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国内シェアNo.1のFAQシステム開発企業は、自社のカスタマーサポートをどう運営している? - CXジャーナル

作成者: CXジャーナル編集部|Jun 8, 2021 3:00:00 PM

11年連続で国内シェアNo.1(※)を獲得し続けるFAQシステム、『PKSHA FAQ』――。
大手企業800社以上でカスタマーサポート部門を中心に利用されている本製品ですが、その開発と提供を行うPKSHA Communicationでは、自社のPKSHA FAQを活用してどのようにカスタマーサポートを運営しているのでしょうか?

「自社ツールですが利用条件はお客様と同じですし、特別なことはしていません。ただ意識しているのは、個人でなくチームとして動くこと。カスタマーサポートのチーム運営に必要な機能はPKSHA FAQに揃っているので、それらをただ使っているだけです。 」

そう話すのは、PKSHA Communicationの河原 。カスタマーサクセスグループのマネージャーとして、ヘルプデスク業務等を担うカスタマーサポートチームならびに運用トレーニング等を担うカスタマーマーケティングチームを統括しています。

今回は、国内シェアNo.1のAIチャットボット・ボイスボット・FAQシステムを開発・提供するPKSHA Communicationのカスタマーサポートとして従事している、渡辺と山野井、河原 へ話を聞いてみました。

<スピーカー情報>

河原 一紘(かわら・かずひろ)

株式会社PKSHA Communication
カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセスグループ マネージャー

 

渡辺 K(わたなべ・K)

株式会社PKSHA Communication
カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセスグループ カスタマーサポートチーム リーダー

 

山野井 美夏(やまのい・みか)

株式会社PKSHA Communication
カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセスグループ カスタマーサポートチーム

 

 

サポートソリューション『PKSHA FAQ』のカスタマーサポートは何をしている?

―――カスタマーサポート部門で多く利用されているPKSHA FAQですが、そんな製品のカスタマーサポートはどのようなことに取り組んでいるのでしょうか?
サポート実務に従事する、渡辺と山野井に聞いてみました。

(1) 月900件のお問い合わせに、4名で対応するヘルプデスク業務

PKSHA FAQのカスタマーサポートでは、私たちいわゆるCSチームの他にも、
お客様ごとに個別のテクニカルサポートを行うTAM(テクニカル・アカウント・マネージャー)チーム、
PKSHA FAQの活用トレーニング(月5,6回)や、 個別相談会(週2日)を実施しているカスタマーマーケティングチーム、
などの機能が存在しています。

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そうしたサポート体制の中で、私たちカスタマーサポートチームでは、PKSHA FAQを中心とした複数製品のヘルプデスクやFAQ運用の業務を担っています。

サポートツールとしては、もちろん自社の『PKSHA FAQ』を利用して業務を進めています。

ヘルプデスク業務では、月間で700~900件の お問い合わせを4名のメンバーで対応しています。私は前職でコールセンターのマネジメント業務をしていたのですが、4名という人数に対してこの対応件数は「よくやれているな」と改めて思います。

とくにPKSHA FAQのヘルプデスクへ届くお問い合わせは、単なるFAQやマニュアルのご案内では 対応しきれない個別具体的な内容が多いです。そもそも定型回答できるお問い合わせは なるべくFAQコンテンツ化してヘルプデスクサイト上で公開しているので、個別具体的なお問い合わせが相対的に多くなるのは自然な話だとは思いますが。

“個別具体的”とは、 「(カスタマーサポートの運営上で)自分たちがやりたいことに対して、PKSHA FAQの各種機能をどのように活用したらうまく実現ができるか?」といった類いの質問です。

そうしたお問い合わせを 頂いた場合、私たちヘルプデスクは必要に応じて、技術担当や営業担当など社内のあらゆる部門と連携して、お客様の課題解決をお手伝いさせていただいています。

定型回答できるお問い合わせに対しては自己解決チャネルとしてFAQをご提供し、個別具体的なお問い合わせに対しては4名のカスタマーサポートスタッフがきめ細やかに対応する、というオペレーションを目指しています。

(2) ナレッジ・FAQのメンテナンス業務

FAQ・マニュアルなど、お客様に自己解決いただくためのコンテンツを定期的にメンテナンスするのも業務の一つです。

特定機能の操作方法や、定型回答できるお問い合わせをお客様側で自己解決できるようにするためには、
●必要なFAQがまず用意されていて、
●求めるFAQへアクセスができて(検索性、導線からのアクセス性が最適化されている)
●FAQの内容が正しく(古い情報から更新されている)、
●FAQでの回答文が分かりやすい表現になっている

