アイリスオーヤマ株式会社
5,000を超える商品ナレッジの検索性改善による営業DX
~ AIチャットボット & Slack連携により営業生産性の向上へ ~
導入サービス | PKSHA Chatbot / Slack連携 & 有人チャット機能 |
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業種 | 製造・販売業 |
活用対象 | 一般社員 |
導入目的 | 問合せ対応業務の効率化・働きやすさ向上 |
株式会社アイリスホールディングス 営業企画室 山田様
アイリスオーヤマ株式会社 営業管理本部 中西様
会社・ご担当者様について
最初に、お二人の社内での役割や、普段の業務について教えていただけますでしょうか?
山田様:私はアイリスオーヤマグループ全体の営業業務の企画・管理を行っています。弊社のグループ企業では、扱う商材やサービスがそれぞれ異なるため、抱える課題も様々です。そのような声を吸い上げ、アイリスグループとして横断的に業務改善することが私の役割です。今回、私はプロジェクトのリーダーとして、一部の部署ですでに導入していたチャットボットのグループ全体への横展開を推進しました。
アイリスオーヤマの事業は大きく分けて2種類あります。法人のお客様むけのBtoB事業と、一般のお客様むけのBtoC事業です。中西は後者である一般消費者向け商材の営業管理を行っており、今回はチャットボットの実装役としてプロジェクトに携わりました。
PKSHA Chatbotをどのように活用していますか?
中西様:アイリスオーヤマの営業メンバー向けのチャットボットとして活用しています。
商品についての質問や、本社ヘルプデスク管理部門への質問に自動で回答し、解決できない場合は有人での対応にシームレスにつながる仕組みです。
またチャットボットは、品番を入力すればすぐに商品の詳細データを返してくれます。そのため弊社では、商品のデータベースとしてもチャットボットを活用しています。BtoC事業部の営業担当は、販売店から寄せられる多くの質問に対し、商品の仕様や規格について調べた上で回答する必要があります。チャットボットを利用することで、商品について調べる手間と時間を削減し、営業活動を効率化できます。
現在、導入効果や費用対効果の検証や分析を重ね、よりよい運用方法を模索しています。
複数社を比較の上、圧倒的な精度とSlack連携の利便性からPKSHAを選定
AIチャットボットを導入した当初の理由を教えていただけますか?
山田様:管理部門に寄せられる質問への対応を効率化したいと考えたからです。弊社には25,000種類以上もの商品がある上に、セールス企画や会社の仕組みなどに関する問合せにも日々対応する必要があります。膨大な件数の質問対応を、チャットボットで一部自動化できないかと考えたのが、導入のきっかけです。
チャットボットのリリース準備を進めていく中で、営業部門からは「商品の詳細について誰に質問すればいいか分からない」という声が寄せられました。他の社員でも対応できるような内容であるにもかかわらず、知識を持つ特定の社員に問合せが集中してしまう状況に陥っていたのです。そのような社員が研修で長時間席を外している間、問合せ対応が滞ってしまったことがあり「これは大きな課題だ」と感じました。
そこで、商品仕様の検索機能に特化したチャットボットを同時にリリースしました。
中西様:チャットボットを導入する前は、営業が製品の仕様書などを見ながら、電話で回答することが多くありました。チャットツールを導入したり、各資料を集めているポータルを作ったりするなど、ある程度効率化できていたと思います。しかし、問合せが入る度に資料を探して回答するのは、あまり効率的ではないと感じていました。商品の改廃もあるので、人の力だけで情報を正確にお伝えするのは困難でした。
「PKSHA Chatbot」を選定する決め手になったポイントはどこでしょうか?
山田様:1番の決め手は「精度」です。
3~4年ほど前に他社のチャットボットを導入したのですが、精度も利用率も低く、生産性向上にはつながりませんでした。
新しいチャットボットを検討するにあたり、PKSHAの担当者様が実施したPoC(Proof of Concept:概念実証)と同条件で、複数の会社に検証していただきました。その結果、PKSHAは97~98%という高精度でした。そこで今回、「PKSHA Chatbot」への切り替えを決めました。
次に意識したのは「使い勝手」です。弊社ではほとんどの社員がSlackを利用しているため、 Slackと連携できるのは大きなメリットでした。チャットボットで問合せに対応できなかった場合に、スムーズに有人対応に移行できなければ、結局、電話窓口に問合せが集中することが懸念されます。Slackと連携して有人対応につなげられる点は、とても魅力的でしたね。
チャットボットへの不信感を払拭することが課題
ありがとうございます。切り替えに際して難しいと感じた点はありましたか?
山田様:関連部署からは「新しいチャットボットが25,000種類以上もの商品を聞き分けられるのか?」「そもそも本当にチャットボットは自社に合っているのか?」といった疑問をぶつけられることもありました。
しかし、精度が高いことについて数値で根拠を示したことで、周囲を説得できたと思います。また、以前のチャットボットの問題点を明確化し、導入への理解を深めてもらえるように努めました。
以前のチャットボットの問題点について、どのように改善できましたか?
山田様:現在は、中西を始めとした営業経験が豊富な運用担当が、現場で求められる質問を予測してFAQを構築しているので、より現場のニーズを満たせる形で運用できているのではないでしょうか。これが大きな改善点だったと思います。
中西様:それに加えて、 PKSHA様のアフターフォローにはとても助けられました。ご担当者に質問をすると、その場ですぐに回答してくれます。ご担当者が自信を持って回答してくれるので、私も社内に自信を持って情報を伝えられます。
さらに、定例会で一緒に分析を行い、丁寧なフィードバックで課題解決をサポートしてくださるので、本当に感謝しています。
“精度が上がった”“分からないことを質問できるところがある”
「PKSHA Chatbot」を利用した社員からは好感触。
弊社としても嬉しいお言葉です。それでは、チャットボットを切り替えてどのような効果が見られましたか?
中西様:精度については「とても上がった」という反応をもらっています。ただ、まだチャットボットに対する不信感が残っているようで、利用しない社員がいるのも現状です。今後もチャットボットの浸透率を上げていく取り組みを継続していく予定です。
山田様:以前は、分からないことがあった時に、社員が自ら情報を検索して答えを得る方法がありませんでした。精度の高いチャットボットが利用できるようになって、「誰に聞けばいいか分からない」という声が緩和されたと感じています。
エンドユーザーへの活用やデータの利活用を進め、より良い商品が生まれる好循環を
それでは、今後の展望を教えていただけますか?
山田様:今回のチャットボット導入で得られた問合せデータを利活用し、最終的にはエンドユーザーに喜ばれる商品やサービスの提供につなげたいと考えています。
弊社は商品だけでなく、商品の化粧箱や販促ツールも自社で企画しています。お客様の目に触れるものを全て分かりやすく改善できれば、問合せ自体の必要がなくなります。
中西様:FAQの量や質も改善していきたいです。現在は5,000以上の商品に対する回答を用意できているのですが、改廃対象になった商品も含めると40,000以上の商品があります。改廃対象になった商品の代替品を探すには、様々な商品の仕様書を突き合わせる必要があり、時間もかかって非常に大変です。
こういう時にもすぐに代替品が見つかるように、新しいFAQの登録を進めているところです。このような取り組みを継続することで、営業の業務をどんどん効率化していきたいです。
山田様:そういった好循環が生まれれば、今以上に良い商品を次々と生み出せるのではないかと期待しています。
ありがとうございました!
企業名 | アイリスオーヤマ株式会社 |
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業種 | 製造・販売業 |
設立 | 1971年 |
社員数 | 6,035人(2023年1月時点) |
URL | https://www.irisohyama.co.jp/ |