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在宅コールセンターの本格運用を開始する企業も増加する中、クラウド型CTIシステムを再検討する企業も少なくありません。そして検討時に気になるのは、やはり“セキュリティ”でしょう。
本記事では、CTI自体のそもそもの概要や導入メリット・運用目的を再確認したうえで、クラウド型CTIを導入するうえでチェックすべきセキュリティ要件についてご紹介します。
CTI(Computer Telephony Integration)とは、電話とコンピューターを融合する技術またはシステムのことを指します。
※画像引用元:https://it-trend.jp/cti/article/23-0002
一般的な機能としては、着信のあった電話番号をもとにCRMシステム上の顧客情報を自動検索し、オペレーターが使用するコンピューターの画面上に表示することが可能です。電話を取る前に顧客情報を把握することができるので、オペレーターの作業効率や応対品質の向上に寄与することが期待できます。
また、PBX(構内電話交換機)やCRMシステム(顧客管理システム)、FAQシステム(オペレーターナレッジ共有ツール)、SFA(営業支援ツール)などと連携させていくことで、電話問い合わせの応対業務を効率化することが可能です。
CTIシステムには、オンプレミス型とクラウド型の2種類が存在し、利用する業務形態によって適するタイプが分かれます。
自社でコールセンターを持つ場合は、オンプレミス型のCTIシステムを利用しているケースが多いでしょう。オンプレミス型は、自社に自社システムと連携させるためのカスタマイズを柔軟に実装することが可能です。
その分、初期費用と初期工数はかかりますが、運用フェーズでのランニングコストは保守費用がメインになるので、中長期的な視点ではクラウド型よりも割安になることが期待できます。
クラウド型のCTIシステムは、クラウド上に設置されたサーバーからサービスが提供されます。そのため、サーバーを自社に設置する必要がなく、導入コストを抑え、短期間で導入が可能です。
スマートフォンや自宅のパソコンからも接続できるので、ワークスタイルの多様化に対応できるでしょう。
ただ、サーバー運用が自社管理でなくなる分、オンプレミス型と比べて機能等のカスタマイズ性はやはり低くなってしまいます。
CTIシステムの導入メリットは主に以下の2つといわれてきました。
もし、CTIを既に導入済みで以下のメリットを享受できていないという場合があれば、運用方法やシステム設計の見直しが必要かもしれません。
CTIシステムは、オぺレーターの稼動状況に合わせて問い合わせの入電を各担当者へ振り分けることができるため、特定のオペレーターに電話応対が集中するという事態は回避されます。
CTIシステムの通話録音機能や稼働状況モニタリング、ACDなどの機能を活用すれば、SV業務の多くが効率化されます。苦情対応や新人オペレーターの育成、ナレッジベースの構築、稼働状況の把握など、常に多忙なSVの業務が効率化されるということは、コールセンター運営全体の強化にも繋がります。
クラウド型CTIシステムを検討するうえで気になってくるのはやはり“セキュリティ”です。クラウドCTIのセキュリティ要件で確認すべきポイントを以下でご紹介します。
通話録音・発着信の履歴などを保存するストレージのデータを暗号化し、セキュアなインフラを維持できることが前提となります。
過去のパスワードの使用可否や有効期限などを設定し、パスワードのセキュリティ強度を高めるような機能があるかどうかも要確認事項です。
システムで保持しているログを1年間保持し、万が一セキュリティインシデントが発生した場合に、提供会社側で監査対応を行ってもらえるのかどうかも重要なポイントとなります。
マルウェア等のウイルス対策の専用ソフトウェアがサービスに組み込まれているのか、オプションとなっている場合には、自社でどこまでのセキュリティリスクを許容するのか、等も含めて要検討のポイントです。
これは基本的に問題なく完備されているはずですが、不正なアクセスを遮断するファイアウォールや、ファイアウォールで判別できない通信の検閲・遮断を行うIPS(不正侵入防御システム)など、利用するクラウド型CTIシステムのセキュリティ環境も念のため確認しておくべきでしょう。
PCI DSS とは、国際カードブランド5社(American Express、Discover、JCB、MasterCard、VISA)が共同で設立したPCI SSC(Payment Card Industry Security Standards Council)によって運用、管理されている、「クレジットカード業界におけるセキュリティ基準」を意味します。
PCI DSSの要件を満たすための項目はかなり多く、自社で対応する場合には相当な期間が必要になり、かつ設備投資に係る初期費用も膨れ上がってしまいます。
そのため、顧客のクレジットカード情報を取り扱うコールセンターの場合には、PCI DSSに対応しているCTIサービスを導入した方が、運用面も含めて効率的といえるでしょう。
IT技術が日々向上していく今日では、CTIをはじめとしたコールセンターシステムも徐々にクラウド化が進んでいくでしょう。そして同時に、CRMやFAQシステムなど、利用するシステム同士の連携はより重要になってきます。利用システムを見直す際には、連携・汎用性まで鑑みたうえで、導入実績の多いシステムを検討するといいでしょう。
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