点が重要になります。

こうした運用面での品質維持・向上に向けて定期的にメンテナンスをおこなっています。

とくに「必要なFAQがまず用意されているか」は 、
カスタマーサポートチームがまだ2名だった頃から渡辺がナレッジメモをたくさん残してくれていたので、それらや過去のお問い合わせログを参照しながら、過不足がないようにFAQを作成・更新しています 。

<補足>
ナレッジメモ機能」について:
顧客対応業務に従事するオペレーター(サポート担当者)同士で共有したいナレッジをQ&A形式のコンテンツとして作成し、関係者間のみで共有できるナレッジマネジメント機能です。

また同時に、膨大に蓄積されたナレッジ・FAQをいかに 調べやすくするか、アクセス性を向上させるか、にも 取り組んでいます。

弊社では「ナレッジアセットマネジメント(KAM:Knowledge Asset Management)」という考え方を提唱しており、FAQを中心としたナレッジを“資産(アセット)”として捉えているのですが、どんなに良い資産(ナレッジ・FAQ)が存在していても使われなければ何の意味もありません。もっと言えば 、まずナレッジの存在を認知してもらわなければ何も始まりません。

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FAQを見つけてもらい、使っていただくために、
ヘルプデスクサイトのデザインや導線を分かりやすくすることや、「ここにFAQがありますよ!ここを見れば分かりますよ!」という情報発信を積極的に行うようにしています。

自社のPKSHA FAQを使っているが、特別なことはしていない

―――PKSHA FAQのカスタマーサポートで取り組んでいる内容については話を聞けました。では、自社のFAQシステム・ヘルプデスクシステムを使いこなすという意味で、機能の使い方の“裏技”は あるのでしょうか?
河原が答えてくれました。

 

よく聞かれる質問ですね。つい先日も、あるお客様から「PKSHA FAQのヘルプデスクはどんなFAQ・ヘルプデスクの運用をしているのですか?」と聞かれました。
たしかに自社ツールですが利用条件はお客様と同じですし、特別なことはしていません。
ただ意識しているのは、個人でなくチームとして動くこと。
カスタマーサポートのチーム運営に必要な機能はPKSHA FAQに揃っているので、それらをただ使っているだけです。

カスタマーサポートチームの月次 レポート等で追っている主なKPIは、「24時間以内回答率」や「お問い合わせ対応に対する満足度(サーベイ満足度)」ですが 、これら指標は他の企業様でも大きく変わらないと思います。

「24時間以内回答率」は75%以上を、「お問い合わせ対応に対する満足度(サーベイ満足度)」では5点満点中で平均4.5点以上を目標として掲げています。

そして、現場で実務を推進している渡辺や山野井たちのおかげで、24時間以内回答率、サーベイ満足度ともに 概ね目標値を達成できています 。

「システムをどう使いこなせば運用はうまくいくのか?」といった個別具体的なお問い合わせが月間700~900件もくる中で、目標値を達成し続けるのは決して簡単ではありません。
そうしたカスタマーサポートを運営できている背景には、前述で触れたような「チームとして動く」という点が効果的に作用していると思っています 。

(1) お問い合わせへの回答に“納得感”があるか、チームで目を通す

「チームとして動く」点でいうと、私たちのヘルプデスク業務は特徴的かもしれませんね。
お問い合わせ内容に対するヘルプデスクの回答文は 、作成後に上長の承認だけを得てすぐに送信する、といったオペレーションが多いと思います。

ただ、PKSHA FAQのヘルプデスクでは、回答文案をチーム内でエスカレーションし合っています
お問い合わせ頂いた内容に対して“納得感”があるかどうか、をチームとして目を通すようにしています。

その背景には、定型回答できないような踏み込んだ内容のお問い合わせが多い、という点ももちろんあるのですが、私たちカスタマーサポートチームに限らず、全社的にユーザー様の感情に寄り添うサポートを大事にする文化があるのでその影響も大きいと感じています。
具体的に“納得感”を追求するとは、

例えば、FAQサイトのデザインに関する対応は基本的に有償なのですが、「有償範囲になるので対応いたしかねます」と回答してもお客様は問題を解決できませんし“納得感”は持てないでしょう。そ うした場合PKSHA FAQのカスタマーサポートでは、可能な限りではありますが問題解決のヒントになるような回答をお伝えしています。

