株式会社レオパレス21

居住者の鍵関連トラブルにPKSHA Voicebotで対応
繁忙期の応答率が2割向上し、コストも2割減

導入サービス PKSHA Voicebot
業種 不動産業
活用対象 一般ユーザー、社員、オペレーター
導入目的 電話応答率の向上
株式会社レオパレス21

株式会社レオパレス21
賃貸管理推進部 顧客コンタクトグループ
グループマネージャー
大嶋 昌樹 様

オペレーターが不足し、応答率が慢性的に低下

PKSHA Voicebotをご活用いただいている事業について教えてください。

当社はコア事業として、アパートの建築から入居者様の募集や管理までを一括で行っております。2023年3月現在で当社の管理物件が全国に約56万世帯あり、そこにお住いの入居者様、ご所有のオーナー様、近隣にお住いの方、関係する行政などから、賃貸管理に関わるお電話を国内4拠点にあるコールセンターで24時間365日お受けしています。

コール数は月平均で3万件、繁忙期になると6~7万件になります。年間で合計50万件ほどです。

導入前はどのような課題がありましたか。

大きく3つの課題がありました。1つ目はオペレーターの慢性的な人材不足です。募集をかけて育成しても、なかなか定着率が上がらないことが課題でした。

2つ目は電話応答率の低下です。1つ目の課題とも関連しますが、適正な人材配置ができないことにより応答率が低下するという状態が長く続いていました。

3つ目はノンボイス化の限界です。電話応答率を改善するため、2019年からオペレーションのノンボイス化を推進していました。WebフォームやFAQ、チャットボットなどを活用することで、2019年度に90%だった電話対応の比率を、2022年度には35%まで下げ、残りをノンボイスで対応することに成功しました。しかしこの時点で、「これ以上ノンボイス比率を高めることは難しい」という状況になり、電話応答に対してテコ入れをする施策として、ボイスボット導入の検討を始めました。

短期で導入可能だったことが決め手に

PKSHA Voicebotを選んでいただいた理由は何でしょうか。

2022年11月に「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス」に参加し、ボイスボットを提供されているベンダー各社様から色々とお話をうかがいました。その際にPKSHA Communicationのブースで具体的な提案をいただき、とても魅力を感じたのを覚えています。

2023年1月から実際の検討を始め、PKSHAを含め4社のツールを比較しました。コスト、音声の認識率、運用時の管理のしやすさ、導入から構築までのサポート体制、短期で導入できるか、という5つを重要項目として選定しました。

特に重要視していたのが、短期導入です。当社で問い合わせが1番多いのが、引っ越しのシーズンである3月から4月になります。この時期に利用できるよう、2月末までに導入したいと考えていました。PKSHAの方から、「できます」とお答えいただいたことは、大きな決め手になりました。

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鍵関連の問い合わせにVoicebotで対応

PKSHA Voicebotの具体的な活用方法について教えてください。

ターゲットにしたのは、電話での問い合わせのボリュームが大きかった鍵の不具合や紛失関連のお問い合わせです。PKSHA Voicebotの導入前は、オペレーターが契約の内容や物件情報、鍵を無くした状況や不具合の内容などについてうかがった後、一度電話を切り、そのエリアの提携業者様に連絡して到着時間などを確認し、再度お客様にお電話して確認を取ってから業者を手配する、という流れでした。

PKSHA Voicebotの導入後は、Voicebotで契約内容や物件情報、鍵の紛失や不具合についての状況を受け付けます。会話の音声をテキスト化し、内容から「今お部屋に入れているか、いないのか」といったことを基準に優先順位を付けた上で、自動で4拠点のオペレーターに問い合わせ内容をメールで送ります。

メールの送信には、既存のメール管理システムを連携して利用することができました。Voicebot導入以降も、オペレーターが慣れたメールシステムを使い続けることができたのは、導入の負荷を下げる意味で重要だったと感じます。

オペレーターはメールで受け付けた内容を基に、提携業者様に確認した上で、改めてお客様にお電話しています。

会話をスリム化して完結率を高めた

導入後に使い方を工夫した部分などはありますか。

完結率を上げるための会話のスリム化です。導入当初は最初の挨拶だけで50秒近く使っていました。「まずAIが受付し、その後にオペレーターがお電話します」といったことや、「混み合っている場合は折り返しのお電話までに時間がかかります」といったことなどを細かく案内していたのです。

しかし、このやり方では離脱が多く出たため、PKSHAの方にご相談したところ、「できるだけ短縮した方が良い」とアドバイスいただきました。そこで、案内を簡潔にし20秒程に短縮したところ、これだけで完結率が10%ほど向上しました。

もう1つ、PKSHA Voicebotからの質問に対し、お客様が専門用語などを使わずに回答できるように工夫し、お客様が良く使う言葉については辞書に登録して認識率を高めました。お客様が離脱しているポイントは全てログで確認できるので、その内容を基に辞書登録を進めました。

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現在は受電のうち55%をVoicebotが対応

導入後にどのような効果が出ていますか

導入直後で、繁忙期である2023年3~4月は前年同期比で応答率が20%程改善しました。その後も9月まで安定した応答率をキープできており、前年同期比で約16%改善しています。

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PKSHA Voicebotが受電する割合を、当初は3割程度と想定していましたが、大きなクレームなどのトラブルが無かったため、現在では55%に達しています。

コール対応のコストも削減できています。鍵関連のお問い合わせについて、導入後には約20%のコスト削減を達成しました。

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これらに加えて個人的に強く感じたのが、導入のハードルが低く、即効性が非常に高いことです。当社の場合、構築から導入までに1か月半程かけましたが、もしかしたらPKSHA Voicebotなら2週間もあれば導入できてしまうのではないかとも思っています。

新規顧客向けのセンターにも導入したい

今後の展開を教えてください。

現在運用しているフローのチューニングに継続して取り組み、更なる完結率の向上を図っていきます。

また、適用範囲の拡大も考えています。当社のコールセンターはこれまで、入居済みのお客様からのお問い合わせに対応してきました。2023年9月には、お部屋探し中の新規のお客様向けのコールセンターを新たに開設しました。今後は、このセンターにおいてもPKSHA Voicebotの導入を検討します。

PKSHA様は生成AIを使った機能強化に取り組む方針を打ち出しており、私も生成AIにはとても関心があります。将来的には、是非PKSHAの生成AIを使ってみたいです。

社名 株式会社レオパレス21
主要業務 アパート・マンション・住宅等の建築・賃貸管理及び販売
リゾート施設の開発・運営
ブロードバンド通信事業
介護事業、他
   
設立 1973年8月17日(昭和48年8月17日)
URL https://www.leopalace21.co.jp/

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