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情シスの問い合わせを削減する5つの方法|属人化を解消しコア業務に集中する

作成者: CXジャーナル編集部|May 22, 2026 5:36:22 AM

情シスの問い合わせを削減する5つの方法|属人化を解消しコア業務に集中する

情シスが問い合わせ対応に追われる構造的な問題

情報システム部門(情シス)は、社内のITインフラ管理、セキュリティ対策、DX推進といった戦略的な業務を担っています。しかし現実には、日々の問い合わせ対応に時間を取られ、本来注力すべきコア業務に手が回らないという悩みを抱える担当者が大半です。

問い合わせの内容を分析すると、その多くは「パスワードを忘れた」「VPNに接続できない」「新しいPCの設定方法がわからない」といった定型的な質問です。一つひとつは数分で対応できますが、1日に数十件が重なると大きな負荷になります。

この問題の本質は、「社員が自分で解決できる仕組みがない」ことにあります。FAQが見つけにくい、マニュアルが古い、そもそも問い合わせ先が情シスしかない、という状態が続く限り、問い合わせは減りません。

方法1:FAQ・ナレッジベースを整備し、検索性を高める

最も基本的な対策ですが、効果も大きい方法です。よくある質問をFAQとして体系的にまとめ、社員が簡単に検索・閲覧できる環境を整えます。

ポイントは「作って終わり」にしないこと。FAQは社員が実際に使う場所に配置する必要があります。社内ポータルの目立つ位置、あるいはMicrosoft TeamsやSlack上でFAQ検索ができる仕組みにすると、利用率が格段に上がります。

整備すべきFAQの優先順位は、問い合わせ件数の多い順です。上位20件のFAQを整備するだけで、全体の問い合わせの40〜60%をカバーできるケースが多いです。

方法2:AIヘルプデスクで一次対応を自動化する

定型的な問い合わせへの回答をAIに任せることで、情シス担当者の負荷を大幅に削減できます。最新のAIヘルプデスクは、社内ドキュメント(SharePoint・Google Drive上のマニュアル等)を参照して回答を自動生成するため、FAQが十分に整備されていない段階でも効果を発揮します。

Microsoft Teams上にAIヘルプデスクを導入すれば、社員はTeamsのチャットで質問するだけ。AIが即座に回答を返し、解決できない場合は情シス担当者にエスカレーションされる仕組みです。

導入企業では、問い合わせの50〜70%をAIが自動処理し、情シス担当者は残りの複雑な案件のみに対応する体制を実現しています。月間で数百時間の工数削減に成功した事例もあります。

方法3:セルフサービスポータルを構築する

問い合わせが発生する前に社員が自分で解決できる環境を整えます。具体的には、社内ポータルにFAQ検索機能を搭載する、操作マニュアルを動画化して視覚的にわかりやすくする、新入社員向けのセットアップガイドを用意するといった施策です。

特に効果が高いのは、問い合わせフォームの手前にFAQ検索を挟む仕組みです。「問い合わせを送信する前に、こちらのFAQで解決しませんか?」という動線を設けることで、問い合わせ前のセルフサービス率が向上します。

方法4:定型作業を自動化する

パスワードリセット、アカウント発行、ソフトウェアライセンスの付与など、手順が決まっている作業はワークフロー自動化で対応できます。

AIヘルプデスクの中には、単なる回答だけでなく、申請処理やシステム操作まで自動実行する「AIエージェント型」のサービスもあります。「パスワードをリセットしてほしい」という問い合わせに対し、AIがリセット処理を実行して完了通知を返す、といった自動化が可能です。

方法5:問い合わせデータを分析して根本原因を潰す

問い合わせを減らすための最も本質的な方法は、「なぜその問い合わせが発生するのか」を分析し、根本原因を解消することです。

たとえば「VPN接続エラー」の問い合わせが急増しているなら、原因はVPNサーバーの設定変更かもしれません。「経費精算システムの使い方」の質問が多いなら、UIの改善やマニュアルの更新が必要かもしれません。

AIヘルプデスクを導入していれば、問い合わせデータが自動的に蓄積・分類されます。月次で問い合わせの傾向を分析し、件数が多いカテゴリから優先的に根本対策を打つサイクルを回しましょう。

情シスの問い合わせ削減で期待できる効果

問い合わせを50%削減できれば、情シス担当者の業務時間の使い方が大きく変わります。削減された時間をセキュリティ対策、クラウド移行、DX推進、IT戦略の立案といったコア業務に充てられるようになります。

また、問い合わせ対応のストレスが軽減されることで、情シス担当者の離職率低下にもつながります。特に中堅企業では情シスが1〜3名体制のケースが多く、1人の退職が組織に与える影響は甚大です。

まとめ

情シスの問い合わせ削減は、FAQ整備・AI自動化・セルフサービス強化・定型作業自動化・根本原因分析の5つの方法で取り組みます。最も即効性が高いのはAIヘルプデスクの導入による一次対応の自動化です。Teams環境があればFAQ 0件から始められるサービスもあり、導入のハードルは低くなっています。情シスが問い合わせ対応から解放され、コア業務に集中できる環境を、AIの力で実現しましょう。