社会医療法人 愛仁会
院内で発生する問合せ対応の見える化を実現!ナレッジ蓄積とGPT連携からのFAQ生成で属人化の解消へ
導入サービス | PKSHA AIヘルプデスク |
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業種 | 医療機関 |
活用対象 | 拠点人事部門 |
導入目的 | ・自動応答による人手不足の解消 ・ナレッジ蓄積による属人化の解消 |
社会医療法人愛仁会本部 人事部門 引地様
社会医療法人愛仁会本部 人事部門 田仲様
社会医療法人愛仁会本部 情報システム部門 小西様
会社・ご担当者様について
まず、皆様の役割について簡単にご説明いただけますでしょうか?
田仲様:私は人事部門に所属しており、その中で採用や給与に関する制度の立案やプロジェクトの推進を中心に担当しています。今回のAIヘルプデスク導入の担当も務めています。
引地様:私も田仲と同じく人事部門に所属しており、給与の計算を始めとした日々の業務遂行や、今回のお話の中心となる職員からの問合せ対応など、より現場に近い部分を担当しています。
小西様:私は現在は本部の情報システム担当を務めていますが、各拠点の情報システム担当が電子カルテ等の病院情報システムを担当しているのに対し、本部の情報システム担当は法人全体のインフラや法人全体に関わるシステム部分を担当していまして、その一環として、今回のAIヘルプデスク導入やTeamsの活用推進にも関わっています。
属人化と人手不足を同時に解消できるシステムを模索し、AIヘルプデスクにたどり着く
AIヘルプデスクの導入を検討するにあたって、きっかけになった課題感などはありましたか?
田仲様:人事部門において課題に感じていたのは、業務の属人化、そしてそれに伴って集中してしまう業務負荷の2点です。特に職員からの問合せ対応に関しては、属人化が非常に深刻であったと考えています。
引地様:電話の文化が根付いている組織なので、問合せは基本的に全て電話で来ていました。その結果、一度誰かが回答すると、それ以降その人宛に電話がかかってくるようになる。さらに言えば、複雑な問合せがきた場合、人事部門の中でも知識量が多い人間にエスカレーションされることになりますが、エスカレーションされた問合せに対応していくことで、それ以降より多くの電話がその人宛にかかってきてしまうという問題も発生していました。
小西様:まさに業務歴が長い職員ほどその連鎖に陥っていて、私が業務中の様子を見ると、自席にいる時は常に電話しているような状態でした。人事部門に長く在籍している職員の方が知識量が多いのは確かなのですが、担当以外でもわかるような問合せも、業務歴の長い職員宛に電話がかかってきているような状況です。
田仲様:結果として「一部の職員に業務負荷が集中し、残業時間が多くなってしまう」「一部の職員に問合せが集中するため、ナレッジが広まっていかない」「ナレッジが広まらないために属人化が進行し、一部職員の負荷がさらに増える」という連鎖が起こっていました。それに加えて、そもそも人事部門宛の問合せ自体が多いという課題も持っておりましたので、今後人手が不足していくことが見えているなかでそれらを解消しておくために、チャットボットの導入を検討すべきではないかという話が挙がったという流れです。
とはいえ、チャットボット自体には当初あまり良い印象をお持ちでなかったと認識しています。そこからどのようにAIヘルプデスクの選定いただくまでに至ったのでしょうか?
