株式会社森永乳業ビジネスサービス

問い合わせ対応の工数減を目指したFAQで対応時間33%削減を実現!自己解決率向上&担当外対応の可能化で効率化

導入サービス PKSHA FAQ
業種 製造
活用対象 社員
導入目的 問い合わせ業務の効率化
株式会社森永乳業ビジネスサービス

(写真左から)
シェアードサービス部 吉成 直樹 氏
シェアードサービス部 望月 学  氏
シェアードサービス部 課長 黒江 智子 氏
シェアードサービス部 主任 樋山 明希 氏
シェアードサービス部 副主任 梅田 泰敬 氏

株式会社森永乳業ビジネスサービスは、森永乳業グループ各社とその従業員向けにサービスを提供する森永乳業株式会社100%出資の子会社として1971年から活動している企業だ。グループ企業の不動産売買や社宅管理を行う不動産部を始め、保険・リース部、健康サービス部などを展開している。

その中の1つとして、人事総務や経理、財務、営業事務といった森永乳業株式会社の基幹業務を集約し、提供するのがシェアードサービス部だ。当部門は2014年に設立した比較的新しい部門で、人事労務や経理等の専門性の高い社員が在籍しており、森永乳業株式会社の間接事務の集約と効率化、専門性を活かした業務品質向上に力を入れている。4,300名を超えるユーザー向けに各種手続きや業務のサポートを一手に引き受ける中、問い合わせ対応業務の効率化をめざして「PKSHA FAQ」を導入した経緯と効果について、シェアードサービス部 課長の黒江智子氏、主任の樋山明希氏、副主任の梅田泰敬氏と、吉成直樹氏、望月学氏の5人に話を聞いた。

導入前の課題:グループの労務関連業務を集約
年間1,700時間の問い合わせ対応の工数削減が必須

運用体制と担当の業務を教えてください。

黒江:我々は特に労務関連業務について森永乳業株式会社より業務受託を受け、一括対応を行っています。業務内容は社会保険や給与、賞与、就業管理、所得税、住民税、退職金、福利厚生、人材育成・採用等の事務など、多岐にわたります。
細かな担当業務はそれぞれ違うのですが、FAQについてはシステム運用の選任担当という関わり方ではなく、各々で業務担当を持ちながら、この5人が集まってプロジェクトメンバーとして動いています。特に初期から動いていたのが樋山、続いて梅田です。この2人は導入前の課題も身をもって体験していますね。2020年8月に着任した私を加え、3人がプロジェクト対応のリーダーという役割です。さらに具体的な運用上の課題に対応する実行部隊として望月と吉成が加わりました。

以前はどのような課題を抱えていたのでしょうか。

樋山:2014年にシェアードサービス部が発足しましたが、2016年から労務関連業務の集約に着手しました。以前は事業所ごとに業務を行い、問い合わせ対応もしていたのですが、集約すればすべての問い合わせがこちらに来るようになります。部内で業務工数を分析した結果、問い合わせ対応にかかる工数が全業務工数の20%近くを占め、PKSHA FAQ導入前の2016年の時点では年間1,700時間もかかっていることがわかりました。

また、社員向けに公開されたFAQサイトのようなものがなく、労務情報が点在していて手続きのやるべきことがわかりづらいという課題もありました。社員にとっても作業負担になっていましたし、結果的に手続き不備が出て我々の問い合わせ対応も増加するという状態でした。

選定のポイント:誰でも管理できる容易さとグループ内ノウハウの存在で「PKSHA FAQ」導入を選択

当時は問い合わせにどのように対応していたのでしょうか。

樋山:基本的にメールと電話です。メールは対応担当者全員が閲覧できる問い合わせ専用のグループメールアドレスがあり、内容ごとに担当者が返信することになっているのですが、担当者名を公開しているため個別にメールを受けることもありました。問合せ内容はExcelに情報を都度更新して積み上げ、同内容の問い合わせに効率的に回答していこうといった取り組みも行っていたのですが、同時編集ができないなど不便さもあり適切な更新はできていませんでしたね。

「PKSHA FAQ」をご導入いただいた決め手を教えてください。

樋山:工数削減に取り組むに当たって、特に問い合わせが多く、すでにFAQシステムを導入していた森永乳業株式会社の情報システム部にヒアリングを行ったところ、「PKSHA FAQ」に関する話を聞くことができました。選定の決め手となったのは、社員が知りたい情報を迅速に提供でき、点在している情報の一元管理をできる機能があることです。我々の課題に対して即効性があり、短期間で効果が得られるのではないかと期待をして導入を決定しました。

導入前には他社製品の検討もしましたが、エンドユーザーのITリテラシーがそこまで高くなくても使いやすく、管理しやすいのは大きな決め手になりました。また、すでに森永乳業株式会社の情報システム部が利用していたため、グループ内でノウハウの共同利用ができる点は大きかったですね。

選定のポイント:誰でも管理できる容易さとグループ内ノウハウの存在で「PKSHA FAQ」導入を選択

導入効果:問い合わせ対応時間33%減を実現!
社員満足度も高いFAQで効果を実感

実際にご利用になってどのような変化がありましたか。

梅田:まず、社員が労務に関する疑問点や困りごとを自身で解決できるツールとして、FAQが確立しつつある手応えがあります。ユーザーである森永乳業株式会社の社員に対してFAQに関するアンケートを行ったところ、まだまだ認知率にのびしろはあるものの、利用経験のある人から「役に立たない」という回答は0%でしたし、月間2,500超のアクセスもあります。社員満足度も高いツールとなりました。