もちろん有償対応との線引きはしっかりとしていますし、実際に有償のご契約をされているお客様の対応がそれで手薄になってしまったり、他のお問い合わせへの対応品質が落ちてしまうことは本末転倒です。
そのため、あくまでもチームの稼動状況や「24時間以内回答率」「お問い合わせ対応に対する満足度(サーベイ満足度)」といったKPIへの影響なども考えたうえで対応をしています。

FAQもヘルプデスクもあくまでカスタマーサポートの機能の一つであって、本質は「カスタマーを見ること(お問い合わせの背景等を読み取ること)」だと思っています。その意味では、お問い合わせ回答の“納得感”を追求してチームで目を通す、というオペレーションはカスタマーサポート運営において最重要のフローといえるかもしれません。

<補足>
エスカレーション設定機能」について:
お問い合わせ内容(チケット)を担当者へ割り振る縦方向のエスカレーションだけでなく、チーム内で確認を回す横方向のエスカレーションもやりとり・管理できる機能です。

(2) 「どれだけ対応件数をさばけるか」は、本質的な指標ではない

「お問い合わせ回答の“納得感”を追求して、チームで目を通す」というオペレーションは、誠実ではありますがスマートには見られにくいと思います。

いい表現ではないですが、1件1件のお問い合わせ対応をもっとドライにさばいていくことだってできますし、その方が対応件数自体は伸びるかもしれません。ですがそのような顧客対応では、お客様は問題の解決が難しいでしょうし、私たちとしてもそれは不本意です。
なので、一見してスマートではないかもしれませんが、“納得感”の追求はやはり重要になるはずです。
その意味でいうと、お問い合わせの対応件数をどれだけさばけるか、という指標はカスタマーサポートにおいて必ずしも本質的ではないと思っています。

カスタマーサポート チームのミッションはあくまでも、お客様に自社の製品・サービスを使いこなしていただくこと(利用にあたっての問題を解決すること)です。その延長として、「お客様との長期的な関係構築」といったミッションを掲げている企業様も多いでしょう。
この目的を指標へ落とし込むと、やはり前述の「24時間以内回答率」や「お問い合わせ対応に対する満足度(サーベイ満足度)」といった話になってくると思います。

この点、PKSHA FAQのヘルプデスクでは、先にお伝えしたようなきめ細かなお客様対応を実施していますが、「24時間以内回答率」は毎月75%以上という目標値をしっかり達成できています。

また、PKSHA FAQの「対応評価アンケート機能(サーベイ機能)」を利用して取得している「お問い合わせ対応に対する満足度(サーベイ満足度)」の方も、5点満点中で平均4.5点以上という目標を達成できています。

こうしたカスタマーサポート運営が実現できている背景には、
各スタッフが日々の業務の中でナレッジメモを貯めて、そのメモをもとに定期的にFAQを作成・更新していけていることがベースとしてあると思います。然るべきFAQがしっかりと用意されていて、かつアクセス性も良いことで、定型回答するようなお問い合わせを未然に防ぐことができています。

ただ一方で、対応評価アンケートでは、厳しいお言葉を頂くことももちろんあります。
そうしたお客様からのフィードバックも同時にチーム全員で受け止めて反省すべき箇所の見直し・改善は日々進めています。

<補足>
PKSHA FAQ」は、11年連続国内シェアNo.1(※)のFAQシステムです。
世界最大のヘルプデスク業界団体HDIの日本法人HDI-Japanと共同で策定した「FAQ Management」に準拠し、独自の特許技術(特許第4512103号)を保有。
FAQサイト制作や更新作業をWebブラウザ上から簡単に行えるほか、AIによる支援機能を搭載し、平均30%のお問い合わせを削減する導入効果が出ています(自社調べ)。
金融、情報通信、製造、流通など様々な業界業種のエンタープライズ企業や、メガバンクをはじめとした大手金融機関、自治体等で利用。
2005-2006ではグッドデザイン賞(商品デザイン/ソフトウェア部門)を受賞しています。

■詳細はこちら:https://aisaas.pkshatech.com/faq/

※出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「マーテック市場の現状と展望2022年度版 クラウド型CRM市場編(第6版)」

 

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本資料の概要

  • 業界・業種別の成功事例
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