQだと「なかなか見てもらえない…」といったケースも多いと思うんですが、見てもらうために何か取り組んでることはありますか?

SVさんから、月次でFAQがどれくらい見られているのかレポートしてもらっています。見られていない原因は「知識があるため見なくてよい」か「FAQを使い慣れていない」の2つあります。1つ目の原因は2次受け付けであるケースですが、これは画像を掲載することで解決しました。先ほどもお話ししましたが現場経験のあるメンバーなので、FAQに解決策を求めているのではなく「どの機械のどの部分のことを話しているのか」が分かればいいんです。2つ目の原因は1次受け付けの現場で発生するケースなので、この場合はとにかく見てもらえるようコンテンツを工夫したり、SVさんから働きかけてもらうようにしてますね。

インタビューに答える伊藤さん

– このようなFAQにしたことで、何か変化はありましたか?

技術的な知識のない1次受け付けのオペレーターでも、該当箇所を確認した後に2次受け付けのオペレーターにつなぐことができるため、その後の対応がよりスムーズにいくようになりました。さらに、お客さまから「えっ、今機械が見えているんですか?カメラがあるのですか?」「すぐに電話してよかった、親切丁寧に教えてくださりありがとう」と、我々のサポートに対して驚きやお褒めの言葉をいただく機会も増えましたね。1次受け付けのオペレーターからの「分かりやすい!」のコメントも、FAQ作成担当者としては嬉しいです。

– オペレーターさんのモチベーションを高める工夫もされているとか?

マンネリ化しないよう、期間を区切って様々な取り組みをしています。一昨年前は、オペレーターごとにお客様から「ありがとう」を言われた回数を音声認識で自動カウントし、多い方を表彰しました。昨年は、社内で多くの「ありがとう」を獲得した方を表彰しました。最近は「おいらん(美味しいランチ、の略)グランプリ」を開催しています。数人のチームを組んで勤怠記録と受電件数をチーム対抗で競わせ、ポイントがゾロ目になれば加点するなどし、半期毎に表彰しています。ちなみに2017年度の褒章はホテルランチでした。ゾロ目の理由は、当社がパチンコなどの遊技市場向けにサービスを行っているので、それに引っ掛けて…という感じなんですが(笑)

社内イメージ

◆写真左:社のビジョンとミッション ◆写真中・右:「おいらんグランプリ」の結果と「ありがとう」カードはいつでもみんなの目が届くところに

– ゾロ目で加点は面白い(笑)楽しみながら業務に取り組んでもらうのって大事ですよねー!では最後に、今後の目標を教えてください。

とにかくつながり続けるセンターでいたいと思っています。警察の110番に近いものでありたいので、意識的にはいつ電話してもつながるセンターを目指しています。弊社の保守サービスは「FAST」主義をポリシーに掲げています。より早く(Fast)、より的確に(Acurate)、より誠実に(Sincerity)、を常に心がけ(Think)、お客さまの安心と信頼、満足にお答えできるよう努めています。そのためにも、今後もサポートに関する情報を集めていきたいですね。HDI-Japanのメンバーシップになっているのでそこでも情報は取れますが、ウチと同じような製造業やBtoBのサポート業務に関わる方々と、もっと情報交換したいですね。

– OKBIZ.ブログで情報交換の場を作れるように頑張ります!今日はありがとうございました!

今回はグローリーテクノ24さんに登場いただきました。FAQの使い方が工夫されており、画像でのナレッジ共有なんかはぜひ同じような業態・サービスの企業に参考にして欲しいです。 取材時にコールセンターも見学させていただいたのですが、とにかく雰囲気が良い!職種や雇用形態関係なく、みなさんが同じ理念に基づきチームワークを意識しながらサポート業務にあたっている印象を受けました。センター内には硬貨紙幣を数える機械や両替機などがたくさん置いてあって、テンション上がりました(笑) グローリーテクノ24のみなさん、ありがとうございました!

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