富士フイルム サービスクリエイティブ株式会社

PKSHA Voicebotが修理依頼を24時間受付
入電の集中を緩和しつながりやすさを向上

導入サービス PKSHA Voicebot
業種 事務サービス
活用対象 一般ユーザー、社員、オペレーター
導入目的 電話応答率の向上
富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社

富士フイルム サービスクリエイティブ株式会社
サービス企画部 ICT企画運用グループ チーム長
鈴木 一生 様
カストマーコンタクト部 第一統括センター カストマーコンタクトセンター
川原 孝平 様
伊藤 すみれ 様

修理依頼の約20%をPKSHA Voicebotで対応

PKSHA Voicebotをご利用いただいている部署と、その事業内容について教えてください。

富士フイルムビジネスイノベーションの商品をご利用いただいているお客様からのお問い合わせを、当社のカストマーコンタクト部が受け付けています。その中で、複合機の修理に関するお問い合わせにPKSHA Voicebotを利用しています。

コールセンターではどのようなKPIを設定していますか。

電話のつながりやすさを重視しており、着信の75%以上を20秒以内に応対することを目標としています。

営業開始直後に電話が集中し、対応に苦慮

PKSHA Voicebotを導入したきっかけを教えてください。

コールセンターが営業を開始する朝9時台に電話が集中し、つながりにくくなっていたこと、つながりやすさを維持するために必要なオペレーターの人数をなかなか確保できないという問題がありました。

朝9時台に電話が集中するのは、夜間や休日に複合機が不調となり、コールセンターが開くのを待ちわびているお客様が多いからではないかと考えました。そこで、夜間や休日、電話混雑時に人に代わって自動応答できる仕組みを入れたいと考え、PKSHA Voicebotの導入を決めました。

富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社

PKSHA Voicebotの導入前は、コールセンターの営業時間外のお問い合わせにはどのように対応されていましたか。

Webフォームやチャットボット、FAQなど、電話以外のチャネルを拡充していました。これらも一定の効果はあったのですが、電話でお問合せしたいというニーズが多く、営業時間外のお電話にも対応できるようにしたいと考えました。

複数のソリューションからPKSHA Voicebotを選択

PKSHA Voicebot以外のソリューションも検討されましたか。

はい。しかし、他社のソリューションは導入コストが高く、開発期間も半年から1年以上かかるものがほとんどでした。PKSHA Voicebotは導入コストがそこまで高額でなく、3か月程度で導入できるという点が魅力でした。

PKSHA Voicebotの音声認識精度などは検証されましたか。

まず、社内専用の修理依頼窓口に導入しました。お客様の中には、担当営業を経由して修理を依頼される方がいらっしゃいます。社内専用窓口はお客様に代わりコールセンターに連絡する営業社員向けの窓口ですが、お客様向け窓口と同じ問題を抱えていました。しかし、PKSHA Voicebotを導入したことでつながりやすくなり、また電話一本で修理を依頼できるようになったため、利用した営業社員には大変好評でした。

ただ、まだ音声認識の利用が一般的でなかったこともあり、PKSHA Voicebotの利用に難色を示す社員もおりました。そこで利用者の声を聞きながら改善すると同時に、電話がつながりやすくなるメリットを丁寧に伝え、広く利用してもらうための活動を行いました。

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お客様窓口にも利用を拡大

お客様窓口でのPKSHA Voicebotの活用はいつから始められたのでしょうか。

2022年9月に、コールセンターの営業時間外で利用を開始しました。これまで電話がつながらなかった夜間、休日のお問い合わせに対応できるようになれば、お客様にとってメリットが大きいと判断したためです。

お客様からの反応はいかがでしたか。

「AIにしっかり吹き込めているか不安だ」とお電話をいただくケースも稀にあったのですが、お客様アンケートでは好意的な回答を多くいただいております。

営業時間外のお問い合わせをPKSHA Voicebotが対応したことで、朝9時台のお問い合わせが減少し、コールセンター全体で電話がつながりやすくなりました。そこで、2023年7月に営業時間内にまで利用を拡大し、24時間365日対応を開始しました。

お客様からお電話いただいた場合、どういった流れでPKSHA Voicebotに繋がるのでしょうか。

営業時間内はまずIVRでお受けし、目的を伺います。目的が修理のご依頼なら、オペレーターによる対応かPKSHA Voicebotかをお客様に選んでいただく形でご案内します。修理のご依頼はPKSHA Voicebotで対応できますが、「修理担当者を呼んだ方が良いのか相談したい」といった内容はオペレーターを選んでいただきます。

営業時間外も一度IVRでお受けし、PKSHA Voicebotか、Webフォームのいずれかをご案内しておりますが、営業時間外では98%のお客様がPKSHA Voicebotの対応を選ばれています。

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修理依頼の約20%をPKSHA Voicebotで完結

PKSHA Voicebotの導入後はどのような効果が出ていますか。

2024年3月、修理依頼の約20%をPKSHA Voicebotで対応する事を目標にしていましたが、直前まで達成は厳しい状況でした。しかしIVRで「自動音声であれば、お待たせすることなく修理のご依頼が可能です」とアピールを追加したことで、より多くのお客様に選んでいただけるようになり、無事に目標を達成できました。

そういったチューニングによる工夫はほかにもされていますか。

はい、かなりやっています。例えば、当初は折り返す際の電話番号を口頭でお伝えいただいていたのですが、うまくお答えできずに離脱するお客様が多くいらっしゃいました。そこで、「折り返す際は、今お掛けの番号にご連絡してもよろしいですか?」と質問し、「はい」「いいえ」だけでお答えいただけるようにしたところ、離脱率が大きく下がりました。

このほかにも様々な改善やチューニングを行い、効果を測定しながらPDCAを回しています。設定変更が容易なので自分達でも色々なことを試せますし、PKSHAの方との定例ミーティングで改善のアイデアやヒントを頂いています。

チューニングは「とにかくやってみる」のが大事

どのようにチューニングに取り組まれているのでしょうか。

どの質問が離脱のトリガーになっているかを見つけ、その前後のフローから離脱の原因を推測します。次に「この聞き方が分かりにくかったのではないか、表現を変えてわかりやすくできないか」といった具合に仮説を立て、ABテストで効果を確認します。こういった仮説検証を繰り返すことで精度を高めています。

他社様から、「成功するか確信が持てず、なかなか自社でのチューニングに踏み出せない」といった声もお聞きします。それについてはどう思われますか。

うまくいくかどうかはやってみないと分かりません。ですから、まずやってみて結果を確認する。うまくいかなければ別の仮説を試す。結果が出るまで試行錯誤を繰り返すのが成功の近道だと思います。

別の窓口でも利用を予定

PKSHA Voicebotの利用拡大を検討されていますか。

はい、すでに2つの窓口で利用しており、秋までに新しい窓口でも利用を開始する予定です。

近い将来、音声認識技術は今よりもっと身近で、不可欠な存在になっていくと考えています。今後もつながりやすいコールセンターを目指し、PKSHA Voicebotの利用拡大に取り組んでいきます。

社名 富士フイルム サービスクリエイティブ株式会社
主要業務 販売に関する契約業務および売上管理業務の代行
コンタクトセンター業務、営業バックオフィス業務など
   
従業員数 704名(2023年10月現在)
URL https://www.fujifilm.com/fbsc/

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