また、問い合わせ対応の品質も向上していると思います。以前は各業務の担当者でないと回答できないところがありましたが、現在はFAQを利用することで担当でない者でも回答可能です。共通対応ができますし、対応に要する時間も短縮できました。効果として現れていると感じています。

目標であった工数の削減についてはいかがでしょうか。

梅田:大きな効果が出ています。2018年に導入したのですが、2018年は年間1,500時間かかっていたところが、2019年には13%減って約1,300時間になりました。2020年には当初の33%減まで効果が出ています。

黒江:工数削減は導入当初の目的なので、時間数がどれくらい削減されたのかは導入当初から追い続けてきています。この削減率とともに費用対効果は重視してきました。3年間利用して基本的な利用数は増加し、「0件ヒット」も15-20%程度と安定稼働に入ったので次のステップを考えてKPIの変更を検討中です。

目標であった工数の削減についてはいかがでしょうか。

認知度向上とメンテナンスが今後の課題
必要な人に届ける告知と見やすいFAQへのブラッシュアップ

FAQのメンテナンスはどのように行っていますか。

望月:ユーザー離れを防ぐための対策として0件ヒットの解消やFAQのアップデートに力を入れています。毎月0件ヒットのデータを抽出しているのですが、その中でも制度や申請の正式名称が利用されていないなど誤ったワードで検索されているものがあるので、類義語登録機能で対応できるようにしています。

また、問い合わせグループアドレスに来る一般的な質問を定型化してFAQに加えることも必要です。これも問い合わせ工数削減につながります。0件ヒット対策と類義語登録機能は今後も活用して行きたいですね。せっかくFAQサイトを利用してくれても望んだ情報がえられなければ使いづらいという評価になると思うので、自己解決できるようにするためにも、わかりやすく見やすいFAQにすることが重要だと考えています。

今後の社内FAQの活用に向けて取り組みたいことを教えてください。

望月:FAQの恒常的なメンテナンスと、社内の認知度向上に取り組みたいですね。まだ十分な認知度ではないと感じています。内容を充実させたとしても活用されなければ効果が弱くなりますから、これからも認知度向上をはかって行きたいと思います。

梅田:認知度向上については、これまではリーフレットを作成して社内向けの書類送付時に同封したり、メールでの問い合わせ対応時に返信メールの署名にURLをつけたりしてきました。また年末調整など大きなイベントの前にはFAQを更新し、イントラネットで告知しています。

黒江:閲覧の多いカテゴリとして異動や育休があるので、最近はターゲティングした告知を行っています。異動内示が出た人、産休・育休に入る人にそれぞれ手続きを依頼するメールを発信しているのですが、そのメールの冒頭の目立つところにFAQについて記載して周知を図る対応をはじめてみました。結果としてカテゴリへのアクセス数は伸びているので、手応えは感じていますね。

FAQがコロナ禍にも活躍
より機能を活用して活用を深めたい

コロナ禍での働き方の変化はFAQ利用にも影響がありましたか?

梅田:緊急事態宣言を受け、森永乳業株式会社でも在宅勤務やフレックスタイムや時差勤務などの活用が推進されています。これを受けてFAQでも勤怠系の閲覧件数が増え、問い合わせも増えました。在宅勤務やフレックスタイムの制度自体は働き方改革が始まった時に導入されていて、時間も少し経っていたので、申請方法などを改めて問い合わせするような問い合わせは少なかったかもしれません。もしコロナ禍を機に制度導入をして急に始める状態だったら、大変だったと思います。

黒江:我々も在宅勤務に切り替えたため、問い合わせは電話ではなくメールでという形にしました。結果的にFAQを自分で見て解決する方向へシフトしてきたかなと思います。実際にコロナ禍以前はFAQの検索キーワードに上位に挙がっていなかった「フレックス」「時差勤務」などの閲覧件数が増加しています。

「PKSHA FAQ」と弊社へのご要望はありますか?

吉成:0件ヒットが確認できる機能はいいと思っています。工数削減につながるのはもちろん、困りごと解決ツールとして運用する中でユーザーがどんな情報を求めているのか、何が不足しているのかがわかるので、対策の効果が出ます。これからもこれを使って利用推進を行いたいですね。

黒江:これまではデータ分析などがあまりできておらず、新規作成と更新、CSV出力の利用といった基本的なところしか利用していませんでした。先日、PKSHA FAQユーザーに向けて開催されているKPI運用に関する活用トレーニングを受けたのですが、分析に便利な機能や具体的な使い方を知ることができました。FAQサイトの作成や管理だけでなく、改善のための分析もしやすいツールだということが改めてわかったので、今後さらに利用していきたいと思います。

※こちらの掲載内容は2021年8月時点の情報です。

社名 株式会社森永乳業ビジネスサービス
事業内容 乳製品の普及および販売促進の業務受託
設立 1971年6月29日
従業員数 668名(2022年3月31日現在)
URL https://www.morinagamilk-bs.co.jp/

この事例でご利用いただいている製品はこちら!