小西様:そうですね。最初から、単なるチャットボットを導入して課題を解決するのは難しいだろうと考えていました。情報システム部門では過去にチャットボットの導入を検討したことがあり、PoCも実施していましたが、その際、FAQの作成が非常に大きなハードルになりました。当時、検証したチャットボットはある程度回答の範囲を狭めたものでしたが、それでも一からFAQを用意していくには相当の工数がかかりました。
その上で、今回導入しようとした人事部門に寄せられる問合せの内容は非常に多岐に渡ります。それらの問合せ全てを網羅するようなFAQの作成は現実問題不可能だと考えていましたし、チャットボットが機能しないとなれば電話が減ることもありませんので、単に用意されたFAQに回答するだけのチャットボットでは問題の解決が難しいと思っていました。
そこで、AIヘルプデスクの有人連携機能に興味を持っていただけたんですね
小西様:そうです。全ての問合せを100%返しきるようなFAQの用意はできないという現実の中で、チャットボットが回答できなかった問合せをシームレスに有人連携に繋ぐことができるというのは魅力的でした。情報システム部門の部長も、対応履歴が蓄積していくことで問合せ対応の台帳ができるという点を高く評価していました。
田仲様:問合せ対応の属人化が進んだことについて、電話で聞く文化が根付いていた点もそうですが、網羅的なマニュアルが存在しないことも大きな要因になったと考えています。マニュアルがしっかり整備されていれば、そもそも不要なエスカレーションを防ぐことができたはずだからです。しかし、一から網羅的なマニュアルを作成する工数を捻出するのは難しい状況でしたので、「過去どんな質問にどのような回答が行われたか」というログが台帳として管理できることは大きなプラスでした。
引地様:この仕組みであれば、最低限のFAQからチャットボットに回答させつつ、チャットボットが回答できない問合せは有人対応に回せるので、問合せをする側も大きなストレスを感じずに済みますし、過去の対応ログを参照することで、比較的歴の浅い人事部門職員でも問合せに対応できる範囲が増え、レベルを平準化することができると考えました。
AIヘルプデスクをTeams活用のきっかけに
有人連携機能以外に重要視された選定基準などはありますか?
小西様:Temasと連携できるか否かという点は重要視していました。法人全体として、Teamsの活用を進めていこうという動きがある中で、問合せの対応も極力Teams内で行っていきたいと考えていたからです。
引地様:もともと人事部門内では、情報共有を目的としてTeamsの活用が進んでいて、今後のDXを進めていくことを考えても、法人として活用を推進していった方がいいだろうという話は出ていました。
小西様:Teamsの導入自体は既に完了していて、職員も利用できる状態にはなっているのですが、最初に使い方を教わって以来、全く触っていないという職員もいる状態でした。そこで、問合せの窓口をTeamsと連携させることで職員がTeamsに触れる機会が増え、利用が促進されることを期待していました。その点で見ても、単にTeamsとデータ連携するだけではなく、TeamsのUI上でそのまま動作するAIヘルプデスクは優れていました。
GPT連携でFAQを自動生成し、ナレッジの蓄積だけではなく業務負荷の削減を推進
リリース後、現場の方の反応はいかがでしょうか?
田仲様:人事部門の職員としては、問合せに対して文章で返すという点に不安があったようで、最初は少し抵抗もありました。しっかりと履歴が残るので、より慎重に言葉を選んで返さなければいけないというプレッシャーを感じている職員が多かったように思います。このあたりは、知識の共有につながっていくのでぜひ協力してほしいと説得を行っていきました。
引地様:業務負荷の集中については一定程度、軽減されてきている実感があります。有人対応を行う際も、必ずチャットボットを介してのエスカレーションとなるため、いきなりバイネームで連絡が来ることが減りました。また、エスカレーションされた問合せも、事前にどのような内容かわかっているので、内容に応じて人事部門内で誰が対応するか調整することもできます。
今後の展望についてはいかがでしょうか?
田仲様:属人化の解消という点では一定の効果が出てきているので、現在はGPT連携の機能を試験的に利用し、蓄積したログからFAQの作成を行っています。FAQ作成というかなり工数のかかる部分が自動化されているので、無理なくFAQを充実させていけそうです。また今後は、よくある問合せを分析して事前に知らせておくような使い方も想定しています。
引地様:個別性の高い案件の対応はマニュアル化・FAQ化が難しいところではありますが、過去の対応履歴を確認できる点を活かして、それぞれに対して「どういう基準で判断をしたのか」という判断軸をナレッジ化していけないかと模索しているところです。ここができれば、有人対応のレベルをかなり底上げできると考えています。
小西様:課題感というよりは期待感に近いですが、ChatGPTが出てきたことで、チャットボットとの会話に対しての期待値がすごく上がったと思うので、そこに応えられるようになったら良いなとは思っています。やはり、チャットボットに質問をして回答が返ってくるという動きの中で、より自然なやりとりができれば1つ世界観が変わるのかなと。このあたりは今どんどん進化していっているところだと思うので、PKSHAさんのアップデートに期待しています。
ありがとうございました!
企業名 | 社会医療法人愛仁会 |
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業種 | 医療機関 |
設立 | 1958年 |
URL | https://www.aijinkai.or.jp/ |